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AWGとsqの対応表は、次の節に AWG30〜4/0 を1枚にまとめました。要点だけ先に書きます。AWG(アメリカン・ワイヤ・ゲージ。アメリカの電線の太さの規格)は番号が小さいほど太く、3番小さくなると断面積が約2倍になります。sq(スケア)は断面積 mm² の呼びです。AWG14 は 2.08mm² で 2sq、AWG16 は 1.31mm² で 1.25sq、AWG20 は 0.52mm² で 0.5sq がほぼ同じ太さ。AWG18(0.82mm²)は 0.75sq より約1割太いので、置き換えるなら 1.25sq を選びます。
海外製の機器の取扱説明書は AWG、国内の電線のカタログは sq。どちらかに揃えないと、太さを比べられません。

AWG と sq の対応表(AWG30〜4/0)
AWG の断面積と、国内でよく使う sq を並べた対応表です。「ほぼ同じ sq」は断面積の差が±6%以内のもの、「置き換えるなら」は断面積が同じか太い sq のうち最も細いものです。
| AWG | 直径(mm) | 断面積(mm²) | ほぼ同じ sq(差) | 置き換えるならこれ以上 |
|---|---|---|---|---|
| AWG30 | 0.255 | 0.051 | — | 0.5sq |
| AWG28 | 0.321 | 0.081 | — | 0.5sq |
| AWG26 | 0.405 | 0.129 | — | 0.5sq |
| AWG24 | 0.511 | 0.205 | — | 0.5sq |
| AWG22 | 0.644 | 0.326 | — | 0.5sq |
| AWG20 | 0.812 | 0.517 | 0.5sq(-3%) | 0.75sq |
| AWG18 | 1.024 | 0.823 | — | 1.25sq |
| AWG16 | 1.291 | 1.309 | 1.25sq(-5%) | 2sq |
| AWG14 | 1.628 | 2.081 | 2sq(-4%) | 3.5sq |
| AWG12 | 2.053 | 3.309 | 3.5sq(+6%) | 3.5sq |
| AWG10 | 2.588 | 5.262 | 5.5sq(+5%) | 5.5sq |
| AWG8 | 3.264 | 8.368 | 8sq(-4%) | 14sq |
| AWG6 | 4.115 | 13.3 | 14sq(+5%) | 14sq |
| AWG4 | 5.189 | 21.1 | 22sq(+4%) | 22sq |
| AWG2 | 6.544 | 33.6 | — | 38sq |
| AWG1/0 | 8.252 | 53.5 | — | 60sq |
| AWG2/0 | 9.266 | 67.4 | — | 100sq |
| AWG3/0 | 10.404 | 85.0 | — | 100sq |
| AWG4/0 | 11.684 | 107.2 | — | 150sq |
直径・断面積は Amphenol「A.W.G. - mm2 対応表」の値(単線として計算した値)。sq は国内の KIV・IV・CV の表にある系列(0.5・0.75・1.25・2・3.5・5.5・8・14・22・38・60・100・150)から選んだ。差は sq÷AWG の断面積−1。
表の直径と断面積は、AWG の定義式で19行すべてを計算し直して確かめました。どの行も Amphenol の表と0.1%以内で一致しています。式は次の節で紹介します。
AWG22 より細い行に「ほぼ同じ sq」が無いのは、国内の KIV の表が 0.5sq から始まるためです。細い電線は国内メーカーも AWG で品番を付けていて、SWCC の UL1007 の仕様書は AWG28〜16 を AWG のまま並べています。
断面積が2倍になると抵抗は半分。電線の太さと抵抗の関係のもとになる抵抗率がわかります

AWG の数字のルール:3番で断面積2倍、6番で直径2倍
AWG は、番号が3小さくなるたびに断面積が約2倍、6小さくなるたびに直径が約2倍になるように決められています。AWG20 の 0.52mm² から3番太い AWG17 は 1.04mm²、6番太い AWG14 は 2.08mm² です。
AWG36 の直径を 0.127mm、AWG0000(4/0)を 0.46インチ(11.684mm)とし、その間を39段の等比で割ったのが AWG です。だから番号が1つ変わるごとに、直径は約1.12倍ずつ変わります。
この規則を覚えておくと、表が手元になくても見当がつきます。AWG14 が約2mm² なら、AWG17 は約1mm²、AWG20 は約0.5mm²。3つ飛びに半分ずつです。

sq(スケア)とは:断面積 mm² の「呼び」
sq は square(スクエア)の略で、電線の導体の公称断面積(呼びの断面積)を mm² で表したものです。2sq なら断面積が約2mm²。ただし、より線の実際の断面積は、素線の本数と直径から計算すると呼びと少しずれます。
より線は、細い素線を何本もより合わせた電線です。カタログの「構成」の欄に「37/0.26」とあれば、直径0.26mm の素線が37本という意味。この数字から実際の断面積を計算できます。
| 呼び | 構成(本数 / 素線径) | 計算した断面積 | 呼びとの差 |
|---|---|---|---|
| 0.75sq | 30本 / 0.18mm | 0.763mm² | +1.8% |
| 1.25sq | 50本 / 0.18mm | 1.272mm² | +1.8% |
| 2sq | 37本 / 0.26mm | 1.964mm² | -1.8% |
| 3.5sq | 45本 / 0.32mm | 3.619mm² | +3.4% |
| 5.5sq | 70本 / 0.32mm | 5.630mm² | +2.4% |
構成は稲葉電線の KIV 仕様書・東日京三の KIV カタログ(同じ値)。断面積は calc.py で計算。
2sq は計算すると 1.964mm² で、呼びより約2%細い値でした。AWG14(2.081mm²)と比べると約6%細くなります。表で「ほぼ同じ」と書いた組でも、この程度の差はあると考えてください。
VVF の 1.6mm は「直径」:断面積に直すと AWG14 に近い
| 単線の直径 | 断面積 | 近い AWG(差) |
|---|---|---|
| 1.6mm | 2.011mm² | AWG14 2.081mm²(+3.5%) |
| 2.0mm | 3.142mm² | AWG12 3.309mm²(+5.3%) |
| 2.6mm | 5.309mm² | AWG10 5.262mm²(−0.9%) |
住宅の VVF ケーブルの「1.6」「2.0」は、断面積ではなく単線の直径です。1.6mm の断面積は π÷4×1.6² = 2.011mm² で、AWG14 にほぼ相当します。

AWG の指定を sq に置き換えるときの決め方
取扱説明書の「AWG◯以上」を sq に置き換えるときは、断面積が同じか太い sq を選ぶのが基本です。AWG14 以上なら、2sq はわずかに細いので、厳密には 3.5sq になります。
筆者なら、指示書の「AWG14以上」は 3.5sq と読みます。理由は、2sq は呼びでも約4%、構成から計算すると約6%、AWG14 より細いからです。「以上」は下限なので、少しでも下回る電線を選ぶ根拠になりません。
一方で、2sq を AWG14 の代わりとして扱う現場もあります。どちらでよいかを決めるのは、機器のメーカーです。迷ったら、メーカーに「2sq で可か」を問い合わせるのが確実です。
STEP 3 の端子の確認は、この記事の表では答えられません。たとえば JST の XH コネクタは AWG#30〜#22、PH コネクタは AWG#32〜#24 と、コネクタごとに受けられる電線の範囲が決まっています。太くしすぎて端子に入らない、という失敗もあります。
置き換えた sq が、流す電流に足りるか。IV・VVF・CV・CVT の許容電流を条件別の早見表で引けます

AWG と sq の換算でよくある間違い4つ
AWG と sq の換算の間違いは、番号の向き、直径と断面積の取り違え、「ほぼ同じ」を等しいと思うこと、被覆を含めた外径で比べることの4つです。
| 間違い | 正しくは |
|---|---|
| AWG も sq と同じく、数字が大きいほど太いと思う | AWG は数字が小さいほど太い(3番で断面積2倍) |
| VVF の 1.6mm を断面積 1.6mm² と読む | 1.6mm は直径。断面積は 2.011mm²(AWG14 相当) |
| AWG18 を 0.75sq と同じとみなす | AWG18 は 0.823mm² で、0.75sq より約1割太い。置き換えは 1.25sq |
| 被覆を含めた外径で太さを比べる | 比べるのは導体の断面積。外径は絶縁体の厚さで変わる |
3つ目の AWG18 と 0.75sq は、見た目では区別がつきません。差は約9%。電流に余裕がない回路では、この差がそのまま発熱の差になります。


