- 直流回路と交流回路はなんとか理解できたけど、参考書の「電子理論」のページを開いた瞬間、p型・n型・hFE・MOSFET…と急に意味不明な単語が並んで思考停止した
- ダイオードとトランジスタって何が違うの? オペアンプって名前は聞くけど、結局何を増幅してるの?
- 電子理論は出題数が少ないって聞くから「捨てようかな」と思ったけど、足切りが怖くて結局手をつけられない
- 電子理論を「電子の振る舞い→半導体デバイス→アナログ回路」の3部構成で攻略する学習順序
- 13本の解説記事を「どの順番で読めばいいか」を完全ナビゲーション
- つまずきやすいポイントと、戻るべき復習記事
電験三種の参考書を開いて、「電子理論」のところで本を閉じた経験。これは現場の電気エンジニアでも意外と多い「あるある」です。学校でガッツリ電子工学をやっていない限り、半導体やトランジスタは初見では何が何だかわかりません。実は知らなくて当然です。
この記事は、そんなあなたが 「13本の記事をどの順番で読めば最短で電子理論を攻略できるか」 をナビゲーションするハブ記事です。1記事ずつ読み進めれば、最後にはオペアンプの応用問題まで自力で解けるようになります。
この記事は 『直流回路 完全攻略ロードマップ』 と 『交流回路 完全攻略ロードマップ』 を一通り読んだ前提で書いています。オームの法則・キルヒホッフの法則・正弦波交流に不安があれば、まずそちらを軽く復習してから戻ってきてください。
目次
結論:電子理論は3部構成で学べば誰でも得点源になる
電子理論は、以下の3部構成で学習するのが最短ルートです。
第1部:電子の振る舞い
電界・磁界の中で電子はどう動くか。半導体を理解するための物理的土台。4記事
第2部:半導体デバイス
ダイオード・トランジスタ・FET。試験で最も出題される本丸。7記事
第3部:アナログ回路応用
オペアンプ。トランジスタの集合体としての応用回路。2記事
この順番で学ぶ理由は 「電子の物理→半導体の構造→デバイスの応用」と階段状に積み上がるからです。逆順(オペアンプから)で学ぶと、土台がないまま抽象論を覚えることになり、ほぼ確実に挫折します。

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全体ロードマップ|13ステップで電子理論をマスター
以下が学習順序の全体図です。各ステップは平均20〜40分で読める分量に分割されているので、昼休みや通勤時間でも進められます。
電子の振る舞いを理解する
電界中の電子の運動 → 磁界中の円運動 → 総合演習 → 光電・熱電・圧電効果
半導体とダイオード
半導体の基礎(p型・n型・pn接合) → ダイオードの特性 → 半波・全波整流 → トランジスタの動作原理
トランジスタ応用とFET
バイアス回路 → hパラメータ等価回路 → FET(接合形・MOS形)
オペアンプ
オペアンプの基礎(反転・非反転増幅) → 応用回路(加算・減算・積分・微分)
電子理論は「数式が複雑」というより「単語が初見だらけ」でつまずく分野です。だから1記事ずつ確実に用語を潰していくのが結局最速。途中で次の記事に飛んでも構わないので、「わからない単語が出たらすぐリンクで戻る」習慣をつけると効率が上がります。

【第1部】電子の振る舞いを理解する(4記事)
半導体の前に、まず電子そのものの動きを理解します。電子は電界の中では加速され、磁界の中では円運動をする。この物理的な振る舞いがわからないと、半導体内部で何が起きているかも理解できません。
STEP 1〜4の記事一覧
| STEP | 記事タイトル | 目安時間 |
|---|---|---|
| 1 | 電界中の電子の運動|eV=½mv²の使い方 電界の中で電子がどう加速するかを、エネルギー保存則で計算する |
25分 |
| 2 | 磁界中の荷電粒子の円運動|ローレンツ力 磁界の中で電子がなぜ円を描くのか。半径の求め方も同時にマスター |
30分 |
| 3 | 電子の運動を完全攻略|3パターン総まとめ 直線加速・円運動・らせん運動の解法パターンを一気に整理 |
25分 |
| 4 | 光電効果・熱電効果・圧電効果 「○○効果」系の正誤問題を確実に得点する知識整理 |
20分 |
電子の運動の計算で「単位の換算がよくわからない」となったら、電気・磁気・力学のエネルギーをJで統一 の記事が参考になります。eV(エレクトロンボルト)とJ(ジュール)の橋渡しが理解できます。

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【第2部前半】半導体の基礎〜ダイオード(STEP 5〜7)
いよいよ電子理論の本丸、半導体に入ります。ここでつまずく人が最も多いポイントは、「p型とn型って結局何が違うの?」「pn接合で何が起きてるの?」という構造の理解です。STEP 5を時間をかけて理解できれば、後はスムーズに進めます。
STEP 5〜7の記事一覧
| STEP | 記事タイトル | 目安時間 |
|---|---|---|
| 5 | 半導体の基礎|p型・n型の違いとpn接合 シリーズの心臓部。ここを理解できれば残り全てが繋がる |
40分 |
| 6 | ダイオードの特性|整流作用と順方向電圧降下 pn接合を「片方向にしか電流を流さない部品」として使う最初の応用 |
30分 |
| 7 | 半波・全波整流の平均値と実効値 「2/π」「1/√2」の正体を完全理解。計算問題で確実に得点する |
35分 |
STEP 5の半導体基礎を「なんとなく」で済ませると、STEP 8以降のトランジスタで必ず詰まります。「電子・正孔・キャリア・ドナー・アクセプタ」の5語を自分の言葉で説明できるようになるまでは、次に進まない方が結局早いです。

【第2部後半】トランジスタ・FET(STEP 8〜11)
トランジスタは、ダイオード(pn接合1個)を組み合わせた「3層構造のデバイス」です。ここから電子理論は「増幅」という概念に入っていきます。電気を「水」にたとえるなら、トランジスタは 「小さな水流で大きな水門を開ける装置」です。
STEP 8〜11の記事一覧
| STEP | 記事タイトル | 目安時間 |
|---|---|---|
| 8 | トランジスタの動作原理|hFEと接地方式 エミッタ・ベース・コレクタの役割と、3つの接地方式(エミッタ・ベース・コレクタ) |
35分 |
| 9 | トランジスタのバイアス回路|3種類の計算パターン 固定バイアス・自己バイアス・電流帰還バイアスの違いと選び方 |
40分 |
| 10 | トランジスタ増幅回路の計算|hパラメータ等価回路 電圧増幅度Av・電流増幅度Ai・電力増幅度Apの求め方を完全攻略 |
45分 |
| 11 | FET(電界効果トランジスタ)|接合形・MOS形の違い バイポーラとの違い、Nチャネル・Pチャネルの動作原理 |
35分 |
トランジスタが「結局何の役に立つのか」と感じたら、業務の話と接続するのが一番です。スマホ・PC・家電のCPUは、すべてMOSFETの集合体(数十億個!)。STEP 11のFETを理解すると、現場の電気設計の話が急に立体的に見えてきます。

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【第3部】オペアンプ(STEP 12〜13)
オペアンプ(演算増幅器)は、トランジスタを数十個組み合わせて作られた「黒い箱」です。中身を意識しなくても、外から見た性質(イマジナリーショート・無限大の入力インピーダンス)だけで回路を解けるよう設計されています。第2部までを真面目にやった人ほど、ここで「あ、こんなに楽でいいの?」と感じるはずです。
STEP 12〜13の記事一覧
| STEP | 記事タイトル | 目安時間 |
|---|---|---|
| 12 | オペアンプの基礎|反転・非反転増幅回路 イマジナリーショートを使えば、増幅回路の計算は5分で解ける |
35分 |
| 13 | オペアンプの応用回路|加算・減算・積分・微分 基礎の応用としての4種の演算回路を完全攻略。出題頻度が高い |
40分 |
オペアンプは「捨て分野」と思われがちですが、実は得点源にしやすい分野です。出題パターンが限られていて、イマジナリーショート1つで多くの問題が解けるからです。第2部まで仕上げた状態でここに来れば、2記事で完結します。

学習時間の目安と進め方
13記事を全て読むのにかかる時間は 合計で約7時間 です。1日30分の昼休み学習なら、約2週間で電子理論の全体像が掴めます。
| パート | 記事数 | 読了時間 | 演習込み目安 |
|---|---|---|---|
| 第1部 | 4記事 | 約100分 | 5〜7時間 |
| 第2部 | 7記事 | 約260分 | 15〜20時間 |
| 第3部 | 2記事 | 約75分 | 5〜8時間 |
| 合計 | 13記事 | 約7時間 | 25〜35時間 |
演習込みの時間は、過去問を解きながら復習する想定です。電験三種の理論科目の総勉強時間が約100〜150時間と言われているので、電子理論はその20〜25%を占める重要分野です。
「電子理論は出題数が少ないから捨てる」という戦略を取る人もいますが、実は出題範囲が狭いぶん、コスパは悪くないです。直流回路・交流回路の比べて、覚える公式が少ないのが利点。捨てるより、この記事のロードマップで一気に攻略する方が結局ラクです。電験三種の勉強時間の目安 も併せてどうぞ。

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つまずいたら戻るべき記事
電子理論の学習で詰まったとき、「どこに戻れば理解の糸口が掴めるか」を予めマップにしておきます。
分野別「つまずきポイント別」復習リンク
| こんな症状 | 戻るべき記事 |
|---|---|
| 「電子のエネルギー(eV)」の単位がよくわからない | 電気・磁気・力学のエネルギーをJで統一 |
| 磁界とローレンツ力の関係が曖昧 | 電磁力(F=BIL)の完全マスター |
| 交流の実効値・平均値が混乱している | 実効値・最大値・平均値 |
| そもそも電気の基礎が怪しい | 電気とは何か?(電圧・電流・抵抗) |

よくある質問(FAQ)
Q1. 電子理論は捨てても合格できますか?
A. 出題数は理論科目全20問のうち2〜4問なので、完全に捨てると合格点(60点)に届かないリスクが高くなります。捨てるより、この記事の13ステップで2週間集中して攻略する方が、結果的に他科目の負担が減ります。
Q2. 電子工学を学んだことがなくても理解できますか?
A. はい。13記事は機械系・化学系出身の方を想定して書かれています。前提知識は「直流回路」「交流回路」のロードマップ程度。高校物理レベルの知識があれば十分です。
Q3. 第1部の「電子の運動」は飛ばしてもいいですか?
A. おすすめしません。電子の振る舞いがわからないと、半導体内部のキャリア移動が理解できず、結局STEP 5でつまずきます。第1部は4記事(約100分)で済むので、急がば回れで取り組んでください。
Q4. 試験直前期に読んでも間に合いますか?
A. 直前1週間で全13記事は厳しいですが、第2部の半導体・ダイオード・トランジスタ(STEP 5〜8)だけなら3日で読めます。出題頻度の高い分野なので、時間がない場合はここに絞るのも戦略です。
Q5. 第2種・第1種電気主任技術者でも同じ順序で学べますか?
A. 学習順序は同じで構いません。ただし上位資格では微分方程式・複素関数を使う計算が増えるので、各記事の数式部分をより深く掘り下げる必要があります。基礎の理解には本シリーズで十分対応できます。
Q6. 機械科目の「パワーエレクトロニクス」と関係ありますか?
A. 大いに関係します。パワエレで出てくるサイリスタ・GTO・IGBTなどは、すべて半導体デバイスの応用です。理論科目で半導体の基礎(STEP 5〜11)を固めておくと、機械科目のパワエレが格段にラクになります。

まとめ|13ステップで電子理論を攻略しよう
電子理論は、参考書を開いた瞬間に「異世界」に感じる分野です。でも順序立てて学べば、必ず得点源になります。急がば回れで第1部から始めることと、つまずいたら戻ること。この2つさえ守れば、2週間後には電子理論の問題を「解ける問題」と感じられるようになります。
- 電気書院『電験三種 完全攻略 改訂5版』2023年
- オーム社『これだけ理論 改訂4版』2024年
- 電気主任技術者試験(第三種)出題範囲(一般財団法人 電気技術者試験センター)
- JIS C 5602:1986『半導体デバイスの図記号』
📚 次に読むべき記事
シリーズの最初の記事。電子理論を支える物理的土台をここから固める。
試験直前に見返す全分野の公式まとめ。電子理論の公式もここで一気に確認。
合格者が「もっと早く買えばよかった」と後悔したアイテムをランキング形式で紹介。