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結論|まず30秒でわかる答え
ホイートストンブリッジは、4つの抵抗をひし形につなぎ、向かい合う2点の間に検流計を入れた回路で、未知の抵抗を精密に測るのに使います。検流計の電流が0になる平衡条件は「向かい合う抵抗の積が等しい」(R1×R4=R2×R3)で、平衡させたときの既知の抵抗から Rx=R2×R3÷R1 と求まります。平衡の判定は電流が0かどうかだけで行うので、電源の電圧がぶれても結果が変わりません。
1️⃣ ホイートストンブリッジとは?
🔍 基本的な構成
ホイートストンブリッジは、4つの抵抗をダイヤモンド型に配置した測定回路です。
📏 構成要素:
• 4つの抵抗(R1、R2、R3、R4)
• 電源(電池E)
• 検流計(ガルバノメータG)
🎯 目的: 未知の抵抗値を正確に測定する
📐 回路図の読み方
ダイヤモンド型配置:
• 頂点A(上): 電源のプラス側
• 頂点B(右): R1とR2の接続点
• 頂点C(下): 電源のマイナス側
• 頂点D(左): R3とR4の接続点
• 中心: 検流計GがBとDを接続
検流計の電流IGがゼロになったとき、平衡状態!
ホイートストンブリッジの回路と平衡条件
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2️⃣ 平衡条件R1×R4 = R2×R3の証明
🧮 証明の流れ(超わかりやすく!)
平衡状態の定義:
検流計に電流が流れない(IG = 0)ということは、点Bと点Dの電位が等しいということです。
VB = VD (これが平衡の本質!)
📊 ステップ1:電圧降下を考える
右側の経路(A→B→C):
• 点Aから点Bへの電圧降下: V_AB = I1 × R1
• 点Bから点Cへの電圧降下: V_BC = I1 × R2
• 電源電圧E = I1 × (R1 + R2)
よって、点Bの電位VBは:
VB = E × R2 / (R1 + R2)
左側の経路(A→D→C):
• 点Aから点Dへの電圧降下: V_AD = I3 × R3
• 点Dから点Cへの電圧降下: V_DC = I3 × R4
• 電源電圧E = I3 × (R3 + R4)
よって、
点Dの電位VDは:
VD = E × R4 / (R3 + R4)
VB=VDのとき検流計の電流がゼロになる
🎯 ステップ2:平衡条件を導く
平衡状態では VB = VD なので:
E × R2 / (R1 + R2) = E × R4 / (R3 + R4)
両辺をEで割ると:
R2 / (R1 + R2) = R4 / (R3 + R4)
クロスして掛け算(外項の積 = 内項の積):
R2 × (R3 + R4) = R4 × (R1 + R2)
展開すると:
R2 × R3 + R2 × R4 = R4 × R1 + R4 × R2
R2 × R4を両辺から引くと:
R1 × R4 = R2 × R3
これが平衡条件です!
💡 覚え方のコツ:
• 「対角線の積が等しい」と覚えましょう!
• R1とR4は「対角」、R2とR3も「対角」
• ダイヤモンドの対角線をイメージすると忘れません!
別の表現:
R1/R3 = R2/R4 (比の形)も同じ意味です!
3️⃣ 未知抵抗の測定方法(実験手順)
🔬 準備するもの
必要な機器:
• 未知抵抗 RX(測定したい抵抗)
• 標準抵抗 R1、R2、R3(値がわかっている抵抗)
• 可変抵抗(R3を微調整できるもの)
• 検流計(ガルバノメータ)
• 直流電源(乾電池でOK)
• 導線、スイッチ
📝 測定手順(6ステップ)
ステップ1:回路を組む
• 未知抵抗RXをR4の位置に配置
• 他の3つの抵抗(R1、R2、R3)を配置
• 検流計を中央に接続
• 電源を接続
ステップ2:標準抵抗を設定
• R1とR2は固定値(例:R1=100Ω、R2=200Ω)
• R3は可変抵抗を使用(例:0~500Ωで調整可能)
ステップ3:電源を入れる
• 最初は検流計の針が振れる(不平衡状態)
ステップ4:可変抵抗R3を調整
• R3のつまみをゆっくり回す
• 検流計の針の動きを観察
ステップ5:平衡点を見つける
• 検流計の針がゼロになるポイントを探す
• IG = 0 になったら平衡状態!
• このときのR3の値を読み取る
ステップ6:RXを計算
• 平衡条件 R1 × RX = R2 × R3 を使う
• RX = (R2 × R3) / R1
• 計算して未知抵抗の値を求める!
未知抵抗を測る手順6ステップ
📊 具体的な計算例
【例題】未知抵抗RXの測定
【条件】
• R1 = 100Ω(固定)
• R2 = 200Ω(固定)
• R3を調整して、R3 = 150Ωで平衡した
• RX = ?(求めたい値)
【解答】
平衡条件より:
R1 × RX = R2 × R3
RXについて解くと:
RX = (R2 × R3) / R1
RX = (200 × 150) / 100
RX = 30000 / 100
RX = 300Ω
答え:未知抵抗は300Ωです!
計算例:平衡条件から未知抵抗RX=300Ω
平衡したブリッジの合成抵抗と、不平衡のときの電流
「ブリッジ回路の合成抵抗」を求める問題では、まず平衡しているかを確かめます。平衡していれば、真ん中(検流計の位置)の抵抗には電流が流れないので、外して考えてよいからです。
例1|平衡しているとき:真ん中の抵抗を外す
R1=2Ω、R2=4Ω、R3=3Ω、R4=6Ω で、真ん中に 5Ω の抵抗がある回路です。R1×R4=12、R2×R3=12 で平衡しているので、5Ω は外せます。
- 右の経路:R1+R2=6Ω、左の経路:R3+R4=9Ω
- 合成抵抗=6×9÷(6+9)=54÷15=3.6Ω(真ん中の 5Ω の値に関係しない)
例2|平衡していないとき:テブナンの定理で検流計の電流を出す
E=12V、R1=2Ω、R2=4Ω、R3=4Ω、R4=2Ω、検流計の内部抵抗 2Ω の場合です(R1×R4=4、R2×R3=16 で平衡していない)。
| 手順 | 計算 | 結果 |
| ① 検流計を外したときの点Bの電位 | VB=12×R2÷(R1+R2)=12×4÷6 | 8V |
| ② 同じく点Dの電位 | VD=12×R4÷(R3+R4)=12×2÷6 | 4V |
| ③ 開放電圧 | VB−VD | 4V |
| ④ 電源を短絡して見た抵抗 | (2∥4)+(4∥2)=4/3+4/3 | 約2.67Ω |
| ⑤ 検流計の電流 | 4V ÷ (2.67Ω+2Ω) | 約0.86A(BからDへ) |
つまりブリッジはまず「対角の積」で平衡を確かめる。平衡なら真ん中を外し、不平衡ならテブナンの定理で真ん中の電流を出す。
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電験三種の過去問|令和3年度 理論 問14
可変抵抗を調整して検流計の振れを0にし、平衡条件から未知抵抗 Rx を求めるブリッジで、R1・R2・R3 の値に誤差(誤差率 +0.01・−0.01・+0.02)があるとき、Rx の誤差率を求める問題です。
- 平衡条件から Rx=R1×R3÷R2(この問題の図での抵抗の並び)
- 誤差を入れると (1.01×1.02÷0.99)×R1R3/R2 ≒ 1.04×R1R3/R2
- 誤差率は約 0.04(かけ算・割り算の誤差率は、およそ足し引きで 0.01+0.02−(−0.01)=0.04)
記号の並びは問題の図によって変わるので、「向かい合う抵抗の積が等しい」という形で覚えておくと、どの図にも対応できます。交流ブリッジ(平成29年度 問15 など)は、同じ考え方を抵抗の代わりにインピーダンスで行います。
💡 実験のコツ:
• R3の調整はゆっくりと!(急に回すと平衡点を見逃す)
• 検流計の感度を最初は低くしておく(針が振り切れないように)
• 平衡点付近で感度を上げて精密調整
• R1とR2の比(R2/R1)を変えると測定範囲が変わる
• 例:R2/R1=2なら、RXはR3の2倍になる
4️⃣ ホイートストンブリッジの利点と応用
✅ 4つの大きな利点
| 利点 |
理由 |
| 高精度測定 |
検流計のゼロ点を見るだけ(電圧計より正確) |
| 電源電圧無関係 |
抵抗の比だけで決まる(電池が弱っても大丈夫) |
| 簡単な原理 |
中学生でも理解できる電圧分圧の原理 |
| 安価な構成 |
抵抗と検流計だけで測定可能 |
🔧 実用的な応用例
| 応用分野 |
具体例 |
測定原理 |
| ひずみゲージ |
構造物の変形測定 |
変形で抵抗値が変化→平衡崩れを検出 |
| 温度センサー |
白金測温抵抗体(Pt100) |
温度で抵抗変化→微小変化を高精度検出 |
| 圧力センサー |
圧力計、血圧計 |
圧力で抵抗変化→ブリッジ回路で測定 |
| 研究用途 |
微小抵抗の精密測定 |
標準抵抗との比較測定 |
ブリッジの利点と応用:ひずみゲージやセンサー
よくある質問
Q. ホイートストンブリッジの平衡条件は?
A. 検流計の電流が0になる条件で、向かい合う抵抗の積が等しいこと(R1×R4=R2×R3)です。2点の電位が等しくなります。
Q. ブリッジ回路の合成抵抗はどう求めますか?
A. まず対角の積で平衡かを確かめます。平衡なら真ん中の抵抗には電流が流れないので外し、直列と並列の計算で求めます。
Q. 平衡していないブリッジの電流はどう求めますか?
A. 真ん中の抵抗を外したときの両端の電圧と、そこから見た抵抗を求め、テブナンの定理で真ん中の電流を計算します。
📝 電験三種での出題パターン
頻出問題タイプ:
1. 未知抵抗の計算
「R1=〇Ω、R2=△Ω、R3=□Ωで平衡したとき、RXは?」
→ 公式 RX = (R2 × R3) / R1 を使う
2. 平衡条件の判定
「次の4つの抵抗値で平衡するか?」
→ R1×R4 = R2×R3 を確認
3. 応用問題
「ひずみゲージのブリッジ回路で…」
→ 抵抗変化量ΔRから不平衡電圧を求める
平衡条件の公式を覚えれば、ほぼ全問解けます!
📚 まとめ│ホイートストンブリッジの重要ポイント
🎯 この記事の重要ポイント
- 平衡条件はR1×R4 = R2×R3(対角線の積が等しい)
- 検流計がゼロ(IG=0)のときVB = VD(平衡状態)
- 未知抵抗はRX = (R2×R3)/R1で計算
- 電源電圧に関係なく高精度測定が可能
- ひずみゲージ、温度センサーなど実用的な応用が多い
- 電験三種「理論」科目で頻出テーマ!
💪 次のステップ
初心者のあなたへ:
まずは「対角線の積が等しい」という覚え方で平衡条件を暗記しましょう!
電験三種受験者のあなたへ:
過去問で「未知抵抗の計算問題」を5問解いてみましょう。RX = (R2×R3)/R1 の公式を使えば即答できます!
実験をしたいあなたへ:
抵抗器数本とテスターで簡易ブリッジ回路を作れます!実際に平衡点を探してみると理解が深まります!
この記事の理解を深める本と道具
おすすめの本
前後の単元とあわせて、教科書で体系立てて押さえておくと安心です。TAC出版『みんなが欲しかった!』シリーズの、電験三種「理論」の教科書と問題集が1冊になった本です。
参考にした資料
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電験三種の試験でどう問われるかは、過去問で確かめるのがいちばんの近道です。電験三種の過去10年分の試験問題をまとめた過去問題集です(2026年度版)。
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