- 電気計測の分野、どこから手をつけていいかわからない
- 計器の種類、ブリッジ回路、オシロスコープ……範囲が広すぎて迷子になる
- 個別テーマは勉強したけど、全体像が見えないまま試験日が近づいている
- 電気計測分野の全体像と7つの学習テーマ
- 「この順番で読めば迷わない」学習ロードマップ
- 各テーマの詳細記事へのリンク一覧
- テーマ別の出題頻度と得点戦略
電験三種の理論科目で、毎年1〜3問(5〜15点)が出題される電気計測。
範囲は広く見えますが、実は出題パターンが限られている「得点源」です。知識問題が多く、パターンを押さえてしまえば確実に得点できます。
この記事は、電気計測分野の「地図」です。全体像を俯瞰し、どの順番で何を学べばいいかを一目で把握できるようにまとめました。各テーマの詳細は個別の記事で深堀りしていますので、この地図を片手に、一歩ずつ攻略していってください。
目次
電気計測とは?|「電気の測り方」を学ぶ分野
直流回路・交流回路が「電気の流れ方」を学ぶ分野なら、電気計測は「電気の測り方」を学ぶ分野です。
病院に行くと「体温」「血圧」「心拍数」を測りますよね。電気回路でも同じで、「電圧」「電流」「抵抗」「電力」を正しく測る技術が必要です。その「道具(計器)」と「方法(測定手法)」を学ぶのが電気計測です。
人間の健康診断
体温 → 体温計
血圧 → 血圧計
心拍数 → 心電図
電気計測の出題の特徴は「暗記で取れる知識問題が多い」こと。計算問題も公式がシンプルなので、対策すれば確実に得点できる「コスパ最強」の分野です。
【電験三種】電気計測とは?|測定の全体像を5分で掴む入門ガイド →

電気計測の全体構成|7つの学習テーマ
電気計測で学ぶ内容は、大きく7つのテーマに分かれます。まずは全体像を俯瞰しましょう。
| No. | テーマ | ひとこと要約 | 問題タイプ | 頻出度 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 指示電気計器の種類 | 7種類の計器の動作原理と特徴 | 知識 | ★★★ |
| 2 | 計器の三要素 | 駆動・制御・制動の仕組み | 知識 | ★★ |
| 3 | 倍率器と分流器 | 測定範囲を広げる抵抗の計算 | 計算 | ★★★ |
| 4 | 電力の測定方法 | 二電力計法・三電圧計法・三電流計法 | 計算+知識 | ★★★ |
| 5 | 計器の指示値と誤差 | 実効値・平均値の違い、波形率、誤差計算 | 計算+知識 | ★★ |
| 6 | ディジタル計器とA/D変換 | 量子化・標本化の仕組み | 知識 | ★★ |
| 7 | オシロスコープ | 波形の読み取り、リサジュー図形 | 計算+知識 | ★★★ |
★★★のテーマはほぼ毎年出題されるため、最優先で対策しましょう。★★のテーマも含めると、電気計測だけで5〜15点を確保できます。

学習ロードマップ|この順番で読めば迷わない
電気計測の7つのテーマには、効率的な学習順序があります。以下のロードマップ通りに進めてください。
📋 指示電気計器の種類と動作原理
可動コイル形・可動鉄片形・電流力計形など7種類の計器の動作原理、測定できる回路(直流/交流/両用)、指示値(平均値/実効値)を覚えます。
なぜ最初? → 毎年出題される正誤選択問題で、暗記だけで5点取れる最もコスパの良いテーマだからです。
⚙️ 計器の三要素|駆動・制御・制動
すべての計器に共通する3つの仕組み(駆動装置・制御装置・制動装置)を学びます。STEP 1 の知識と組み合わせると理解が深まります。
なぜこの順番? → STEP 1で覚えた各計器の「駆動原理」が、ここで体系化されるからです。
🔧 倍率器と分流器
電圧計の測定範囲を広げる倍率器(直列抵抗)と、電流計の測定範囲を広げる分流器(並列抵抗)の計算方法を学びます。
なぜこの順番? → 直流回路のオームの法則と分圧・分流がそのまま使える計算テーマ。STEP 1・2で計器の知識が入った後なら、スムーズに理解できます。
⚡ 電力の測定方法
三相交流の電力を2台の電力計で測定する二電力計法、電力計なしで電力を求める三電圧計法・三電流計法を学びます。
なぜこの順番? → 交流回路・三相回路の知識が前提になるテーマ。計算問題として出題され、配点も高いため★★★です。

📊 計器の指示値と誤差
計器が示す値は「実効値」なのか「平均値」なのか? そしてひずみ波を測ったときに生じる「波形率による誤差」の計算方法を学びます。
なぜこの順番? → STEP 1で覚えた「指示値(平均値/実効値)」の知識を、計算問題として深堀りするテーマです。
💻 ディジタル計器とA/D変換
アナログ信号をデジタルに変換するA/D変換の仕組み(量子化・標本化)と、ディジタル計器の特徴を学びます。
なぜこの順番? → STEP 1〜5がアナログ計器の話。その対比としてデジタル計器を学ぶと、理解が深まります。
📺 オシロスコープ
波形から電圧・周期・周波数・実効値を読み取る方法と、リサジュー図形から周波数比・位相差を求めるテクニックを学びます。
なぜ最後? → 交流の知識(実効値・周波数・位相差)がすべて前提になるため、他の分野を一通り学んでから取り組むのがベストです。

全記事リンク一覧|テーマ別インデックス
電気計測に関するすべての記事を、テーマ別にまとめています。学習の進捗管理にお使いください。
🗺️ 入門・全体像
電気計測分野の全体像、5つの学習テーマ、出題傾向をコンパクトに解説
📋 テーマ1:指示電気計器
可動コイル形・可動鉄片形・電流力計形など7種類の動作原理、測定回路、指示値を一覧表で整理
すべての計器に共通する3つの装置を、車の運転にたとえてやさしく解説
🔧 テーマ2:倍率器と分流器
電圧計・電流計の測定範囲を拡張する回路の原理と計算方法を、図解で解説
⚡ テーマ3:電力の測定方法
三相回路の電力を2台の電力計で測定する方法と、有効電力・無効電力の導出
電力計がない場合でも電力を求めるテクニックを、計算例付きで解説
📊 テーマ4:計器の指示値と誤差
同じ波形なのに計器によって指示値が異なる理由、波形率・波高率の計算方法を解説
💻 テーマ5:ディジタル計器
ディジタルオシロスコープの仕組み、A/D変換の原理(二重積分形など)をやさしく解説
📺 テーマ6:オシロスコープ
波形からの電圧・周期・周波数の読み取り方、リサジュー図形の周波数比・位相差の求め方

得点戦略|限られた時間で最大の成果を出すには
🎯 時間がない人向け|「最低限これだけ」3テーマ
試験まで時間がなく、電気計測に割ける時間が5時間以下の方は、以下の3テーマだけに絞りましょう。
この3つだけでも、電気計測の出題の約7割をカバーできます。
💪 しっかり対策する人向け|全テーマ攻略の目安時間
| テーマ | 学習時間の目安 | 学習のコツ |
|---|---|---|
| 指示電気計器 | 2〜3時間 | 一覧表を何度も見返す。「例外」を覚える |
| 計器の三要素 | 1時間 | 駆動・制御・制動の役割を「車の運転」で覚える |
| 倍率器と分流器 | 2〜3時間 | 公式の導出を理解し、過去問を3問解く |
| 電力の測定方法 | 3〜4時間 | 二電力計法の公式導出を理解。ベクトル図を描く練習 |
| 指示値と誤差 | 1〜2時間 | 波形率・波高率の公式を覚え、ひずみ波の計算を練習 |
| ディジタル計器 | 1時間 | A/D変換の用語(量子化・標本化)を暗記 |
| オシロスコープ | 2〜3時間 | 波形の読み取り3ステップとリサジュー図形のパターン暗記 |
| 合計 | 約12〜17時間 | → これで5〜15点を確保! |
多くの受験生は直流回路・交流回路・電磁気に時間を取られ、電気計測を「余った時間でやればいいか」と後回しにします。しかし、電気計測は暗記とパターン学習で確実に取れる分野。ここをしっかり押さえた人が、合格ラインの60点を超えていきます。

前提知識の確認|電気計測を学ぶ前に押さえておきたい記事
電気計測の学習をスムーズに進めるには、いくつかの前提知識が必要です。以下のテーマに不安がある方は、先にこちらの記事を読んでおくと理解が格段に速くなります。
🔋 直流回路の知識(倍率器・分流器・ブリッジ回路で必要)
オームの法則・分圧・分流・キルヒホッフの法則を体系的に学べるロードマップ
倍率器・分流器の計算で直接使う知識。ここが曖昧だと計測の計算でつまずきます
抵抗測定の基本回路。電気計測の「抵抗測定」テーマで直接出題されます
🌊 交流回路の知識(電力測定・オシロスコープで必要)
交流の基礎から三相回路まで体系的に学べるロードマップ
計器の「指示値」を理解するための必須知識。最大値・実効値・平均値の関係を解説
二電力計法の問題で力率の理解が不可欠です
二電力計法は三相回路が前提。ここの理解があると計測分野がグッと楽になります
まとめ|電気計測は「地図」さえあれば迷わない
- 電気計測 = 「電気の測り方」を学ぶ分野(測定の道具と方法)
- 学ぶテーマは7つ:指示計器 → 三要素 → 倍率器・分流器 → 電力測定 → 指示値と誤差 → ディジタル計器 → オシロスコープ
- 知識問題が多いため、暗記とパターン学習で確実に得点できる
- 時間がない人は「指示計器」「倍率器・分流器」「オシロスコープ」の3テーマだけでも出題の約7割をカバー
- 全テーマを学んでも約12〜17時間。コスパ最強の得点源
電気計測は、範囲が広く見えて実はパターンが限られている「おいしい分野」です。この攻略マップを地図代わりに、1テーマずつ確実にクリアしていってください。
まずはSTEP 1の「指示電気計器7種類」から始めましょう。一覧表を覚えるだけで、次の試験で1問は確実に取れるようになります。
📚 電気計測:全記事リンク(学習順)
🗺️ 他の分野のロードマップも活用しよう
オームの法則から複雑回路まで12ステップで得点源にする学習順序ガイド
交流が意味不明な初心者が20ステップで得点源にする学習順序ガイド
電験三種の全体像と最短合格戦略を解説した総合ロードマップ
機械科目の最重要分野「変圧器」の攻略マップ
合格者が「もっと早く買えばよかった」と後悔したアイテムをランキングで紹介