「要因Aと要因Bの組み合わせが...」
「交互作用のグラフが...」
真面目に解析しようとすればするほど、考慮すべきことが増えて頭がパンクしそうになったことはありませんか?
実は、プロの現場では「あえて交互作用を無視する」という戦略をとることがあります。
これは単なる手抜きではありません。
ノイズを削ぎ落とし、「本当に重要な本質(主効果)」を浮き彫りにするための高度なテクニックです。
今回は、その「無視していい条件」と「リスク」について、わかりやすく解説します。
🔍 「交互作用を無視する」とは?
「組み合わせによる特別な化学反応(相乗効果)はない」と仮定して、それぞれの単独効果(主効果)だけで解析すること。
つまり、「AはA、BはB。足し算で考えればOK!」とモデルを単純化するアプローチです。
目次
1. カレー作りでわかる「無視してOK」なパターン🍛
百聞は一見にしかず。以下のデータを見てください。
「肉の種類」と「スパイス量」を変えたときのおいしさスコアです。
| 肉の種類 | スパイス:少なめ | スパイス:多め | 変化量 |
|---|---|---|---|
| 牛 肉 🐮 | 85点 | 90点 | +5点 ⤴ |
| 鶏 肉 🐔 | 80点 | 85点 | +5点 ⤴ |
💡
ここがポイント!
牛も鶏も、スパイスを増やすと「等しく5点アップ」しています。
「牛のときだけ爆発的においしくなる(交互作用)」といった現象は起きていません。
こういう時は、迷わず交互作用を無視してOKです!
牛も鶏も、スパイスを増やすと「等しく5点アップ」しています。
「牛のときだけ爆発的においしくなる(交互作用)」といった現象は起きていません。
こういう時は、迷わず交互作用を無視してOKです!
2. 交互作用を「無視できる」3つのサイン🎯
グラフや計算結果に以下のサインが出ていたら、シンプルに解析するチャンスです。
- ① 線点図(グラフ)が平行であるグラフの線が交差せず、同じ角度で伸びているとき、交互作用はありません。
- ② 平均効果が素直である「どっちの条件でも、だいたい同じくらい良くなる」という傾向が見えるとき。
- ③ 統計的に有意差がない分散分析(ANOVA)の結果、交互作用項のF値が小さいとき。
3. 「シンプルさ」の代償:メリットとリスク⚠️
無視することは「武器」にもなりますが、使い方を間違えると「事故」の元になります。
⭕ メリット
- 解析がシンプルで、誰にでも説明しやすい。
- 少ないデータ数でも解析が可能になる。
- 本質的な効果(主効果)に集中できる。
❌ リスク
- ごく小さな「相乗効果」を見逃す。
- 本当は組み合わせが重要なのに、「どちらでもいい」と誤判断する。
まとめ:恐れずに「捨てる」勇気を持とう
「すべてを考慮する」のが常に正解とは限りません。
データを見て「平行だ(=交互作用がない)」と確信したら、勇気を持って交互作用を無視し、モデルをシンプルにしましょう。
そうすることで、あなたの報告書はもっとクリアになり、上司やチームにとっても「分かりやすい結論」を導き出せるはずです。
NEXT STEP
✏️ やっぱり無視できない時は?
交互作用を無視しない場合の解析とは?
「グラフがクロスしている!」「明らかに相乗効果がある!」そんな時の、複雑な現象を読み解く解析アプローチを学びましょう。
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