勉強戦略

電験三種 ― 勉強を何から始める? 初動 30 日で“合否の差”がつく優先順位ガイド

1. はじめに|最初の 30日は“最初の村でのレベル上げ”期間

「電験三種、まずは何から手を付ければいい?」
これは初心者が真っ先にぶつかる疑問です。
ドラクエにたとえるなら――

◆ 最初の村周辺でスライムを倒してレベル 5 になるまで続けられるかが、その後の冒険を決める

同じように、電験三種の 最初の 30 日 は、
あとで挑む“魔王(機械・法規の難問)”を楽にする 基本ステータス(計算力と習慣力) を上げる期間です。
本記事では、その 30 日をどう過ごせば 最短で合格ルートに乗れるか を具体的に解説します。


2. 初心者が陥りがちな3つの落とし穴

落とし穴 典型パターン 何がマズい?
① 教材を買い込みすぎる 参考書3冊+問題集2冊を同時に開く 情報過多で「結局どこを覚える?」状態
② 計画を立てずに“やれるときにやる” 週末まとめて8時間→翌週ゼロ 習慣が定着せずモチベが落ちる
③ いきなり過去問フルボッコ 10 点しか取れず心が折れる 難易度ギャップで撤退リスク大

解決の鍵は “優先順位の固定”+“小さな成功体験” の積み重ね。


3. 初動 30 日でやるべき5ステップ【優先順位マップ】

優先度 やること 目標 例え話
1 試験制度を理解 年2回・科目合格3年ルールを把握 ドラクエの「転職システム」を先に調べる
2 計算体力づくり オームの法則・三角関数の復習 “メラ”を覚えるための MP 上げ
3 理論の基礎インプット 直流回路→交流回路まで7割理解 最初の武器“こんぼう”を買う
4 勉強習慣の固定 1 日 30 分 × 30 日を死守 宿屋(睡眠)前に毎晩スライム狩り
5 ミニ過去問で現在地を確認 2019 年 理論の「易問」だけ解く 村の外に出て実戦テスト

4. 30 日タイムライン(Week ごと To-Do)

主要タスク 目安学習時間 成功判定
1 ・制度理解
・教材決定
5 h 参考書&過去問1 冊ずつ選定
2 ・直流回路公式暗記
・計算問題を 20 題
6 h 直流合成抵抗が暗算で解ける
3 ・交流回路基礎
・三角関数 & ベクトル演習
7 h 力率 cosθ が感覚でわかる
4 ・理論基本問題 30 題
・1 回目ミニ過去問
8 h 過去問易問で 50 点超

ポイント

  • 週ごとに「成功判定」を置くと、“レベルアップ実感”が得られ挫折しにくい。

  • 毎週末に 振り返り5分ノート→次週タスク修正=“作戦会議”。


5. 計算体力アップ:具体メニュー

  1. オームの法則 を暗記

  2. 直列・並列 合成抵抗ドリル(10 問×3セット)

  3. 三角関数の値表をノートに手書きし1分で再現

  4. 複素数演算(a+j b) を電卓→手計算で交互練習

  • オームの法則=“どうのつるぎ”

  • 交流ベクトル=“はがねのつるぎ”
    → 上位武器を早期に装備すれば、中盤以降の敵(機械計算)もワンパン。


6. 習慣化ブースト:30 日チャレンジ表

日付 30分勉強完了 ご褒美アクション
1 コーヒー飲む
2 アイス食べる
  • 30 日連続でチェックが埋まると “やらないと気持ち悪い” 状態=習慣化完了。

  • ご褒美は 小さく・即時 がコツ(糖質控えめおやつ, ガチャ1回など)。


7. ミニ過去問で“現在地”を可視化

  • 旧筆記時代の 理論パート易問 10 題 を 30 分で解く

  • 30日で目標:50 点 取れれば順調。それ以下なら公式・基礎を再確認

“クロスボウでスライムベスを倒せるか” テスト。まだキングスライム(機械)は狙わなくて良い。


8. よくある質問 (FAQ)

質問 回答
参考書は何冊必要? 基礎テキスト 1+過去問集 1 で十分。複数手を出すと迷宮化
数学が高校レベルで止まっている 30 日内に「サクッと復習できる電験数学」系薄本でリハビリ
モチベが切れたら? “やる気より習慣”。5 分だけ公式を写す→継続の鎖が切れない

9. まとめ|30 日で“基礎ステータス”を引き上げよう

  • 最初の 30 日で 制度理解・計算体力・習慣 を固めると
    → 以降の学習コストが 半分以下

  • ドラクエで言えば、木の剣でゴーレムに挑まない。
    まずは村周辺でレベル5

明日からではなく “今日から”始めることが一番大切です。

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