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😣 こんな経験はありませんか?
OCR、DZ、GR、DGR、87、UVR…略号が多すぎて、どれがどの継電器かわからなくなる
「距離継電器は変圧器の保護に用いる」→ ○か×か? 自信を持って答えられない
過電流継電器の「反限時特性」「瞬時要素」の違いを聞かれても説明できない
保護継電器の全体像がつかめないまま、個別の略号を丸暗記しようとして挫折した
✅ この記事でわかること
保護継電器の「3つの要件」と、なぜ保護継電器が電力系統に不可欠なのか
主要な保護継電器7種類の動作原理・保護対象・略号を一覧表で完全整理
「保護対象別」に見る継電器の使い分け(送電線・変圧器・母線・配電線)
過電流継電器(OCR)の限時特性と整定値の考え方
「保護協調」の基本的な考え方
電験三種の正誤問題で狙われる「ひっかけパターン」の総整理
保護継電器(リレー)は、電力系統の「頭脳」であり「番人」 です。電流・電圧・インピーダンスなどの異常を24時間監視し続け、事故が発生した瞬間に遮断器へ「切れ!」と命令を出す——それが保護継電器の仕事です。
電験三種の電力科目では、保護継電器の種類と保護対象を問う正誤問題がくり返し出題 されています。出題パターンは「略号と名前の対応」「保護対象の入れ替え」「動作原理の記述の正誤」がほとんどです。略号を丸暗記するのではなく、「なぜその継電器が必要なのか」 という原理から理解すれば、どんな問い方をされても対応できます。
結論|まず30秒でわかる答え
保護継電器は、電力系統の事故を検出して遮断器に「切れ」と指令を出す装置です。過電流を検出するOCR(配電線・変圧器)、入口と出口の電流の差で内部故障を見つける比率差動継電器87(変圧器 ・発電機・母線)、電圧と電流の比から事故点までの距離を測る距離継電器DZ(送電線)、零相電流と零相電圧の向きで地絡を判別するDGR(配電線)が代表です。
そもそも「継電器」とは|リレーとの関係
継電器は英語の relay(リレー)の訳で、電気の信号を受けて接点を開け閉めし、別の回路に「動け」と伝える部品です。制御盤でスイッチの代わりに使う小さなものは制御用リレー、電流・電圧の異常を見張って遮断器を動かすものが保護継電器 です。この記事は後者の保護継電器の話です。
略号 名前 器具番号(JEM 1090) 見ているもの
OCR 過電流継電器 51(瞬時要素は50) 電流が大きすぎる
OCGR 地絡過電流継電器 51G 零相電流(地絡)
DGR 地絡方向継電器 67G 零相電流と零相電圧の向き
— 比率差動継電器 87 入口と出口の電流の差
DZ 距離継電器 44 電圧÷電流=インピーダンス
UVR 不足電圧継電器 27 電圧が低すぎる
OVR 過電圧継電器 59 電圧が高すぎる
OVGR 地絡過電圧継電器 64 零相電圧(地絡)
器具番号は単線結線図で継電器を表す番号で、日本では日本電機工業会の規格 JEM 1090 で決まっています(三菱電機の技術資料の対応表で確認)。「電気設備でOCRとは?」と聞かれたら、文字を読み取る光学文字認識(OCR)ではなく、過電流継電器(器具番号51)のことです。
保護継電器とは?|「異常を検知 → 遮断器に命令」するセンサー+頭脳
保護継電器(Protection Relay)は、電力系統に流れる電流や電圧を常に監視し、事故(短絡・地絡・過負荷など)を検知すると、対応する遮断器にトリップ(遮断)信号を送る 装置です。保護継電器そのものが電流を切るのではなく、あくまで「判断して命令を出す」役割です。
保護の3要件|高速性・選択性・信頼性
保護継電器には、次の3つの要件 が求められます。この3要件は電験三種の論述系問題で問われることがあるため、それぞれの意味を正確に理解しておきましょう。
⚡
① 高速性
事故を検知してから遮断器にトリップ信号を出すまでの時間をできるだけ短くする こと。事故電流が流れ続ける時間が長いほど、機器の損傷と系統への影響が大きくなる。
🎯
② 選択性
事故が起きた区間だけ を切り離し、健全な区間への影響を最小限に抑えること。関係ない遮断器まで一斉にトリップしたら、大規模停電になってしまう。
🔒
③ 信頼性
事故時に確実に動作する (不動作しない)こと。そして、正常時に誤動作しない こと。この2つを「ディペンダビリティ」と「セキュリティ」と呼ぶ。
📐 製造ラインにたとえると
保護継電器の3要件は、工場の品質管理に似ています。
高速性 = 不良品が出たら即座にラインを停止する(被害拡大を防ぐ)
選択性 = 不良が出たラインだけ停止し、他のラインは動かし続ける(全停止は避ける)
信頼性 = 不良品を見逃さない&良品を不良品と間違えない(検査精度)
保護継電器の3要件:高速性・選択性・信頼性
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距離継電器(DZ)が見ている「インピーダンス」は、送電線路の抵抗とインダクタンスからできています。
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まず全体像を掴みましょう。電験三種で出題される主要な保護継電器を一覧表にまとめました。ここから1つずつ詳しく解説していきます。
📋 保護継電器 完全一覧表
名称
略号
何を検知するか
主な保護対象
ひとことで言うと?
過電流継電器
OCR
電流が設定値を超えた
配電線・変圧器・受電設備
最も基本的なリレー。「電流が多すぎる!」を検知
差動継電器
87
入口と出口の電流の差
変圧器・発電機・母線
「入った電流と出た電流が合わない→内部故障」を検知
距離継電器
DZ
故障点までのインピーダンス
送電線
「故障がどれくらい遠い場所か」で動作時間を変える
地絡過電流継電器
OCGR
零相電流(地絡電流)
配電線(高圧)
「地面に漏れている電流がある!」を検知(方向は判別しない)
地絡方向継電器
DGR
零相電流と零相電圧の方向
配電線(高圧)
「漏れ電流が自分側から出ているか、外から来ているか 」を判別
不足電圧継電器
UVR
電圧が設定値以下に低下
受電設備・電動機回路
「電圧が下がりすぎ!」を検知して停電時に自動で切り離す
過電圧継電器
OVR
電圧が設定値を超えた
発電機・系統連系
「電圧が上がりすぎ!」を検知して機器を保護
💡 略号の覚え方
OCR = Over Current Relay(過電流)
DZ = 距離継電器(Distance relay。Zはインピーダンスの記号と覚えると楽)
DGR = Directional Ground Relay(地絡方向)
OCGR = Over Current Ground Relay(地絡過電流)
UVR = Under Voltage Relay(不足電圧)
OVR = Over Voltage Relay(過電圧)
87 = 差動継電器の器具番号(日本の JEM 1090 でも87。差動=87と覚える)
英語の頭文字を意識すると暗記しやすくなります。
保護継電器7種類のマップ
① 過電流継電器(OCR)|最も基本的で最も重要なリレー
動作原理|「電流が多すぎる」を検知する
過電流継電器(OCR: Over Current Relay)は、回路に流れる電流があらかじめ設定した値(整定値)を超えた ときに動作する継電器です。保護継電器の中で最も基本的かつ最も広く使われているリレーであり、配電線・変圧器・受電設備の保護に用いられます。
OCRには2つの動作要素 があります。これは電験三種の超頻出ポイントです。
⏱️ 限時要素(反限時特性)
電流が大きいほど動作時間が短くなる 特性。「ちょっと超えた程度なら少し待つ(突入電流等の誤動作防止)、大幅に超えたら即動作」というイメージ。
📐 曲線のイメージ:横軸=電流、縦軸=動作時間。電流が大きいほど曲線が下がる(時間が短くなる)
⚡ 瞬時要素
非常に大きな電流(短絡電流レベル)が流れた場合に、限時特性の曲線を待たず瞬時に動作 する要素。限時要素で対応できないほどの大電流に対する「非常ブレーキ」。
📐 瞬時要素の整定は、限時要素の動作電流よりかなり大きい値(短絡電流の領域)にします。具体的な値は保護協調の計算で決めます
整定値(タップとタイムレバー)
OCRの動作特性は、タップ とタイムレバー という2つのつまみで調整します。
項目
役割
たとえるなら
タップ
動作する電流値 を設定する。「どのくらいの電流で反応するか」の閾値
体温計の「何度で発熱とみなすか」の基準温度
タイムレバー
動作時間の長さ を設定する。「電流が閾値を超えてから何秒で動作するか」の速さ調整
目覚まし時計の「スヌーズ間隔」。短くすれば早く起きる
💡 電験三種での出題ポイント
OCRの整定に関する計算問題が電力科目のB問題で出題されています(たとえば平成18年度 問17。%インピーダンスから短絡電流を求め、タップ値を決める問題)。「%Zから短絡電流を求める → CTの変流比で二次側電流に変換 → タップ整定値を求める → タイムレバーで動作時間を調整」という流れが定番です。
OCRの限時要素(反限時)・瞬時要素とタップ・タイムレバー
② 差動継電器(87)|「入口と出口の電流が合わない=内部故障」
動作原理|キルヒホッフの法則で故障を見つける
差動継電器(Differential Relay: ANSI器具番号87)は、保護対象の「入り口」に流れ込む電流と「出口」から流れ出す電流を比較する リレーです。正常時はこの2つの電流は等しい(キルヒホッフの電流則)はずですが、保護対象の内部で短絡や地絡が起きると、電流の一部が外部に漏れ出すため、入口と出口の電流に「差」 が生じます。この差電流を検知して「内部故障だ!」と判断します。
📐 水道管にたとえると
マンションの水道管で「入口の水量メーター」と「出口の水量メーター」を比較するイメージです。入口で100リットル入れたのに、出口から90リットルしか出ていなければ、途中で10リットル漏れている(管の内部に穴がある) とわかりますよね。差動継電器はこれと同じ考え方で、電流の「差」から内部故障を検知します。
比率差動継電器|外部故障の誤動作を防ぐ工夫
実際の変圧器保護には比率差動継電器 が使われます。単純な差動継電器では、外部で大きな短絡事故が起きたときにCTの誤差で生じる「見せかけの差電流」によって誤動作する危険があります。比率差動継電器は、通過電流の大きさに比例して動作しきい値を上げる ことで、この誤動作を防ぎます。
⚠️ 変圧器の突入電流(励磁突入電流)に注意
変圧器に電圧を投入した瞬間、定格電流の数倍〜十数倍の「励磁突入電流」が流れます。この電流は一次側だけに流れるため、差動継電器から見ると「差電流あり=内部故障」と誤判定してしまいます。これを防ぐため、差動継電器には第2高調波抑制機能 が搭載されています(励磁突入電流には第2高調波成分が多い)。
💡 電験三種での出題ポイント
「差動継電器は変圧器・発電機・母線 の内部故障保護に用いる」が正解。なお、重要な送電線では、両端の電流を通信回線で比べる電流差動継電器 も使われます(下の対応表)。「差動継電器は送電線には使わない」と言い切る選択肢には注意し、問題文が何を保護対象にしているかを確かめましょう。
差動継電器(87)は入口と出口の電流の差で保護区間の中の故障を見つける
③ 距離継電器(DZ)|「故障がどこで起きたか」をインピーダンスで測る
動作原理|V/I = Z で故障点の「距離」を推定する
距離継電器(Distance Relay: DZ)は、電圧(V)と電流(I)の比からインピーダンス(Z = V/I)を計算し、故障点までの「電気的な距離」を推定する リレーです。送電線のインピーダンスは長さに比例するため、計算されたインピーダンスが小さいほど故障点が近い、大きいほど遠いと判断できます。
📐 たとえるなら
高速道路で事故が起きたとき、料金所から事故現場までの距離に応じて対応する管轄が変わりますよね。距離継電器も同じです。故障点が「自分の守備範囲(保護区間)」内かどうか をインピーダンスで判断します。守備範囲内なら即動作、範囲外ならその区間の継電器に任せます。
段階時限方式(ゾーン保護)
距離継電器は通常、3つのゾーン に分けて段階的な時限で動作します。
ゾーン
保護範囲
動作時間
目的
第1ゾーン
自区間の約80〜90%
瞬時(無時限)
自区間内の故障を高速で除去する(主保護)
第2ゾーン
自区間100% + 隣接区間の一部
約0.3〜0.5秒
自区間の残り10〜20%と隣接区間の一部をカバー(後備保護)
第3ゾーン
隣接区間の全域以上
約1〜2秒
隣接区間の保護リレーが万が一動作しなかった場合のバックアップ
💡 なぜ第1ゾーンが「100%」ではなく「80〜90%」なのか?
送電線の末端付近の故障では、CTやVTの誤差の影響で「自区間か隣接区間か」の判別が難しくなります。100%にすると隣接区間の故障で誤動作する危険があるため、余裕を持って80〜90%に設定し、残りは第2ゾーンでカバー します。
💡 電験三種での出題ポイント
「距離継電器は送電線の保護 に用いる」が鉄板。「距離継電器は変圧器の保護 に用いる」→ ×(変圧器は差動継電器87) 。また「V/Iからインピーダンスを計算して故障点までの距離を推定する」という動作原理も正誤で問われます。
距離継電器の段階時限(ゾーン保護)
④ 地絡過電流継電器(OCGR)& 地絡方向継電器(DGR)
地絡事故とは?|電気が「地面に漏れる」事故
地絡事故とは、電線が地面(大地)に接触して本来流れるべきでない経路に電流が漏れる 事故のことです。ケーブルの絶縁劣化、鉄塔への落雷、作業ミスなどで発生します。地絡事故を検知するために使われるのがOCGRとDGRです。
OCGR(地絡過電流継電器)
零相電流(I₀)の大きさだけ で動作する。地絡電流が設定値を超えたら「地絡あり」と判断する。ただし、地絡が自分の構内で起きたのか、外部で起きたのかは区別できない 。
検出要素:零相電流 I₀(ZCTで検出)
弱点:方向判別ができない → もらい事故のリスク
DGR(地絡方向継電器)
零相電流(I₀)と零相電圧(V₀)の両方を監視し、電力の方向 から「自分側の故障か、外部の故障か」を判別する。OCGRの「方向判別ができない」弱点を克服した上位機種。
検出要素:零相電流 I₀(ZCT)+ 零相電圧 V₀(ZPD)
利点:方向判別ができる → もらい事故を防げる
🔧 「もらい事故」とは?
同じ配電線路に接続された隣の需要家で地絡事故が発生した場合、その零相電流が自分の需要家のZCTにも流れ込むことがあります。OCGRだけだと「自分の構内で地絡が起きた」と誤判定してトリップしてしまいます。これが「もらい事故」 です。DGRなら電力の流れる方向を判別できるため、「外から来た零相電流」には反応せず、自分側の故障にのみ動作します。
💡 電験三種での出題ポイント
「DGRは零相電流と零相電圧の両方 を検出する」「OCGRは零相電流のみ を検出する」という違いは正誤問題の定番です。また、「ZCT=零相変流器」「ZPD=零相電圧検出装置」の名称も出題されることがあります。
DGRは電流と電圧で方向を判定し選択性が高い
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電験三種の試験でどう問われるかは、過去問で確かめるのがいちばんの近道です。電験三種の過去10年分の試験問題をまとめた過去問題集です(2026年度版)。
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「何を守るか」で使い分ける|保護対象別の継電器マップ
保護継電器は「保護対象」によって使い分けられます。電験三種では「この機器にはどの継電器を使うか」 を問う出題が非常に多いため、以下の対応表を完璧に覚えてください。
📋 保護対象と継電器の対応表
保護対象
主保護
後備保護
補足
送電線
距離継電器(DZ) 電流差動継電器
過電流継電器(OCR)
送電線は長距離のため、故障点の「距離」で判別するDZが最適
変圧器
比率差動継電器(87)
過電流継電器(OCR)
内部故障の検出に差動方式が最適。機械的保護としてブッフホルツ継電器も使用
母線
電流差動継電器(87B)
過電流継電器(OCR)
母線は短いが事故時の影響が大きいため、高速の差動方式で保護
配電線
過電流継電器(OCR) 地絡方向継電器(DGR)
—
短絡保護にOCR、地絡保護にDGR(またはOCGR)を使用
発電機
比率差動継電器(87G)
過電流継電器(OCR) 不足電圧継電器(UVR)
変圧器と同様、内部故障検出に差動方式を使用
📐 暗記フレーズ
送電線 → DZ (距離で測る)
変圧器 → 87 (差で見る)
配電線 → OCR + DGR (電流と地絡)
母線 → 87B (差で見る。母線のB)
保護対象ごとの主保護と後備保護
保護継電器の命令を受けて、実際に回路を切るのが遮断器です。
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電力系統には多数の保護継電器と遮断器が設置されています。もし事故が起きたときに、すべての遮断器が一斉にトリップしたら、事故と無関係な区間まで停電してしまいます。「事故点に最も近い遮断器だけが最初にトリップし、それで事故が除去されなかった場合にのみ、1つ上流の遮断器がバックアップとしてトリップする」 ——この段階的な動作の仕組みを保護協調 と呼びます。
保護協調の2つの方法
⏱️ 時限協調
事故点に近い継電器ほど動作時間を短く 設定する。上流の継電器は動作時間を長く設定し、下流が動作しなかった場合にのみバックアップとして動作する。OCRの反限時特性とタイムレバーで実現。
🔢 電流協調
事故点に近い継電器ほど動作電流(タップ値)を小さく 設定する。上流の継電器は動作電流を大きく設定し、下流の継電器のみが先に反応するようにする。
📐 リレーの例にたとえると
陸上のリレー走で、第1走者がバトンを落としたら第2走者がカバーし、第2走者もダメなら第3走者が…という「バックアップ体制」が保護協調です。最初から全員で走り出したら大混乱(全停電) になるので、「まず一番近い人が対応し、ダメなら次の人」という順番を決めておくのです。
💡 電験三種での出題ポイント
保護協調の計算問題(OCRの整定値計算)が電力科目B問題で出題されます。「事故点に近い側の動作時間を短くする」「上流ほど動作時間に余裕を持たせる」という原則を理解していれば解けます。
保護継電器の正誤ひっかけ7選
電験三種で狙われる!正誤問題の「ひっかけパターン」7選
No.
問題文
○×
ポイント
①
距離継電器は、変圧器の内部故障の保護に用いられる
×
変圧器の内部故障は比率差動継電器87 。DZは送電線
②
距離継電器は、電圧と電流の比からインピーダンスを算出し、故障点を推定する
○
DZの基本原理そのもの。Z = V/I
③
地絡方向継電器(DGR)は、零相電流のみで動作する
×
DGRは零相電流+零相電圧 。電流のみはOCGR
④
過電流継電器の反限時特性は、電流が大きいほど動作時間が長くなる
×
逆 。電流が大きいほど動作時間は短くなる
⑤
比率差動継電器は、変圧器の励磁突入電流で誤動作しないよう第2高調波抑制機能を持つ
○
突入電流に多い第2高調波を検知して誤動作を防ぐ
⑥
ブッフホルツ継電器は、変圧器内部の油中ガス発生を検知する機械的保護装置である
○
「電気的」ではなく「機械的」な継電器
⑦
保護継電器に求められる3要件は、高速性・選択性・経済性である
×
3つ目は信頼性 。「経済性」はひっかけ
まとめ|保護継電器は「何を守るか」で選ぶ
📝 試験直前に見返す「一言フレーズ」
OCR :電流が多すぎる → 配電線・変圧器。反限時特性+瞬時要素。最も基本。
87(差動) :入口と出口の差 → 変圧器・発電機・母線の内部故障 。
DZ(距離) :V/I=Zで距離を測る → 送電線 。段階時限(3ゾーン)。
DGR :零相電流+零相電圧の方向 → 配電線の地絡。方向判別でもらい事故を防ぐ。
OCGR :零相電流のみ → 配電線の地絡。方向判別できない。
UVR :電圧低下 → 停電検出。OVR :電圧上昇 → 過電圧検出。
保護の3要件 :高速性・選択性・信頼性。保護協調 :近い方から先に動作。
S
シラス
電験三種・QC検定1級 / メーカーでパワエレ設計・品質保証 実務10年
メーカーで電気設計と品質保証に携わってきた経験をもとに執筆しています。むずかしい専門用語をできるだけ使わず、はじめて学ぶ人がつまずかないように、図とたとえで説明することを大切にしています。
テーマ別に、もっと深く学ぶ
気になるところから読んでも大丈夫です。どの記事も、はじめて学ぶ人向けにやさしく書いています。
つまずきやすい「違い」を一気に解決
計算力アップ・資格対策