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- ガウスの法則って、何を言っている法則なの?
- 電気力線の本数と電束、電束密度のちがいがあやふや
- どんなときに、どうやってガウスの法則で電界を出すのかわからない
- ガウスの法則とは何か(閉じた面と中の電荷)
- 電気力線の本数Q/εと、電束Q・電束密度D
- 点電荷・導体球・線電荷・平面の電界の求め方
- 電荷と距離を入れるだけの電界の計算ツール
ガウスの法則とは、閉じた面から出ていく電気力線の本数が、面の中にある電荷Qを誘電率εで割った Q/ε に等しい、という法則です。電荷が球・円筒・平面のような対称な形で並んでいれば、電界の大きさは面のどこでも同じなので、「電界E × 面の面積 = Q/ε」から、積分を使わずに電界を求められます。点電荷なら E=Q/(4πεr²) になります。

ガウスの法則とは?閉じた面から出る電気力線を数える
- 01 静電気とクーロンの法則
- 02 電界と電位|E=F/qと電位Vを完全理解
- 03 ガウスの法則|電気力線から電界を求める 今ここ
- 04 コンデンサの静電容量|C=εS/dの完全理解
- 05 コンデンサの直列・並列接続|合成容量の計算
- 06 静電エネルギー|W=½QVの3つの公式
- 07 誘電体とは?|誘電率と分極現象を完全理解
- 08 静電遮蔽|導体内部の電界がゼロになる理由
電荷のまわりには電気力線が出ています。電荷を風船のような閉じた面で包むと、面から出ていく電気力線の本数は、中にある電荷の量だけで決まります。風船の大きさや形を変えても、本数は変わりません。これがガウスの法則です。
閉じた面から出ていく電気力線の本数 = Q ÷ ε (Q:面の中の電荷の合計、ε:誘電率。真空ならε0=8.854×10⁻¹² F/m)
| ポイント | 意味 |
|---|---|
| 面の中の電荷だけで決まる | 面の外にある電荷の電気力線は、入ってきた分だけ出ていくので、差し引き0になる |
| 面の形によらない | 球でも箱でも、中の電荷が同じなら出ていく本数は同じ |
| 電荷が−なら | 電気力線は面に入ってくる(出ていく本数がマイナス) |
電気力線の本数は、1C(クーロン)あたり 1/ε本 と決めた量です。電界の強さEは「1m²あたりの電気力線の本数」なので、本数を面積で割れば電界が出ます。
距離2倍で力が1/4になる理由

電気力線の本数と、電束・電束密度のちがい
電験三種では、電気力線の本数と電束をはっきり分けて使います。まちがえやすいので、ここで整理しておきます。
| 量 | 式 | 単位 | 誘電率で変わる? |
|---|---|---|---|
| 電気力線の本数 | Q/ε | 本 | 変わる(比誘電率が大きいほど少ない) |
| 電束 | Q | C(クーロン) | 変わらない |
| 電界 E | 電気力線の本数÷面積 | V/m | 変わる |
| 電束密度 D | 電束÷面積 = εE | C/m² | 変わらない |
電束を使うと、ガウスの法則は「閉じた面から出る電束の合計=中の電荷Q」と書けます(∮D·dS=Q)。誘電体の中でも同じ形で使えるので、電界より電束密度で考えたほうが楽な問題もあります。
誘電率・比誘電率と分極

ガウスの法則で電界を求める3ステップ
| ステップ | やること | 点電荷の例 |
|---|---|---|
| ① 対称な閉じた面を選ぶ | 電界の大きさが面のどこでも同じになる形にする | 電荷を中心とする半径rの球 |
| ② 中の電荷を数える | 面の内側にある電荷の合計Qを出す | Q |
| ③ E×面積=Q/ε を解く | 電界が面に垂直なら、本数=E×面積 | E×4πr²=Q/ε → E=Q/(4πεr²) |
点電荷の電界の式 E=Q/(4πεr²) は、クーロンの法則から出したものと同じになります。ガウスの法則のよいところは、電荷が広がっていても、対称でさえあれば同じ手順で電界が出せることです。
真空中で1μCの点電荷から0.3m離れた点の電界は? E=9×10⁹×1×10⁻⁶÷0.3²≒1.0×10⁵ V/m。電荷から出る電気力線は 1×10⁻⁶÷(8.854×10⁻¹²)≒1.13×10⁵本です。
電界の強さE=F/qと電位

形ごとの電界|点・導体球・線・平面
| 電荷の形 | 選ぶ閉じた面 | 電界 E | 距離との関係 |
|---|---|---|---|
| 点電荷 Q | 半径rの球 | Q/(4πεr²) | 1/r²で弱くなる |
| 導体球(半径a、電荷Q) | 半径rの球 | 外(r≧a):Q/(4πεr²)、内:0 | 外は点電荷と同じ |
| 無限に長い線電荷(λ C/m) | 半径r・長さLの円筒 | λ/(2πεr) | 1/rで弱くなる |
| 無限に広い平面電荷(σ C/m²) | 平面をはさむ箱 | σ/(2ε) | 距離によらず一定 |
導体の中の電界は0
導体に電荷をあたえると、電荷はたがいに反発して表面に集まります。導体の内側に閉じた面をとると中の電荷は0なので、電界も0です。これが、金属の箱で中を電界から守る静電遮蔽のしくみです。
導体内部の電界が0になる理由
平行平板コンデンサとのつながり
正と負の平面電荷を向かい合わせると、2枚の間では電界が重なってσ/ε、外側では打ち消し合って0になります。電圧V=E×dから、静電容量の式 C=εS/d が出てきます。
C=εS/dの意味

電界の計算ツール(ガウスの法則)
電荷の形と量、距離、比誘電率を入れてください。電界E・電束密度D・電気力線の本数を出します。
入力すると、その場で計算し直します。入力した数字は画面の中で計算するだけで、どこにも送信されません。ε0=8.854×10⁻¹² F/m で計算しています。
ガウスの法則のよくある間違い
| よくある間違い | 正しい考え方 |
|---|---|
| 面の外の電荷も数える | 数えるのは閉じた面の中の電荷だけ |
| 電気力線の本数=電束 | 本数はQ/ε(誘電率で変わる)、電束はQ(変わらない) |
| どんな形でも積分なしで解ける | 積分なしで解けるのは、球・円筒・平面などの対称な形 |
| 導体の中にも電界がある | 静電状態の導体の内側の電界は0。電荷は表面に集まる |
| 平面の電界も距離で弱くなる | 無限に広い平面の電界は距離によらず一定 |

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よくある質問
- ガウスの法則:閉じた面から出る電気力線の本数=Q/ε
- 数えるのは面の中の電荷だけ。面の形にはよらない
- 電気力線の本数Q/ε、電束Q、電束密度D=εE を区別する
- 点電荷E=Q/(4πεr²)、線λ/(2πεr)、平面σ/(2ε)
- 導体の内側の電界は0。平行平板の間はσ/ε

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メーカーで電気設計と品質保証に携わってきた経験をもとに執筆しています。むずかしい専門用語をできるだけ使わず、はじめて学ぶ人がつまずかないように、図とたとえで説明することを大切にしています。
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ガウスの法則がわかったら、静電気の全体の地図を見て、誘電体・静電エネルギーへ進みましょう。
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気になるところから読んでも大丈夫です。どの記事も、はじめて学ぶ人向けにやさしく書いています。