こんにちは、シラスです。
電験三種を取得したあなたへ。
まずは、おめでとうございます。
あなたは今、「電験三種(電気主任技術者)」という、この業界における強力なパスポートを手に入れました。
しかし、ドラクエの世界を思い出してください。
魔法使いだけでは賢者になれないように、
僧侶と魔法使い、二つの職業を極めた者だけが“上級職”にクラスチェンジできます。
電験三種を持っているだけでは、まだ本当の冒険は始まっていません。
ここから先、あなたが手にするべきなのは「ダブルライセンス」です。
電験三種に加えてもう一つの資格を組み合わせることで、あなたの市場価値は何倍にも膨れ上がり、新たなキャリアの扉が次々と開かれます。
この記事では、電験三種と組み合わせることで圧倒的な強みを発揮する「キャリアアップ資格」を3つ、厳選して紹介します。
目次
電験三種の「弱点」を補う戦略
電験三種は、電気設備の管理・保安という責任の重い国家資格です。
ですが、担当できるのは主に“電気”の領域に限られます。
そこで、「隣接する設備領域」や「エネルギー管理」「防災」など、電気以外の専門知識を併せ持つことで、現場でのポジションや転職市場での評価が一気に高まります。
これが最強の生存戦略(ダブルライセンス)です。
1. エネルギー管理士(エネ管)
工場の「省エネ参謀」になる
◆ どんな資格?
- 省エネ法に基づく、事業所のエネルギー使用最適化の責任者。
- 高圧設備・空調・ボイラーなどを総合的に管理する「工場の頭脳」。
◆ 電験との相性
- 電験三種の「電力」「法規」の知識が試験範囲とかなり重複します。
- 特に再エネ関連や省エネ設備の提案業務で重宝されます。
月1〜3万円の手当がつく職場も多数。
エネルギー管理部門・サステナビリティ部門への道も開け、環境分野・製造業でのキャリアアップに直結します。
2. 建築物環境衛生管理技術者(ビル管)
ビルの「総合支配人」になる
◆ どんな資格?
- 通称ビル管。ビルの空調・給排水・清掃・電気などの総合管理者。
- 延べ面積3000㎡超のビルでは選任が義務づけられている必置資格。
◆ 電験との相性
- 電験が「電気の責任者」なら、ビル管は「建物全体の責任者」。
- この2つを持つことで、電気+建築環境の統合管理者になれます。
ビルメンテナンス会社や施設管理会社で、管理職に抜擢されやすくなります。
年収400万円 → 550万円以上のアップ事例もあり、複数拠点を管理する「統括責任者」ポストも視野に入ります。
3. 消防設備士(甲種第4類)
命を守る「防災のエキスパート」
◆ どんな資格?
- スプリンクラー、屋内消火栓、泡消火設備などを設計・点検・整備する資格。
- 消防法に基づく国家資格で、特定建築物では必須です。
◆ 電験との相性
- 電気的な設備構造や回路図の理解力が求められます。
- 電気保安+防火管理ができる人材として、現場で重宝されます。
工場、病院、学校などでの求人が多数あります。
防災コンサル、保守業者への転職でも強みになり、将来的には独立(点検業務や消防計画作成など)も可能です。
番外編:その他のおすすめ
- 第二種電気工事士: 現場作業にも対応できるようになる(DIYや副業にも強い)。
- 第三種冷凍機械責任者: 空調管理・冷凍設備系のビルメン現場で必須。
- 危険物取扱者乙種4類: 化学工場・プラントでの業務幅が広がる。
よくあるQ&A|どう選ぶ?
Q. どれを優先して取るべき?
職場環境によりますが、ビル管理職を狙うなら「ビル管」、省エネ部門や工場勤務なら「エネ管」が鉄板です。
Q. 電験合格後、いつ次を目指すべき?
できれば「合格翌年」に1つ目を取得するのが理想です。
電験の知識(特に法規や電力計算)が新しいうちに「次」を始めるのが最も効率的だからです。
Q. 資格より実務経験の方が重要?
両方大切ですが、資格がないと「受験できない」「応募できない」という壁があります。
書類選考の通過率を上げる意味でも、資格は最強の武器です。
まとめ:電験三種は「土台」である
電験三種は確かに難関資格で、それだけでも価値ある資格です。
ですが、せっかく取得したのなら「+α」で未来の可能性を広げていきましょう。
設備管理・エネルギー・安全衛生・防災…どの分野に進むにしても、電験三種を中心に据えたダブルライセンス戦略は、あなたの市場価値を確実に高めます。
「この資格をどう活かすか」は、次の1歩にかかっています。
迷ったらまず、今の自分に一番近い領域の資格から狙ってみてください。
将来、選べる仕事が倍になる。その未来は、今の選択から始まります。