機械科目の解説

ナイキスト線図と安定判別|「(-1, j0)の左か右か」で安定性が決まる

😣 こんな経験はありませんか?
  • 「ナイキスト線図」と聞いただけで、何の図なのかイメージが湧かない
  • 「(-1, j0)を囲む」の意味がわからず、安定判別の問題を捨てている
  • ボード線図との違いがごちゃごちゃで、どっちで何を見るのかわからない
  • 電験三種の過去問(R7上 問18、R4上 問15など)で10点を落としている
✅ この記事でわかること
  • ナイキスト線図とは「スピーカーのハウリングが起きるか」を予測する図であること
  • 一巡伝達関数(開ループ伝達関数)のベクトル軌跡を描く手順
  • 「(-1, j0)を囲むか囲まないか」で安定/不安定を判定する方法
  • ゲイン余裕・位相余裕の意味と線図からの読み取り方
  • 電験三種B問題で確実に10点を取るための解法パターン

電験三種の自動制御で、多くの受験者が「捨て問」にしてしまう分野があります。ナイキスト線図です。

「複素平面にグルッと曲線を描いて、-1を囲むかどうか……」と言われても、正直なところ「何を言っているのかさっぱり」ですよね。筆者も最初はそうでした。

でも安心してください。ナイキスト線図の本質は、「マイクとスピーカーの間でハウリング(キーン!という音)が起きるかどうかを予測する図」と考えれば、驚くほどシンプルです。

この記事では、数式を最小限に抑え、「イメージ」と「図解」だけでナイキスト線図と安定判別を完全理解できるように解説します。最後まで読めば、電験三種のB問題で10点を確実に取れるようになります。

目次

ナイキスト線図とは? ─ 「ハウリングが起きるか」を予測する図

まずは「ハウリング」で全体像をつかもう

カラオケでマイクをスピーカーに近づけると「キーーーン!」と耳障りな音が鳴りますよね。あれがハウリングです。

ハウリングの仕組みはこうです。

🎤
マイク
小さな音を拾う
🔊
アンプ
信号を増幅する
📢
スピーカー
大きな音を出す
🎤
再びマイクへ
さらに大きな音に!

音がぐるぐる回って(ループして)、どんどん増幅されて発振する。これがハウリングです。

実は、フィードバック制御システムでもまったく同じことが起きる可能性があります。工場の温度制御やモーターの速度制御で、信号がループの中でどんどん大きくなると、制御がまったく効かなくなる。これを「不安定」と呼びます。

📐 ナイキスト線図の定義
一巡伝達関数 G(jω) のベクトル軌跡を複素平面上に描いたもの。
周波数 ω を 0 → ∞ に変化させたとき、G(jω) の「大きさ(ゲイン)」と「角度(位相)」がどう変わるかを1本の曲線で表す。

いきなり難しくなりましたね。でも大丈夫です。要するにナイキスト線図とは、「この制御システムでハウリング(発振)が起きるかどうか」を予測するための地図です。

ボード線図との違い ─ 同じ情報を「別の絵」で見ているだけ

すでにボード線図を学んだ方は「ボード線図でも安定判別できるのに、なぜナイキスト線図が必要なの?」と思うかもしれません。両者は同じ情報(ゲインと位相)を異なるグラフで表現しているだけです。

📈

ボード線図

  • ゲインと位相を2枚のグラフに分けて描く
  • 横軸は周波数(対数目盛)
  • 折れ線の近似で描きやすい
  • 「どの周波数でゲインが0dBを切るか」を見る
🌀

ナイキスト線図

  • ゲインと位相を1枚の複素平面にまとめて描く
  • 横軸は実数部(Re)、縦軸は虚数部(Im)
  • 曲線の形で安定性が一目瞭然
  • 「(-1, j0)を囲むか囲まないか」を見る
💡 ポイント
電験三種では、ボード線図もナイキスト線図も出題されます。どちらかに偏らず、両方の「読み方」を身につけておくのが得点戦略です。ボード線図の基礎は以下の記事で解説しています。

一巡伝達関数(開ループ伝達関数)とは?

「ループを一周した結果」を表す関数

フィードバック制御には「ループ」があります。目標値 → 制御器 → プラント → センサー → 比較 → 制御器 → ……とぐるっと信号が回り続ける仕組みです。

このループのどこか1か所を切って、「信号が一周したらどれくらい大きくなり(ゲイン)、どれくらいズレるか(位相)」を見る。これが一巡伝達関数 G(jω)H(jω)です。「開ループ伝達関数」とも呼ばれます。

フィードバック制御のブロック線図
Σ
G(s)
制御器+プラント
Y(s)
出力
H(s) フィードバック
✂️ ループを切断して見るのが「一巡伝達関数」
G(s) × H(s) = 一巡伝達関数(開ループ伝達関数)

ハウリングの例えに戻しましょう。

カラオケの要素 制御の対応 意味
アンプのボリューム ゲイン |G(jω)H(jω)| 信号が一周して何倍になるか
音の遅れ(反射) 位相 ∠G(jω)H(jω) 信号が一周してどれだけズレるか
💡 ここが超重要
信号が一周して「ゲインが1倍以上」かつ「位相のズレがちょうど-180°(= 元の波と逆向きの波が同位相に重なる)」のとき、信号はどんどん増幅されて発振(ハウリング)= 不安定になります。ナイキスト線図は、この「ヤバい条件」に達するかどうかを視覚的に判定するための図なのです。

ナイキスト線図の描き方 ─ 3ステップでベクトル軌跡を描く

ナイキスト線図を描く手順は、実は3ステップだけです。電験三種の選択肢を選ぶレベルであれば、厳密な計算よりも「始点」「交差点」「終点」の3つのポイントを押さえれば十分です。

描き方の全体フロー

🏁
STEP 1
ω=0 の点を打つ
(始点)
✏️
STEP 2
実軸との交点を確認
(位相が-180°の点)
🎯
STEP 3
ω→∞ の点を打つ
(終点 = 原点)

STEP 1:ω = 0 を代入して「始点」を見つける

一巡伝達関数 G(jω)H(jω) に ω = 0 を代入します。すると虚数部(jの項)が全部消えて、実数だけの値が残ります。これが始点です。

例えば、G(jω)H(jω) = K / {jω(1+jωT₁)(1+jωT₂)} のような形なら、ω→0 のとき大きさが ∞ になり、位相が -90° から始まるので、「虚軸の下のほう(-j∞)」がスタート地点になります。

💡 覚え方
分母に「jω」が単独で含まれる(=積分要素がある)場合は、ω→0 で大きさが無限大になる。含まれない場合は、有限な実数値からスタートする。電験三種では「始点の位置」だけで選択肢を2つに絞れることが多いです。

STEP 2:実軸(Re軸)との交点を確認する

ωを増やしていくと、位相がどんどん遅れていきます。位相が -180° になったとき、G(jω)H(jω) は負の実数になります。つまり、曲線が実軸の「マイナス側」を横切ります。

この交点が (-1, j0) より左(原点から遠い)なら不安定、右(原点に近い)なら安定。ここがナイキスト線図の核心です。(詳細は次章で解説します。)

STEP 3:ω → ∞ で「終点 = 原点」を確認する

周波数を ∞ に上げると、ゲインはどんどん小さくなり、最終的に 0 になります。つまり、曲線は複素平面の原点(0, j0)に収束します。

まとめると、ナイキスト線図は「どこかから始まって、クルッと曲がりながら、最終的に原点に吸い込まれる曲線」です。

典型的なナイキスト線図のイメージ
Re(実軸)
Im
0
(-1, j0)
🎯臨界点
🏁 ω=0
(始点)
🎯 ω→∞
(原点に収束)
※ 上図は概略イメージです。実際の形状は伝達関数の次数によって変わります。
⚠️ 電験三種の出題ポイント
試験では「与えられた伝達関数のナイキスト線図はどれか」を4つの選択肢から選ぶ問題が多いです。厳密に描く必要はなく、「始点の位置」「実軸を横切る場所」「回転方向(時計回り)」の3つを確認すれば正解が絞れます。

安定判別 ─ 「(-1, j0)を囲むか囲まないか」が全て

ナイキストの安定判別法をひとことで言うと

📐 ナイキストの安定判別法(簡易版)
一巡伝達関数 G(jω)H(jω) のナイキスト線図が、
点 (-1, j0) を囲まなければ安定囲めば不安定

これだけです。電験三種の試験では、この判定ルールを覚えていれば正解できます。

でも「囲む」「囲まない」とは具体的にどういう状態でしょうか? 図で見てみましょう。

安定と不安定の違いを図で比較する

安定(囲まない)

-1

曲線が (-1, j0) の右側を通る
→ 囲んでいない → 安定

不安定(囲む)

-1

曲線が (-1, j0) をぐるっと囲む
不安定

なぜ (-1, j0) が「運命の分かれ道」なのか?

「なんで-1なの?」と思いますよね。ここをハウリングの例えで説明します。

フィードバック制御は、出力をマイナス(反転)して戻す仕組みです。つまり、信号がループを一周すると「元の信号を打ち消す方向に作用する」のが正常な状態です。

しかし、ループを一周する過程で位相が -180° ずれると、マイナスのフィードバックがプラスのフィードバックに変わってしまいます(マイナス × マイナス = プラス)。さらにこのとき、ゲインが1以上なら信号はどんどん増幅される。これがハウリング、つまり不安定です。

条件 複素平面での位置 意味
ゲイン = 1
位相 = -180°
(-1, j0) ちょうど 安定と不安定の境界
(持続振動)
ゲイン < 1
位相 = -180°
(-1, j0) の右側 信号が一周するたび減衰
安定
ゲイン > 1
位相 = -180°
(-1, j0) の左側 信号が一周するたび増幅
不安定
💡 暗記ポイント
(-1, j0) とは「ゲイン=1、位相=-180°」をセットにした点です。ナイキスト線図がこの点より外側(原点から遠い側)を通ると、「ゲイン1以上で位相-180°」の条件を満たしてしまい、不安定になるのです。

ゲイン余裕と位相余裕 ─ 「不安定までの距離」を測る2つのモノサシ

安定か不安定かの「ゼロイチ」だけでは不十分です。「安定だけど、不安定になるまでどれくらい余裕があるのか」も知りたいですよね。これを測るのがゲイン余裕(GM)位相余裕(PM)です。

ゲイン余裕(GM: Gain Margin)とは?

📐 ゲイン余裕の定義
位相が -180° になった周波数で、ゲインをあと何倍上げたら不安定になるか。

カラオケで言えば、「今のマイク位置で、ボリュームをあと何段階上げたらハウリングするか」です。

ナイキスト線図では、曲線が負の実軸(Re軸のマイナス側)と交わる点に注目します。その点を-a(a > 0)とすると、ゲイン余裕は次のようになります。

📐 公式
GM = 1/a  (dB表記:GM = 20log₁₀(1/a) [dB])

例えば、曲線が (-0.5, j0) で実軸と交わるなら、GM = 1/0.5 = 2倍(= 6dB)です。ゲインを2倍にすると (-1, j0) に到達して不安定になるという意味です。

ゲイン余裕のイメージ
原点
(0)
交点
(-a)
臨界点
(-1)
← この距離が「ゲイン余裕」→
交点 (-a) から臨界点 (-1) までの「伸びしろ」がゲイン余裕

位相余裕(PM: Phase Margin)とは?

📐 位相余裕の定義
ゲインが 1(= 0dB)になった周波数で、位相があと何度遅れたら -180° に達するか。

カラオケで言えば、「ハウリングが起きるボリュームのとき、音の反射があと何度ズレたらキーンと鳴り出すか」です。

ナイキスト線図では、曲線が単位円(半径1の円)と交わる点に注目します。その点の位相角を φ とすると、位相余裕は次のようになります。

📐 公式
PM = 180° + φ

例えば、曲線が単位円と交わる点の位相が -135° なら、PM = 180° + (-135°) = 45° です。位相があと45° 遅れると -180° に達して不安定になるという意味です。

ゲイン余裕・位相余裕のまとめ比較

ゲイン余裕(GM) 位相余裕(PM)
何を見る? 位相が-180°のときのゲイン ゲインが1のときの位相
ナイキスト線図で 負の実軸との交点までの距離 単位円との交点の角度
カラオケの例え ボリュームの余裕 音の遅れの余裕
安定の目安 GM > 1(> 0dB) PM > 0°
実務の推奨値 12dB 以上 40°〜60°
🔧 現場の声
製造ラインのモーター制御でPID調整をする際、「位相余裕45°以上を確保」というのは現場でもよく使われる設計指標です。余裕が小さすぎると、ちょっとした外乱でハンチング(振動)が起きます。電験三種の問題で「安定余裕」が問われたら、この表の数値を思い出してください。

具体例で描いてみよう ─ 典型的な伝達関数3パターン

電験三種で出題される伝達関数の形はパターンが限られています。ここでは頻出の3つのパターンについて、ナイキスト線図の概形をまとめます。

パターン①:1次遅れ系 ─ G(jω) = K / (1+jωT)

始点(ω=0) 実軸上の (K, 0)
位相の範囲 0° → -90°
終点(ω→∞) 原点 (0, 0)
形の特徴 半円を描いて下に沈む
安定性 常に安定 ✅
(位相が-90°止まりで-180°に達しない)

パターン②:積分+1次遅れ系 ─ G(jω) = K / {jω(1+jωT)}

始点(ω→0) 虚軸の下から(-j∞)
位相の範囲 -90° → -180°
終点(ω→∞) 原点 (0, 0) へ位相-180°の方向から収束
形の特徴 第3象限(左下)を回って原点へ
安定性 常に安定 ✅
(位相が-180°に漸近するだけで到達しない)

パターン③:積分+2次遅れ系 ─ G(jω) = K / {jω(1+jωT₁)(1+jωT₂)}【最重要】

始点(ω→0) 虚軸の下から(-j∞)
位相の範囲 -90° → -270°
終点(ω→∞) 原点 (0, 0) へ位相-270°の方向から収束
形の特徴 第3象限→第2象限へ回り込む
安定性 ⚠️ Kの値によって安定にも不安定にもなる
(実軸との交点が(-1, j0)の左か右かで決まる)
⚠️ 電験三種・超頻出
パターン③が電験三種で最も出題されるタイプです。R7上 問18、R4上 問15 のような「一巡伝達関数が与えられてナイキスト線図を選ぶ」問題は、ほぼこのパターンです。「始点が-j∞」「途中で負の実軸を横切る」「そのとき(-1, j0)の右か左か」の3点を確認すれば正解にたどり着けます。

電験三種B問題の解き方テンプレート ─ この5ステップで10点を取る

電験三種の機械科目でナイキスト線図が出る問題は、以下の5ステップで機械的に解けます。「考える」のではなく「手順を回す」イメージです。

解法5ステップ

STEP 1

一巡伝達関数を確認する。
問題文で与えられた G(s)H(s) を確認し、s = jω に置き換えた G(jω)H(jω) の形を把握する。

STEP 2

始点を特定する。
ω = 0 を代入。分母に jω が含まれるなら始点は ∞(虚軸方向)、含まれないなら実軸上の有限点。

STEP 3

位相の最終値を計算する。
分母の次数 × (-90°) が最終位相。例:分母が jω(1+jωT₁)(1+jωT₂) なら 3次 → -270°。

STEP 4

負の実軸との交点を計算する。
G(jω)H(jω) の虚数部 = 0 になる ω を求め、そのときの実数部の値を計算。これが交点の位置。

STEP 5

(-1, j0) との位置関係を判定する。
交点の実数部が -1 より右(0に近い)→ 安定。-1 より左(-∞に近い)→ 不安定。

計算例:G(jω) = 10 / {jω(1+j2ω)(1+jω)} の安定判別

STEP 1:一巡伝達関数は G(jω) = 10 / {jω(1+j2ω)(1+jω)} です。分母を展開していきます。

STEP 2:分母に jω が単独で含まれるので、ω→0 で |G| → ∞。始点は -j∞(虚軸の下)です。

STEP 3:分母の次数は 3(jω × 1次 × 1次)なので、最終位相は -270° です。

STEP 4:虚数部 = 0 になる ω を求めます。分母を展開すると、

G(jω) = 10 / {jω(1 + j3ω + (jω)²·2)}
    = 10 / {jω(1 - 2ω² + j3ω)}
    = 10 / {jω - 2jω³ + j²·3ω²}
    = 10 / {-3ω² + j(ω - 2ω³)}

分子・分母に共役複素数を掛けて実部と虚部を分離:

実部 = 10 × (-3ω²) / {(-3ω²)² + (ω - 2ω³)²}
虚部 = 10 × {-(ω - 2ω³)} / {(-3ω²)² + (ω - 2ω³)²}

虚部 = 0 のとき:
-(ω - 2ω³) = 0
ω(2ω² - 1) = 0
ω ≠ 0 より ω² = 1/2 → ω = 1/√2

このとき実部を計算すると、

ω² = 1/2 を代入:
実部 = 10 × (-3 × 1/2) / {(-3 × 1/2)² + 0²}
   = 10 × (-3/2) / (9/4)
   = -15/2 × 4/9
   = -10/3 ≈ -3.33

STEP 5:交点は (-3.33, j0) です。これは (-1, j0) より左側にあります。

判定:不安定
交点 (-3.33) が臨界点 (-1) より左 → ナイキスト線図は (-1, j0) を囲む → 閉ループ系は不安定
💡 補足:ゲイン余裕の計算
交点が (-3.33, j0) なので、GM = 1/3.33 ≈ 0.3 (= -10.4 dB)。ゲイン余裕がマイナス(= 1以下)なので不安定です。ゲイン余裕がプラスかマイナスかで安定判別できる、というのも覚えておきましょう。

よくある間違い&注意点 ─ 受験者が落とし穴にハマるポイント3つ

❶ 「閉ループ伝達関数」と「開ループ伝達関数」を混同する

ナイキスト線図で描くのは開ループ(一巡)伝達関数 G(jω)H(jω) です。閉ループ伝達関数 G/(1+GH) ではありません。問題文でどちらの関数が与えられているかを最初に確認してください。

❷ 「囲む」の定義を雰囲気で判断する

ナイキスト線図は ω = 0 → ∞ の軌跡だけでなく、ω = -∞ → 0 の軌跡(実軸に関して対称)も含めた閉曲線で「囲むかどうか」を判定します。電験三種では、実質的に「負の実軸との交点が (-1, j0) の左か右か」で判定すれば十分ですが、厳密な定義も知っておくと安心です。

❸ 分母の展開ミスで交点を間違える

STEP 4 の分母の展開は、最もミスが起きやすい工程です。(1+jωT₁)(1+jωT₂) を展開するとき、j² = -1 を忘れて符号を間違えるパターンが非常に多いです。展開後に必ず「実数部」と「虚数部」を整理し直す癖をつけてください。

⚠️ 検算のコツ
展開した結果に特定の ω(例:ω=1)を代入して、元の式に ω=1 を代入した値と一致するか確認しましょう。30秒の検算で計算ミスによる失点を防げます。

まとめ ─ この記事の要点を30秒で振り返る

ナイキスト線図とは 一巡伝達関数 G(jω)H(jω) のベクトル軌跡を複素平面に描いた図。
「ハウリングが起きるかどうか」を予測する地図。
安定判別のルール (-1, j0) を囲まない → 安定
(-1, j0) を囲む → 不安定
(-1, j0) の意味 ゲイン = 1 かつ 位相 = -180° の点。
ここを超えると負のFBが正のFBに変わり発振する。
ゲイン余裕(GM) 位相-180°のときのゲインの「余裕」。
ナイキスト線図では負の実軸交点から (-1) までの距離。
位相余裕(PM) ゲイン1のときの位相の「余裕」。
ナイキスト線図では単位円交点の角度から読む。

ナイキスト線図は「難しそう」に見えますが、本質は「信号がぐるっと一周して戻ってきたとき、ハウリングするかどうか」を視覚的に判定するための図です。

電験三種のB問題では、今回紹介した5ステップを機械的に回すだけで10点が取れます。過去問を2〜3問解いて手順を体に染み込ませれば、本番では計算ミスさえしなければ確実に正解できるはずです。

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