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「周波数」や「Hz(ヘルツ)」という言葉、なんとなく見たことはあるけれど、意味を聞かれると困ってしまう……そんな方も多いのではないでしょうか。
でも大丈夫です。周波数は、実はとてもシンプルな考え方です。難しい言葉はいっさい使わず、身近なたとえと図でゼロから解説していきます。
結論:周波数は「1秒間に何回くり返すか」
先に答えを言ってしまいます。周波数とは、こういうものです。
たとえば「1Hz」なら、1秒間に1回くり返すという意味です。「50Hz」なら1秒間に50回。数値が大きいほど、波がすばやくくり返している、ということになります。
それでは、この「くり返し」のイメージを、身近なもので確かめていきましょう。

周波数は「交流」の性質の1つです。交流そのものの基本(正弦波・実効値)は次の記事で図解しています。
正弦波・周波数・実効値を、直流との違いから図解
周波数は「ブランコの往復回数」
周波数を理解するのに、いちばんわかりやすいのがブランコです。
ブランコは、前に行って後ろに戻る、という動きをくり返しますよね。この「行って戻る」を1回と数えます。もし1秒間に2回往復したら、それは「2Hz」です。
周波数が大きくなるほど、ブランコはすばやくバタバタと往復します。逆に周波数が小さければ、ゆったりと往復します。
他にも、波打ち際で寄せては返す波の回数や、カチカチと一定リズムを刻むメトロノームも、同じイメージです。「決まった動きを、1秒間に何回くり返すか」――これが周波数なのです。

電気(交流)での周波数の意味
では、電気の世界での周波数は何を表しているのでしょうか。家庭の電気は「交流(こうりゅう)」という種類で、電気の流れる向きがプラス・マイナスへと入れ替わり続けています。
プラスへ行ってマイナスへ戻る「行って戻る」1回が、ブランコの1往復にあたります(その間に向きは2回入れかわります)。
交流とは何か(直流との違い・正弦波・周波数・実効値のつながり)は、交流とは?直流との違いと正弦波・周波数・実効値で図解しています。周波数の意味がつかめたら、あわせて読むと全体がつながります。
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1秒間に50往復も向きが変わるなんて、想像しづらいですよね。でも、これだけ速く入れ替わっているおかげで、私たちは電気を安定して使えています。

50Hzと60Hz、波の形はどう違う?
日本では、地域によって電気の周波数が50Hzと60Hzに分かれています。同じ1秒間でも、波の見え方はこう違います。
同じ1秒間でも、60Hzのほうが波の数が多いので、波がぎゅっと詰まって見えます。逆に50Hzは、波の間隔が少し広めです。
なぜ日本の東と西で周波数が違うのか――この歴史的な理由は、別の記事でくわしく解説しています。

周波数とセットの言葉「周期」
周波数とよく一緒に出てくるのが「周期(しゅうき)」です。周期とは、1回くり返すのにかかる時間のこと。周波数とはちょうど裏返しの関係です。
言葉だけだとピンとこないので、実際に50Hzで計算してみましょう。
つまり50Hzの交流は、たった0.02秒で1回くり返しているということです。とんでもなく速いですね。同じように60Hzで計算すると、周期は約0.0167秒になります。
電験などの交流の式では、周波数の代わりに角周波数 ω(オメガ)がよく出てきます。ω = 2πf で、50Hzなら 2 × 3.14 × 50 ≒ 314(rad/s)です。式の読み方は瞬時値と位相で解説しています。

周波数と周期の早見表
代表的な周波数と、その周期(1回にかかる時間)をまとめました。お互いに変換できることを確認してみてください。

実はあちこちで使われている「Hz」
Hz(ヘルツ)は、電気だけの言葉ではありません。「くり返しの速さ」を表す単位として、いろいろな場面で使われています。
なお、大きな数字には「k(キロ=1000)」「M(メガ=100万)」「G(ギガ=10億)」という言葉が付きます。1kHz=1000Hz、1GHz=10億Hz、という具合です。
低い音は周波数が小さく(ゆっくり振動)、高い音は周波数が大きい(速く振動)です。人間が聞こえるのは、だいたい20Hzから20kHz(2万Hz)まで、と言われています。
このように、Hzは「電気・音・電波・コンピュータ」など、くり返しが関わるあらゆる場所で活躍する便利な単位なのです。

つまずき注意!「周波数が高い=電圧が高い」は間違い
ここをスッキリさせるために、もう一度ブランコで考えてみましょう。
周波数は「ブランコが1秒に何回往復するか(速さ)」、電圧は「ブランコがどれだけ大きく振れるか(強さ)」を表しています。速く往復することと、大きく振れることは別物ですよね。
だから、周波数が高くても電圧が高いとは限りません。逆もまた同じ。この2つは独立した別々の性質だと覚えておきましょう。

日本の周波数が東は50Hz、西は60Hzに分かれている理由は、次の記事で図解しています。
東西の境界線と分かれた理由・家電への影響
まとめ:周波数は「くり返しの速さ」
周波数の意味がわかると、家電のラベルやWi-Fiの設定も、ぐっと理解しやすくなります。次は、東西で周波数が違う話や、交流そのものについて学んでみましょう。
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