理論科目の解説

合成抵抗の求め方|直列・並列・和分の積からブリッジ回路まで例題で図解(計算ツール付き)

合成抵抗の求め方を表すアイキャッチ。直列と並列にならんだ抵抗を、1本の抵抗にまとめる

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お悩み
こんなふうに思っていませんか?
  • 並列の合成抵抗の求め方が、いつもあやふやになる
  • 直列と並列がまざった回路で、どこから計算すればいいかわからない
  • ブリッジ回路が出ると手が止まる
この記事でわかること
  • 合成抵抗の公式(直列・並列)と導き方
  • 和分の積・R/nなどの近道
  • 複雑な回路・ブリッジ回路の解き方
  • 式を入れるだけの合成抵抗の計算ツール
結論|まず30秒でわかる答え

合成抵抗とは、いくつかの抵抗をまとめて1本の抵抗とみなしたときの値です。直列なら足し算(R=R1+R2+…)、並列なら逆数の和の逆数(1/R=1/R1+1/R2+…)で、2本の並列なら「積÷和」(R1R2/(R1+R2))、同じ抵抗n本の並列ならR/nです。複雑な回路は、内側の小さなまとまりから順に置きかえ、ブリッジ回路はまず平衡しているかを確かめます。

合成抵抗の求め方を表すアイキャッチ。直列と並列にならんだ抵抗を、1本の抵抗にまとめる

合成抵抗とは?直列は足し算、並列は逆数の和

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合成抵抗は、いくつかの抵抗を、同じ働きをする1本の抵抗に置きかえたときの値です。電源から見て同じ電流が流れるなら、中身が何本でも1本とみなせます。

つなぎ方公式例
直列R = R1 + R2 + R3 + …2Ω+3Ω+5Ω=10Ω
並列1/R = 1/R1 + 1/R2 + 1/R3 + …6Ω・3Ω・2Ωの並列 → 1/6+1/3+1/2=1 → 1Ω

並列が「逆数の和」になる理由

並列では、どの抵抗にも同じ電圧Vがかかり、電流はそれぞれV/R1、V/R2…と分かれます。全体の電流はその合計なので、V/R=V/R1+V/R2+…。両辺をVで割ると 1/R=1/R1+1/R2+… になります。並列は通り道がふえるので、合成抵抗は一番小さい抵抗よりさらに小さくなります。

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直列と並列の電圧・電流の違い

合成抵抗の公式の図。直列は2Ω+3Ω+5Ω=10Ω の足し算、並列は1/6+1/3+1/2=1で1Ω の逆数の和

並列の計算の近道|和分の積・R/n

近道式例
2本の並列は「積÷和」(和分の積)R1×R2 ÷ (R1+R2)6Ω∥3Ω=18÷9=2Ω
同じ抵抗n本の並列R ÷ n12Ωが3本 → 4Ω
片方が他方の2倍小さいほう×2/34Ω∥8Ω=8/3≒2.67Ω
片方がとても大きいほぼ小さいほう1Ω∥1kΩ≒0.999Ω
3本以上の並列2本ずつ和分の積でまとめる6∥3=2、2∥2=1

和分の積は2本にしか使えません。3本を一度に「積÷和」にするのはよくあるまちがいです。電験三種では、2本ずつまとめるか、同じ値をR/nでまとめると時間を短くできます。

並列の計算の近道の図。2本の並列は積÷和で6×3÷9=2Ω、同じ抵抗n本はR÷nで12Ω÷3=4Ω、2倍の関係なら小さいほう×2/3

複雑な回路の合成抵抗|内側から順に置きかえる

直列と並列がまざった回路は、いちばん内側の「はっきり直列」「はっきり並列」のまとまりから、1本ずつ置きかえていきます。置きかえたら回路を描き直すと、まちがいがへります。

例題:はしご形の回路

手順やること結果
① いちばん奥の並列6Ωと3Ωの並列2Ω
② それと直列の抵抗を足す2Ω+2Ω4Ω
③ 手前の4Ωと並列4Ω∥4Ω=4÷22Ω

このように、電源から遠い側から順にまとめていくと、どんなに段が多いはしご形でも同じ手順で解けます。まとめたあとの電流や電圧の分かれ方は、分圧・分流の法則で求めます。

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電圧と電流の分け方

複雑な回路を内側から置きかえる図。奥の6Ωと3Ωの並列で2Ω、直列の2Ωを足して4Ω、手前の4Ωと並列で2Ω

ブリッジ回路の合成抵抗|まず平衡を確かめる

ブリッジ回路は、2本の枝のまん中どうしを、もう1本の抵抗でつないだ回路です。そのままでは直列・並列に分けられないので、まず平衡しているかを確かめます。

平衡の条件

上の枝がR1→R2、下の枝がR3→R4のとき、R1×R4=R2×R3(R1/R2=R3/R4)なら平衡。まん中の2点の電圧が等しいので、まん中の抵抗には電流が流れず、ないものとして計算できます。

例題

R1=2Ω、R2=4Ω、R3=3Ω、R4=6Ω、まん中に5Ω。2×6=12、4×3=12で平衡しているので、まん中の5Ωは無視できます。合成抵抗は (2+4)∥(3+6)=6∥9=54÷15=3.6Ω です。

平衡しているとき平衡していないとき
まん中の抵抗を外して(または短絡して)計算Y-Δ変換で形を変えるか、キルヒホッフの法則で解く

形が左右・上下で対称な回路は、同じ電位になる点どうしを見つけると、その間の抵抗を外したりつないだりして簡単にできます。平衡していないブリッジは、Y-Δ変換の記事でくわしく解いています。

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ホイートストン以外のブリッジ

ブリッジ回路の図。2Ω・4Ω・3Ω・6Ωのブリッジは2×6=4×3で平衡し、まん中の5Ωを無視して(2+4)∥(3+6)=3.6Ω

合成抵抗の計算ツール

直列を「+」、並列を「//」で書いて、式を入れてください(例:2+(6//3)、(2+4)//(3+6))。「//」は「+」より先に計算します。kΩは「k」をつけて入れられます(例:4.7k)。

入力すると、その場で計算し直します。入力した式は画面の中で計算するだけで、どこにも送信されません。ブリッジ回路は、平衡しているときだけ「(R1+R2)//(R3+R4)」の形で計算できます。

合成抵抗のよくある間違い

よくある間違い正しい考え方
並列も足し算並列は逆数の和。一番小さい抵抗より小さくなる
3本の並列を一度に積÷和和分の積は2本だけ。2本ずつまとめる
1/Rを出して終わり最後に逆数をとってRにもどす
ブリッジをいきなり直列・並列で解くまず平衡(R1R4=R2R3)を確かめる
外側から計算する電源から遠い内側のまとまりから置きかえる
合成抵抗のよくある間違いの図。並列は逆数の和、3本は2本ずつまとめる、最後に逆数をとる、ブリッジはまず平衡を確かめる
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よくある質問

Q. 合成抵抗とは?

A. いくつかの抵抗を、同じ働きをする1本の抵抗に置きかえたときの値です。直列は足し算、並列は逆数の和で求めます。

Q. 並列の合成抵抗の求め方は?

A. 1/R=1/R1+1/R2+…で求め、最後に逆数をとります。2本なら積÷和、同じ抵抗n本ならR/nが近道です。

Q. 和分の積とは?

A. 2本の並列の合成抵抗を、R1×R2÷(R1+R2)で求める方法です。3本以上には使えないので、2本ずつまとめます。

Q. ブリッジ回路の合成抵抗は?

A. R1R4=R2R3なら平衡で、まん中の抵抗を無視して計算できます。平衡していなければY-Δ変換を使います。

Q. 複雑な回路はどこから計算する?

A. 電源から遠い内側の、はっきり直列か並列のまとまりから1本ずつ置きかえ、回路を描き直しながら進めます。

まとめ
  • 合成抵抗=いくつかの抵抗を1本に置きかえた値
  • 直列は足し算、並列は逆数の和(一番小さい抵抗より小さい)
  • 2本の並列は積÷和、同じ抵抗n本はR/n
  • 複雑な回路は内側から1本ずつ置きかえる
  • ブリッジはR1R4=R2R3なら平衡で、まん中を無視できる
合成抵抗のまとめの図。直列は足し算、並列は逆数の和、2本なら積÷和、ブリッジは平衡を確認する
この記事の理解を深める本と道具
おすすめの本

「合成抵抗」を試験の得点につなげるなら、前後の単元とあわせて教科書で押さえておくと安心です。TAC出版『みんなが欲しかった!』シリーズの、電験三種「理論」の教科書と問題集が1冊になった本です。

おすすめの本

電験三種の試験でどう問われるかは、過去問で確かめるのがいちばんの近道です。電験三種の過去10年分の試験問題をまとめた過去問題集です(2026年度版)。

S
シラス
電験三種 / QC検定1級 / パワエレ設計・品質保証 実務10年

メーカーで電気設計と品質保証に携わってきた経験をもとに執筆しています。むずかしい専門用語をできるだけ使わず、はじめて学ぶ人がつまずかないように、図とたとえで説明することを大切にしています。

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