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箱ひげ図は、最小値・第1四分位数・中央値・第3四分位数・最大値の5つの数を、箱と線(ひげ)で表した図です。見方は見方の節、四分位数の求め方は四分位数と四分位範囲の節、自分のデータは計算ツールで確かめられます。

箱ひげ図とは?5つの数でデータの散らばりを表す図
箱ひげ図は、データを小さい順に並べて4等分し、その区切りの値を図にしたものです。使う数は次の5つだけです。
| 数 | 意味 | 図のどこ |
|---|---|---|
| 最小値 | いちばん小さい値 | 左(下)のひげの端 |
| 第1四分位数(Q1) | 小さいほうから4分の1の位置の値 | 箱の左(下)の端 |
| 中央値(Q2) | 真ん中の値 | 箱の中の線 |
| 第3四分位数(Q3) | 小さいほうから4分の3の位置の値 | 箱の右(上)の端 |
| 最大値 | いちばん大きい値 | 右(上)のひげの端 |
この5つをまとめて五数要約といいます。箱の中には、データのちょうど真ん中の半分(25%〜75%)が入ります。
中央値の求め方と、平均値・最頻値との違いを確かめられます

四分位数と四分位範囲の求め方
ここでは、日本の中学校で習う方法で求めます。データが偶数個でも奇数個でも、次の手順で同じように求められます。
例題:10個のデータ
製品の寸法のばらつき(基準からのずれ、単位は μm)を10個測ったとします:22、15、40、18、24、12、20、27、17、21。

箱ひげ図の書き方と、外れ値の目安
外れ値の目安:1.5×四分位範囲
ほかから大きく離れた値(外れ値)があると、ひげが長く伸びて、ばらつきが大きく見えてしまいます。そこで、統計ソフトの多くは、次の範囲の外にある値を外れ値として点で表し、ひげはその内側の最大・最小までにします。
例題では、1.5×7=10.5 なので、下の目安は17-10.5=6.5、上の目安は24+10.5=34.5 です。40は34.5を超えるので外れ値として点で表し、上のひげは27までにします。

箱ひげ図の見方:箱の位置・箱の長さ・ひげ
| 見るところ | わかること |
|---|---|
| 箱の長さ(四分位範囲) | 真ん中の半分のばらつき。長いほどばらつきが大きい |
| 箱の位置と中央値の線 | データの中心がどこにあるか。グループどうしで中心のずれがわかる |
| 中央値の線の位置と、ひげの長さの左右差 | 分布のかたより。中央値が箱の左に寄り、右のひげが長ければ、大きい値のほうに長く伸びた分布 |
製造現場での使い方
箱ひげ図がいちばん役立つのは、いくつかのグループを並べて比べるときです。たとえば、ラインA・B・Cの寸法、号機ごと・作業者ごと・材料ロットごとの測定値を、同じ目盛りで横に並べると、「ラインBだけ箱が長い(ばらつきが大きい)」「号機2だけ中央値がずれている」といった違いが一目でわかります。これは、データをグループに分けて比べる層別の考え方そのものです。
データをグループに分けて比べる「層別」の考え方と、やり方がわかります

ヒストグラムとの違いと使い分け
| 箱ひげ図 | ヒストグラム | |
|---|---|---|
| 表すもの | 五数要約(区切りの値) | 区間ごとのデータの個数 |
| 得意なこと | いくつものグループを並べて比べる | 1つのグループの分布の形(山が2つある、など)を見る |
| 苦手なこと | 山が2つあるような分布の形は見えにくい | グループが多いと並べにくい |
| データの数 | 少なめでもかける | ある程度の数がないと形がわかりにくい |
迷ったら、1つのデータの形をじっくり見たいときはヒストグラム、ラインや条件ごとに比べたいときは箱ひげ図、と使い分けると失敗しません。両方をかいて見比べるのも有効です。
ヒストグラムの作り方と、6つの形の見方を確かめられます

四分位数は計算方法で少し変わる(Excelの関数)
四分位数の求め方は1つではありません。同じデータでも、方法によってQ1とQ3が少し違います。例題のデータで比べると次のとおりです。
| 求め方 | Q1 | Q3 |
|---|---|---|
| 中学校の方法(この記事) | 17 | 24 |
| Excel の QUARTILE.INC 関数 | 17.25 | 23.5 |
| Excel の QUARTILE.EXC 関数 | 16.5 | 24.75 |
Excel(2016以降)には「箱ひげ図」のグラフがあり、四分位の計算方法を選べます。報告書に使うときは、どの方法で求めたかをそろえて書いておくと、ほかの人と数字が食い違ったときに困りません。
箱ひげ図の計算ツール(五数要約・四分位範囲・外れ値)
数値をカンマ・スペース・改行で区切って貼り付けると、中学校の方法で五数要約と四分位範囲、外れ値の目安を求めます。
入れた数字は画面の中で計算するだけで、どこにも送信されません。
四分位数は中学校の方法(中央値で前半と後半に分け、奇数個のときは中央値を除く)で求めています。Excel の QUARTILE.INC・QUARTILE.EXC 関数とは少し違う値になることがあります。
箱ひげ図でよくある間違い
| よくある間違い | 正しい考え方 |
|---|---|
| 箱の中の線は平均値 | 箱の中の線は中央値。平均値を×などで別に書くことはある |
| 箱が長いほうがデータの数が多い | 箱の長さはばらつき。データの数はわからない |
| ひげが長い側にデータがたくさんある | どの区間にも、データはおよそ4分の1ずつ入る。ひげが長いのは値が広く散らばっているから |
| 奇数個のとき、中央値を前半と後半の両方に入れる | 中学校の方法では、中央値はどちらにも入れない |
| 外れ値はすぐ消してよい | まず測定・記録のミスを確かめる。原因がわかるまで消さない |

よくある質問


