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お悩み
こんなふうに思っていませんか?
- 抵抗がいくつもからんだ回路で、どこから計算すればいいかわからない
- テブナンの定理の開放電圧と内部抵抗の求め方があやふや
- 電流源があるときや、ブリッジ回路での使い方を知りたい
この記事でわかること
- テブナンの定理とは何か、V0とR0の意味
- 求め方の3ステップと例題
- 電流源があるとき、ノートンの定理・最大電力との関係
- 回路の値を入れるだけの計算ツール
結論|まず30秒でわかる答え
テブナンの定理(鳳-テブナンの定理)とは、どんなに複雑な回路でも、ある2つの端子から見れば「電圧源V0を1つと抵抗R0を1つ」直列にした回路に置きかえられる、という定理です。V0は負荷を外したときの端子の電圧(開放電圧)、R0は電圧源を短絡(電流源は開放)して端子から見た合成抵抗です。負荷Rに流れる電流は I=V0÷(R0+R) で一発で求められます。
中身の見えない回路を電池1つと抵抗1つに置きかえる
テブナンの定理とは?複雑な回路を「電池1つ+抵抗1つ」に
SERIES|全7回 + 番外編
直流回路マスターシリーズ
オームの法則からテブナンの定理まで、電験三種・理論の得点源を体系的に学ぶ
中身の見えない箱から、2本の線が出ているとします。箱の中に抵抗が10個からみ合っていても、2本の線の外から見ると、「電池1つと抵抗1つ」を直列につないだ回路とまったく同じふるまいをします。これがテブナンの定理です。日本では、同じころに発表した鳳秀太郎の名前もつけて、鳳-テブナンの定理とも呼ばれます。
| 置きかえる値 | 意味 | 求め方 |
| V0(テブナン電圧) | 端子に何もつながないときの電圧(開放電圧) | 負荷を外して、端子の電圧を計算する |
| R0(テブナン抵抗) | 端子から見た回路の内部抵抗 | 電圧源は短絡、電流源は開放して、端子から見た合成抵抗 |
テブナンの定理負荷Rに流れる電流 I = V0 ÷ (R0 + R)
負荷の値を変えて何回も電流を求める問題や、回路の一部(ブリッジのまん中など)の電流だけがほしい問題で、キルヒホッフの連立方程式よりずっと速く解けます。
テブナンの等価回路:開放電圧V0と内部抵抗R0
テブナンの定理の使い方|3ステップと例題
| ステップ | やること |
| ① 負荷を外して開放電圧V0を求める | 知りたい抵抗を外し、端子の電圧を分圧などで計算する |
| ② 電源を消して内部抵抗R0を求める | 電圧源は線でつなぎ(短絡)、電流源は外して(開放)、端子から見た合成抵抗を出す |
| ③ I=V0÷(R0+R) で負荷の電流を出す | 外した負荷を、V0とR0の等価回路にもどしてつなぐ |
例題
12Vの電池に、4Ωの抵抗R1が直列に入り、そのあと端子の間に12Ωの抵抗R2が並列に入っています。端子に6Ωの負荷をつないだとき、負荷に流れる電流は?
| ステップ | 計算 | 結果 |
| ① V0 | 負荷を外すと、R2にかかる電圧=12×12÷(4+12) | 9V |
| ② R0 | 電池を短絡すると、R1とR2が並列=4×12÷(4+12) | 3Ω |
| ③ I | 9÷(3+6) | 1A |
確かめ:もとの回路で解くと、12Ωと6Ωの並列が4Ω、全体で4+4=8Ω、電池から1.5A流れ、並列の部分の電圧は6Vなので、6Ωには1A。同じ答えになります。
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分圧で開放電圧を出す
例題:V0=9V、R0=3Ω、負荷6Ωの電流は1A
電流源があるとき・ブリッジ回路で使うとき
R0を求めるとき、電源は「消す」
| 電源 | 消し方 | 理由 |
| 電圧源 | 短絡する(線でつなぐ) | 電圧を0にする=両端を同じ電位にする |
| 電流源 | 開放する(外す) | 電流を0にする=流れない状態にする |
電流源を短絡してしまうのは、いちばん多いまちがいです。電圧源は「0V=線」、電流源は「0A=切れた線」と覚えます。
ブリッジ回路のまん中の電流
ホイートストンブリッジの検流計(まん中の抵抗)に流れる電流は、テブナンの定理の得意な問題です。まん中の抵抗を外して、左右の中点の電位差をV0、電源を短絡して中点どうしから見た抵抗をR0とすれば、まん中の電流は V0÷(R0+まん中の抵抗) で求められます。ブリッジが平衡しているとV0=0なので、電流は0です。
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電圧源は短絡、電流源は開放して内部抵抗を求める
ノートンの定理・最大電力とのつながり
| テブナンの等価回路 | ノートンの等価回路 |
| 形 | 電圧源V0とR0の直列 | 電流源IsとR0の並列 |
| 電源の値 | 開放電圧V0 | 短絡電流 Is=V0÷R0 |
| 向いている問題 | 負荷の電流を出す | 並列につながる回路、電流で考える問題 |
2つは同じ回路の別の書き方で、V0=Is×R0 でいつでも行き来できます。
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ノートンの定理|テブナンの裏ワザで電流源等価回路を一瞬で求める
電流源の等価回路
負荷に最大の電力をわたす条件
負荷の電力 P=I²R は、負荷の抵抗RをR0と同じにしたとき最大になり、そのときの電力は P=V0²÷(4R0) です。例題ならR=3Ωで、9²÷12=6.75W。電源の内部抵抗と負荷を合わせる考え方(整合)は、電験三種でもよく出ます。
ノートンの定理との関係と、最大電力の条件R=R0
テブナンの定理の計算ツール
電池E、電池側に直列の抵抗R1、端子の間に並列の抵抗R2、負荷Rを入れてください。テブナン等価回路のV0・R0と、負荷の電流・電力を出します。
入力すると、その場で計算し直します。入力した数字は画面の中で計算するだけで、どこにも送信されません。
テブナンの定理のよくある間違い
| よくある間違い | 正しい考え方 |
| V0を負荷をつけたまま計算する | V0は負荷を外したときの開放電圧 |
| R0を求めるとき電流源も短絡する | 電圧源は短絡、電流源は開放 |
| R0に負荷の抵抗も入れる | R0は負荷を外して端子から見た抵抗 |
| I=V0÷R とする | I=V0÷(R0+R)。内部抵抗を足す |
| 最大電力は負荷が小さいほど大きい | 負荷RをR0と同じにしたとき最大 |
テブナンの定理で起きやすい4つの間違い
よくある質問
Q. テブナンの定理とは簡単にいうと?
A. 複雑な回路を、ある2つの端子から見て、電圧源V0と抵抗R0を1つずつ直列にした回路に置きかえる定理です。
Q. 開放電圧V0の求め方は?
A. 知りたい負荷を外し、端子の間に出る電圧を計算します。分圧の式で求められることが多いです。
Q. 内部抵抗R0の求め方は?
A. 回路の電圧源を短絡、電流源を開放して、負荷を外した端子から見た合成抵抗を計算します。
Q. 鳳-テブナンの定理とは?
A. テブナンの定理と同じものです。日本の鳳秀太郎も同じころに発表したので、日本ではこう呼ぶこともあります。
Q. ノートンの定理との違いは?
A. テブナンは電圧源と抵抗の直列、ノートンは電流源と抵抗の並列で表します。V0=Is×R0で行き来できます。
まとめ
- テブナンの定理=複雑な回路を、電圧源V0と抵抗R0の直列に置きかえる
- V0は負荷を外したときの開放電圧
- R0は電圧源を短絡・電流源を開放して見た合成抵抗
- 負荷の電流は I=V0÷(R0+R)
- 負荷RをR0と同じにすると電力が最大(V0²÷4R0)
テブナンの定理の要点:I=V0÷(R0+R)
この記事の理解を深める本と道具
おすすめの道具
テブナンの定理で求めた電流や電圧を、実際の回路で確かめてみたいときに向いています。サンハヤトのブレッドボード SAD-101です。408個の穴に部品を差し込むだけで、はんだ付けをせずに回路を組めます。
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「テブナンの定理」を試験の得点につなげるなら、前後の単元とあわせて教科書で押さえておくと安心です。TAC出版『みんなが欲しかった!』シリーズの、電験三種「理論」の教科書と問題集が1冊になった本です。
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電験三種・QC検定1級 / メーカーでパワエレ設計・品質保証 実務10年
メーカーで電気設計と品質保証に携わってきた経験をもとに執筆しています。むずかしい専門用語をできるだけ使わず、はじめて学ぶ人がつまずかないように、図とたとえで説明することを大切にしています。
テーマ別に、もっと深く学ぶ
気になるところから読んでも大丈夫です。どの記事も、はじめて学ぶ人向けにやさしく書いています。
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