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グラフの種類一覧|10種類を目的別に整理

グラフは、数字の並びを「ひと目でわかる形」に変える道具です。まず全体を一覧で見てください。
| 伝えたいこと | グラフ | 品質管理での例 |
|---|---|---|
| 比較(どれが多い?) | ① 棒グラフ | 工程別・ライン別の不良件数 |
| ② 積み上げ棒グラフ | ライン別の不良件数を、不良の種類ごとに積む | |
| 推移(いつ変わった?) | ③ 折れ線グラフ | 月別の不良率の推移 |
| 内訳(何が何%?) | ④ 円グラフ | 今月の不良の内訳 |
| ⑤ 帯グラフ(100%積み上げ) | 月ごとの不良の内訳のうつり変わり | |
| 関係(関係ある?) | ⑥ 散布図 | 金型の温度と製品の寸法 |
| ばらつき(どう散らばる?) | ⑦ ヒストグラム | 部品の寸法の分布と規格の位置 |
| ⑧ 箱ひげ図 | 3台の設備の寸法のばらつきを並べて比べる | |
| 重点(どれから手を打つ?) | ⑨ パレート図 | 不良項目を多い順に並べ、上位を見つける |
| バランス(どこが弱い?) | ⑩ レーダーチャート | 仕入先の品質・納期・価格などの評価 |
数字だけでは伝わらない
「A工程の不良率は1月2.1%、2月1.8%、3月2.5%、4月3.2%、5月2.9%、6月1.5%でした」と読み上げても、どこが問題かはすぐにはわかりません。同じ数字を折れ線グラフにすると、4月の山(3.2%)がひと目で見えます。グラフの役目は、①全体をすばやくつかむ、②異常や変化に気づく、③人に誤解なく伝える、の3つです。

比較は棒グラフ、推移は折れ線グラフ
棒グラフ|大きさを比べる
棒の長さで量を表すので、「どれがいちばん多いか」が一瞬でわかります。項目が少なければ縦棒、項目名が長いときや8個以上あるときは横棒が読みやすくなります。合計と内訳を同時に見せたいときは積み上げ棒グラフです。棒の長さで比べるので、縦軸は必ず0から始めます。
折れ線グラフ|時間の変化を追う
横軸に時間(日・週・月)をとり、点を線で結びます。右肩上がり・右肩下がり・急な変化・くり返しの波の4つを読み取ります。折れ線グラフに管理限界線(UCL・LCL)を足したものが管理図で、「いつもとちがうか」の判定までできます。
月別の生産数を棒、不良率を折れ線で重ねた「複合グラフ」もよく使います。ただし左右に2本の縦軸がある場合は、どちらの軸の値かを凡例や色で必ず示します。
管理図とは?UCL・CL・LCLの意味

内訳は円グラフと帯グラフ|違いと使い分け
どちらも「全体のうち何%か」を表しますが、1つの内訳を見せるなら円グラフ、いくつかの内訳を比べるなら帯グラフです。
| 項目 | 円グラフ | 帯グラフ(100%積み上げ) |
|---|---|---|
| 得意なこと | ある時点の内訳を直感的に見せる | 内訳どうしを並べて比べる |
| 例 | 今月の不良の内訳 | 1月〜6月の不良の内訳の変化 |
| 項目数の目安 | 5〜6個まで(残りは「その他」) | 同じ順番・同じ色でそろえる |
| 苦手なこと | 2つ並べても差がわかりにくい | 件数そのもの(合計の大きさ)は見えない |
円グラフは、大きい順に時計の12時から右回りに並べ、角度ではなく数値ラベルでも読めるようにします。内訳の合計がちがうグループを比べるときは、帯グラフではなく積み上げ棒グラフにすると、量の差も見えます。

関係・ばらつき・重点・バランスを見るグラフ
散布図|2つの量の関係
横軸と縦軸に別々の量をとり、1つのデータを1つの点で打ちます。点が右上がりに並べば正の相関、右下がりなら負の相関です。ただし、関係があっても原因と結果とは限りません。
散布図の見方と相関係数
ヒストグラムと箱ひげ図|ばらつきの形
ヒストグラムは、寸法などの連続した値を区間に分け、区間ごとの個数を柱で表します。棒グラフに似ていますが、横軸が数値の区間なので柱の間をあけません。山の形や規格からのはみ出しが見えます。箱ひげ図は、最小・第1四分位・中央値・第3四分位・最大を箱とひげで表し、いくつかのグループのばらつきを横に並べて比べるのに向いています。
ヒストグラムとは?棒グラフとの違い
パレート図|どれから手を打つか
不良項目を多い順に並べた棒グラフに、累積の割合の折れ線を重ねたものです。上位2〜3項目で全体の大半を占めることが多く、対策の優先順位を決めるのに使います。QC7つ道具の1つです。
パレート図とは?見方と作り方
レーダーチャート|全体のバランス
いくつかの評価項目を放射状の軸にとり、点を結んだ多角形の形でバランスを見ます。仕入先の評価や、改善前後のくらべに向いています。項目の並べ方で形の印象が変わるので、比べるもの同士は同じ並び・同じ目盛りにします。

グラフの選び方ツール
伝えたいことと、項目(カテゴリ)の数を選んでください。合うグラフと、Excelでの作り方を出します。
選ぶと、その場で表示が変わります。Excelのメニュー名は版によって少しちがいます。入力した内容はどこにも送信されません。

見やすいグラフにする7つのルール
| ルール | ポイント |
|---|---|
| ① タイトルをつける | 「期間・対象・指標」を入れる(例:1〜6月 A工程 不良率の推移) |
| ② 軸ラベルと単位 | %かppmか、件数か個数かを必ず書く |
| ③ 棒グラフの縦軸は0から | 途中から始めると小さな差が大きく見える。折れ線で範囲を絞るなら省略を明示 |
| ④ 色は3色程度 | メイン色・強調の色・グレー。白黒印刷でも区別できる形や線種も使う |
| ⑤ 3Dにしない | 奥行きで大きさが正しく読めなくなる。特に3D円グラフ |
| ⑥ 数値ラベルを出す | 形で傾向、数字で正確な値を伝える |
| ⑦ 凡例は線の近くに | 線のはしに直接名前を書くと、視線の行き来が減る |
グラフでよくある間違い
| よくある間違い | 正しい選び方 |
|---|---|
| 月ごとの推移を円グラフで並べる | 推移は折れ線、内訳の変化は帯グラフ |
| 項目が10個以上の円グラフ | 多い順の横棒グラフか、上位+「その他」の円 |
| ヒストグラムを棒グラフで代用 | 連続した値の区間なので柱の間をあけない |
| 合計がちがうグループを帯グラフで比べる | 量の差も見せるなら積み上げ棒グラフ |
| 2軸グラフで、どちらの軸かわからない | 軸と線の色をそろえ、軸ラベルを書く |

QC7つ道具の中のグラフ
グラフはQC7つ道具の1つで、ほかの道具とも深くつながっています。パレート図は棒グラフと折れ線グラフの組み合わせ、ヒストグラムは柱の間をあけない棒グラフの仲間、管理図は折れ線グラフに管理限界線を足したものです。チェックシートで集めたデータを、グラフで目に見える形にする、という流れで使います。
| QC7つ道具 | グラフとの関係 |
|---|---|
| パレート図 | 棒グラフ+累積の折れ線 |
| ヒストグラム | 区間ごとの個数の柱 |
| 散布図 | 2つの量の点のグラフ |
| 管理図 | 折れ線+管理限界線 |
| チェックシート・特性要因図・層別 | データを集める・原因を整理する・分けて比べる道具(グラフの前後で使う) |
よくある質問


