こんにちは、シラスです。
今日は、いつもの解説記事とは少し違います。
私がこのブログを書いている「原点」の話をさせてください。
このブログでは、統計学を「カレー作り」や「裁判」に例えて解説しています。
なぜ、そんな回りくどいことをしているのか。
それは、私自身がかつて、統計学の教科書を見て絶望し、学ぶ意味を見失いかけた「落ちこぼれ」だったからです。
「$\Sigma$(シグマ)? $\int$(インテグラル)? なにその呪文…」
「こんな記号をこねくり回して、一体、現場の何の役に立つの?」
「俺には無理だ。センスがない」
そんな状態だった私が、QC検定3級すら受けたことがないド素人の状態から、わずか半年足らずで「QC検定2級」に一発合格しました。
決して私が天才だったわけではありません。
「現実世界への置き換え(イメージ)」という勉強法に気づき、それを支えてくれる「神テキスト」に出会ったからです。
これから紹介するのは、偏差値や学歴に関係なく、誰でもQC2級を攻略できる「再現性のあるロードマップ」です。
本気で現状を変えたい人だけ、ついてきてください。
目次
1. 絶望:統計学という「異世界」の壁
勉強を始めた当初、私はすぐに壁にぶち当たりました。
QC検定2級のテキストを開いた瞬間、そこに並んでいたのは日本語ではなく「意味不明な記号の羅列」だったからです。
- 正規分布の確率密度関数…?
- カイ二乗検定の自由度…?
- 不偏分散の $n-1$…?
文字を追っても、頭に全く入ってきません。
「公式を暗記すれば解けるよ」と言われましたが、私はそれが一番苦痛でした。
意味の分からない数式を覚える作業は、ただの苦行です。
「なんでこんなことしなきゃいけないんだ…」
勉強開始から1ヶ月、私は完全に学ぶ意味を見失っていました。
2. 転機:「リアル」とリンクした瞬間
挫折しかけた私を救ったのは、ふとした気づきでした。
「これ、全部『現実のあるある』に置き換えられるんじゃないか?」
数式というフィルターを外して、現実世界で考えてみたのです。
無味乾燥な数式を、泥臭い「現実の出来事」に置き換えた瞬間、霧が晴れるように理解できました。
私が今、ブログでしつこいくらい例え話を書いているのは、この時の感動があるからです。
「イメージできない知識は、武器にならない」。
これが、私がQC検定を通じて得た最大の教訓であり、このブログのポリシーです。
3. 半年間の全記録:ゼロからの逆転劇
3級を受けていない私が、どういうスケジュールで動いたのか。
半年間のロードマップを公開します。
暗黒期:意味不明との戦い
いきなり過去問を見て爆死。自信喪失。
焦って計算練習をするのをやめ、「統計学入門」の本を読み込んで「言葉の意味(こころ)」を理解することに全振りしました。
「数式」を「日本語」に翻訳する作業に没頭した時期です。
覚醒期:地図が手に入る
イメージが定着してくると、テキストの内容がスルスル入ってきます。
「AとBを比べるならt検定」「バラつきを見るならF検定」というふうに、手法の使い分けが「地図」のように頭に浮かぶようになりました。
ここが一番楽しかった時期です。
戦闘期:過去問との殴り合い
ひたすら過去問。
時間を計って解く。「捨て問(計算が面倒な実験計画法の一部など)」を見極める訓練をする。
「理解」を「得点」に変える作業です。電卓を叩く指が勝手に動くレベルまで仕上げました。
4. その苦労は、絶対に裏切らない
今、勉強がつらくて、この記事を読んでいるあなたへ。
その「分からない」という苦しみは、未来のあなたにとって最強の資産になります。
天才が感覚で解いてしまう問題を、あなたは泥臭く悩み、イメージし、噛み砕いて理解しようとしている。
そうやって手に入れた知識は、決して抜け落ちません。
そして何より、あなたは「分からない人の気持ちが分かるエンジニア」になれます。
それは、資格そのもの以上に価値のある、仕事人としてのスキルです。
私もゼロからスタートしました。
それでも、正しい本を選び、正しいやり方(イメージ化)で戦えば、半年で景色は変わります。
合格をたぐり寄せた「3種の神器」
最後に、私の合格を支えた、そして今もこのブログの支えとなっている「3冊のバイブル」を紹介します。
世の中にはたくさんの参考書がありますが、最短で受かりたいなら、四の五の言わずにこの3冊だけを揃えてください。 他の本はノイズになるだけです。
統計学のおすすめ書籍
統計学の「数式アレルギー」を治してくれた一冊
「Σ(シグマ)や ∫(インテグラル)を見ただけで眠くなる…」 そんな私を救ってくれたのが、小島寛之先生の『完全独習 統計学入門』です。
この本は、難しい記号を一切使いません。 「中学レベルの数学」と「日本語」だけで、検定や推定の本質を驚くほど分かりやすく解説してくれます。
「計算はソフトに任せるけど、統計の『こころ(意味)』だけはちゃんと理解したい」 そう願う学生やエンジニアにとって、これ以上の入門書はありません。
【QC2級】「どこが出るか」がひと目で分かる!最短合格へのバイブル
私がQC検定2級に合格した際、使い倒したのがこの一冊です。
この本の最大の特徴は、「各単元の平均配点(何点分出るか)」が明記されていること。 「ここは出るから集中」「ここは出ないから流す」という戦略が立てやすく、最短ルートで合格ラインを突破できます。
解説が分かりやすいため、私はさらに上の「QC1級」を受験する際にも、基礎の確認用として辞書代わりに使っていました。 迷ったらまずはこれを選んでおけば間違いありません。
【QC2級】結局やるしかない。過去問演習
最後はこれです。避けては通れません。
テキストで「分かった気」になっていても、過去問を解くとボロボロになります。でも、それでいいんです。 QC検定2級は「問題のパターン」が決まっています。
3周すれば、問題を見た瞬間に「あ、これ進研ゼミでやったやつだ!」状態になります。
さらにQC検定2級はスピードが求められる試験です。最後は50分ぐらいで全問解けるまでやりこめば安心して合格できます。