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- 直列つなぎと並列つなぎ、結局なにがちがうの?
- 電池を長持ちさせたいなら、どっちのつなぎ方?
- 並列の合成抵抗の計算がよくわからない
- 直列と並列の違い(電圧・電流・切れたとき)
- 豆電球と電池2本で、明るさと持ちがどう変わるか
- 合成抵抗の計算(足し算と和分の積)
- 合成抵抗と電池の持ちの計算ツール
直列は電池や抵抗を一列につなぐ「一本道」で、電池なら電圧が足し算になり、抵抗なら合成抵抗も足し算(R1+R2)になります。並列は横に並べてつなぐ「分かれ道」で、電圧は変わらず、電池なら長持ちし、合成抵抗は一番小さい抵抗より小さく(R1×R2÷(R1+R2))なります。同じ豆電球なら、直列は明るいぶん早く電池が減り、並列は1本と同じ明るさで約2倍長持ちします。

直列と並列の違い|一本道と分かれ道
直列は、電池や抵抗を一列につなぐ「一本道」です。並列は、横に並べてそれぞれを同じ2点につなぐ「分かれ道」です。電気の通り道が1本か、何本かに分かれるかで、電圧と電流のふるまいが変わります。
| 項目 | 直列(一本道) | 並列(分かれ道) |
|---|---|---|
| 電池をつなぐと | 電圧が足し算(1.5V×2本=3V) | 電圧は変わらない(1.5Vのまま) |
| 抵抗をつなぐと | 合成抵抗は足し算で大きくなる | 合成抵抗は一番小さい抵抗より小さくなる |
| 電流 | どこでも同じ | 道ごとに分かれ、合計が全体の電流 |
| 電圧(抵抗や電球) | 抵抗の大きさに比例して分かれる | どれも同じ電圧がかかる |
| 1つ切れると | 全部止まる | ほかは動き続ける |
電圧は「電気を押す力」、電流は「流れる電気の量」です。この2つのちがいがあやふやなら、先に電圧と電流の記事を読むとすっきりします。

電池はどっちが長持ち?豆電球でくらべる
同じ豆電球に、1.5Vの電池を「1本」「2本を直列」「2本を並列」でつないでみます。豆電球の抵抗は変わらないものとして、理想的に考えます。
| つなぎ方 | 豆電球にかかる電圧 | 流れる電流 | 明るさ(電力) | 電池の持ち |
|---|---|---|---|---|
| 電池1本 | 1.5V | I | 1倍 | 1倍 |
| 2本を直列 | 3V | 2I | 約4倍 | 約1/2 |
| 2本を並列 | 1.5V | I(1本あたりI/2) | 1倍 | 約2倍 |
直列にすると電圧が2倍になり、電流も2倍になります。電力は電圧×電流なので約4倍で、豆電球はぐっと明るくなります。そのかわり、どの電池からも2倍の電流が出ていくので、電池は1本のときの約半分の時間でなくなります。
並列にすると、電圧は1.5Vのままで明るさは1本と同じです。ただ、2本の電池が電流を半分ずつ受け持つので、約2倍長持ちします。つまり「直列はパワー(明るさ)、並列は持ち」です。
実際の電池は、たくさん電流を出すほど取り出せる量が少し減り、豆電球の抵抗も温度で変わるので、数字は目安です。電池がなぜ電気を出せるのかは、電池の仕組みの記事で説明しています。
残りの量がちがう電池や、種類のちがう電池を並列につなぐと、電圧の高い電池から低い電池へ電流が流れこみ、発熱や液もれの原因になります。乾電池を使う機器は、ほとんどが直列で使う作りです。電池を入れかえるときは、全部を同じ種類の新しい電池にします。
乾電池が電気を出せる仕組み

身近にある直列と並列
| 場所 | つなぎ方 | 理由 |
|---|---|---|
| 家のコンセント | 並列 | どの家電にも同じ100Vがかかり、1台を切ってもほかは動く |
| リモコン・懐中電灯の電池 | 直列 | 1.5Vを2〜3本足して、必要な3Vや4.5Vにする |
| 昔の飾り電球 | 直列が多かった | 1個切れると全部消えるので、切れた1個を探すのが大変だった |
| 電気自動車のバッテリー | 直列と並列の組み合わせ | 直列で電圧を上げ、並列で容量(持ち)をふやす |
家のコンセントが直列だったら、テレビを消すと冷蔵庫まで止まってしまいます。並列だから、家電どうしが関係なく使えます。ただし並列は電流が合計されるので、たくさんの家電を同時に使うと、電線や電源タップに大きな電流が流れます。

合成抵抗の計算|直列は足し算、並列は和分の積
直列:そのまま足す
R=R1+R2+R3+… たとえば3Ωと2Ωなら、R=3+2=5Ωです。障害物が一列にふえるので、流れにくさも足し算でふえます。
並列:逆数の和。2本なら「かけ算÷足し算」
1/R=1/R1+1/R2+… 2本だけなら R=(R1×R2)÷(R1+R2) が便利で、「和分の積」と呼びます。
| 例 | 計算 | 答え |
|---|---|---|
| 6Ωと3Ωの並列 | (6×3)÷(6+3)=18÷9 | 2Ω |
| 10Ωと10Ωの並列 | (10×10)÷(10+10)=100÷20 | 5Ω(同じ抵抗2本なら半分) |
| 6Ω・3Ω・2Ωの並列 | 1/R=1/6+1/3+1/2=1 | 1Ω |
6Ωと3Ωをつないだのに、答えの2Ωは一番小さい3Ωよりさらに小さくなります。スーパーのレジを1台から2台にふやすと、行列がさばけやすくなるのと同じで、並列は電気の通り道がふえるので流れやすくなるからです。
電流と電圧の分かれ方
直列では、電流は同じで、電圧は抵抗の大きさに比例して分かれます(3Ωと2Ωに10Vなら、6Vと4V)。並列では、電圧は同じで、電流は抵抗の小さいほうに多く流れます(6Ωと3Ωに6Vなら、1Aと2A)。計算はオームの法則V=IRでできます。
V=IRを水道管で理解

合成抵抗と電池の持ちの計算ツール
入力すると、その場で計算し直します。入力した数字は画面の中で計算するだけで、どこにも送信されません。
直列と並列のよくある間違い
| よくある間違い | 正しい考え方 |
|---|---|
| 並列の合成抵抗も足し算 | 並列は逆数の和。2本なら和分の積で、小さくなる |
| 直列にしても電池の持ちは同じ | 同じ電球なら電流が2倍になり、持ちは約半分 |
| 並列にすると電圧も上がる | 並列は電圧そのまま。持ちが長くなる |
| 直列の各抵抗には同じ電圧がかかる | 直列で同じなのは電流。電圧は抵抗に比例して分かれる |
| 古い電池と新しい電池をまぜてよい | 直列でも並列でも、同じ種類の新しい電池にそろえる |
複雑な回路の合成抵抗

電気の仕組みがわかってきたら、電験三種や第二種電気工事士の勉強に進むのもひとつの道です。独学が不安なら、講義と問題演習がセットになった通信講座を使う方法もあります。SATには電験三種や電気工事士の講座があります。料金や内容は公式サイトで確かめてください。
よくある質問
- 直列=一本道。電池は電圧が足し算、抵抗は R1+R2
- 並列=分かれ道。電圧は同じ、抵抗は和分の積で小さくなる
- 同じ豆電球なら、直列は約4倍明るく持ちは約半分、並列は明るさ同じで約2倍長持ち
- 直列で同じなのは電流、並列で同じなのは電圧
- 電池は同じ種類の新しいものにそろえる。並列はとくに注意

直列と並列のちがいを、実際に回路を組んで確かめてみたいときに向いています。サンハヤトのブレッドボード SAD-101です。408個の穴に部品を差し込むだけで、はんだ付けをせずに回路を組めます。
電気回路の基本があいまいなときは、入門書で土台を固めておくと理解が進みます。電気回路の基本を、つまずいている人向けにやさしく解説した入門書です(オーム社)。
「直列と並列」を、工場の設備保全や生産技術の仕事で使う知識につなげたい人に向いています。設備保全や生産技術で働く電気エンジニアが、1年目に押さえたい基本をカラーの図解でまとめた本です(技術評論社)。
コンセントの差し込み口は並列につながっているので、家電を足すほど流れる電流が増えます。
メーカーで電気設計と品質保証に携わってきた経験をもとに執筆しています。むずかしい専門用語をできるだけ使わず、はじめて学ぶ人がつまずかないように、図とたとえで説明することを大切にしています。
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直列と並列がわかったら、電気が流れる「回路」そのものと、電圧の分かれ方に進みましょう。
テーマ別に、もっと深く学ぶ
気になるところから読んでも大丈夫です。どの記事も、はじめて学ぶ人向けにやさしく書いています。