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- 標準化とは「統一すること」くらいにしか説明できない
- 「標準」と「規格」の違いがよくわからない
- 単純化・モジュール化・互換性がごちゃごちゃになる
- 品質管理での標準化の意味と目的
- 標準・規格・標準化の違い、製品標準と管理標準
- 単純化・モジュール化・互換性(組み合わせの計算ツールつき)
- 国際から社内までの階層と、標準を守り育てるSDCA
標準化とは、品質管理では、関係する人たちのあいだで「こうする」という取り決め(標準)を決めて、それをみんなで使い続ける活動のことです。標準化によって、だれがやっても同じ品質になり(ばらつきが減る)、部品や手順の種類が減ってむだが減り、ほかの会社の製品とも組み合わせられる(互換性)ようになります。標準は作っただけでは意味がなく、守って、見直して、よりよくしていくところまでが標準化です。
統計の「標準化」とは別の意味です。統計では、データから平均を引いて標準偏差で割り、平均0・標準偏差1にそろえる計算(z得点)も「標準化」と呼びます。こちらは正規分布の記事で説明しています。

標準化とは?チェーン店の「レシピ」で考える
北海道でも沖縄でも同じ味の牛丼が食べられるのは、全店が同じレシピ(標準)で作っているからです。レシピを決めて、全店で使い続けることが標準化です。
| チェーン店では | 品質管理では |
|---|---|
| レシピを決める | 標準を設定する |
| 全店がレシピどおりに作る | 標準を活用する(守る) |
| お客さんの声でレシピを改良する | 標準を見直して改訂する |
QC検定でおなじみの定義(旧JIS Z 8101):標準化とは、標準を設定し、これを活用する組織的行為。
いまのJISの定義(JIS Z 8002):実在の問題や起こりうる問題について、最適な秩序を得ることを目的に、共通に、くり返して使うための取り決めを確立する活動。
標準化には、大きく3つのよいことがあります。①だれがやっても同じ品質になる(ばらつきが減る)、②部品や手順の種類が減ってむだが減る(コストが下がる)、③ほかの製品と組み合わせて使える(互換性)。USBのケーブルがどのメーカーのスマホにも使えるのは、標準化のおかげです。
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「標準」「規格」「標準化」の違い
標準は取り決めそのもの、規格は標準のうち品物やサービスの技術的なことを決めたもの、標準化はそれを作って使う活動です。
| 用語 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 標準 | 関係する人たちが公平に得をするよう、統一・単純化のために決めた取り決め | 作業標準書、品質マニュアル、検査基準 |
| 規格 | 標準のうち、品物やサービスに関係する技術的なことを決めたもの | JIS・ISO・IECの規格、社内の部品規格・材料規格 |
| 標準化 | 標準を決めて、使う活動 | 社内のルールづくりと運用、規格づくり |
製品標準と管理標準
| 種類 | 対象 | 例 |
|---|---|---|
| 製品標準 | モノ(寸法・形・性能・材料) | ねじの寸法、紙のA4・B5、乾電池の単3・単4、USBの形 |
| 管理標準 | コト(仕事の手順・方法・責任) | 作業標準書、検査手順書、QC工程表、クレーム処理の規定 |

単純化・モジュール化・互換性|標準化の3つの手段
| 手段 | やること | 例 |
|---|---|---|
| 単純化 | 種類の数を減らす(引き算) | ねじを100種類から10種類にしぼる |
| モジュール化 | 共通の部品の組み合わせで多くの製品を作る(かけ算) | パソコンのCPU・メモリ・ストレージの組み合わせ、レゴブロック |
| 互換性 | 置きかえても同じ働きをするようにそろえる | どのメーカーの単3電池でも同じリモコンに使える |
モジュール化の組み合わせの計算ツール
モジュールの種類ごとに、何通りの品ぞろえがあるかを入れてください(使わない欄は空欄のまま)。
入力した数字は画面の中で計算するだけで、どこにも送信されません。

標準化の4つの階層|国際・国家・団体・社内
| 階層 | 代表的な規格・標準 | 使われる範囲 |
|---|---|---|
| 国際標準化 | ISO(国際標準化機構)、IEC(国際電気標準会議) | 世界 |
| 国家標準化 | JIS(日本産業規格)、ANSI(米)、DIN(独)、BS(英) | 国内 |
| 団体標準化 | 業界団体の規格 | 業界の中 |
| 社内標準化 | 作業標準書、社内規格、品質マニュアル、QC工程表 | 自社の中 |
国際標準化を頂点に、国家・団体の標準化を中間にはさみ、社内標準化を土台とするピラミッドの形が望ましい、という考え方がQC検定でよく問われます。グローバルに売る製品ほど、国際規格に合わせることが大切になります。

標準は守って育てる|SDCAと作業標準の作り方
標準を決めたら、まず守って結果を見る(SDCA)。改善できるところが見つかったら、PDCAで改善し、新しいやり方を標準に入れて、またSDCAで守ります。
| サイクル | 役割 |
|---|---|
| SDCA(Standardize・Do・Check・Act) | 今の標準を守り、よい状態を保つ(維持) |
| PDCA(Plan・Do・Check・Act) | 今より上の水準をめざして変える(改善) |
作業標準書に書くこと
- 目的と範囲:何のための、どの作業の標準か
- 手順:順番どおりに、1つの手順に1つの動作で
- 急所(ポイント):品質や安全を左右するところと、その理由
- 使う物:設備・治具・材料・測定器と、その条件
- 異常のときの処置:いつもと違うとき、だれに知らせ、どうするか
- 版と日付:いつ、だれが、なぜ改訂したか
文字だけでなく、写真や図を入れ、新人が読んでもその通りにできるかで確かめます。現場のやり方が変わったのに標準を直さないと、標準は形だけになります。
PDCAとSDCAの使い分け

標準化でよくある間違い
| よくある間違い | 正しい考え方 |
|---|---|
| 標準を作れば標準化は終わり | 使って、見直して、改訂するまでが標準化 |
| 規格は公的な機関が作ったものだけ | 社内の部品規格・材料規格も規格 |
| 標準化すると改善が止まる | 標準は改善の出発点。よくなったら標準を上書きする |
| 単純化とモジュール化は同じ | 単純化は種類を減らす、モジュール化は組み合わせで増やす |
| 細かく決めるほどよい | 急所をはっきりさせ、守れる量にする |

よくある質問
- 標準化=標準を決めて、使う活動。チェーン店のレシピ
- 規格は標準のうち、品物やサービスの技術的なことを決めたもの
- 製品標準はモノ、管理標準はコト
- 単純化は減らす、モジュール化は組み合わせる、互換性は置きかえられる
- 国際→国家→団体→社内のピラミッド
- SDCAで守り、PDCAで改善し、標準を上書きする

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メーカーで回路設計と生産技術(品質改善)に携わってきた経験をもとに執筆しています。むずかしい専門用語をできるだけ使わず、はじめて学ぶ人がつまずかないように、図とたとえで説明することを大切にしています。
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標準化の全体がわかったら、なぜ標準が必要なのかを、QC検定1級の考え方で深めましょう。
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気になるところから読んでも大丈夫です。どの記事も、はじめて学ぶ人向けにやさしく書いています。