電気のしくみ(暮らしと現場)

家電のアンペア一覧|電子レンジ・暖房器具は何A?同時に使える組み合わせ

家電のアンペア一覧のアイキャッチ。冬の和室のオイルヒーターとこたつ、湯気の立つ電気ケトルの写真に「電子レンジは15A」「100Vなら100W≒1A」の文字

家電のアンペア一覧が要るのは、たとえば冬の朝です。エアコンの暖房を入れ、電子レンジでパンを温め、洗面所でドライヤーをつけた瞬間に、家じゅうが真っ暗になる。どの家電が何アンペアなのかが分かれば、落ちる組み合わせは前もって避けられます。

先に答え

100Vの家電は、消費電力100Wでおよそ1Aです。電子レンジは約15A、ドライヤーは約12A、電気ケトルは約13A、オイルヒーターは強で約12A。1つの回路(分電盤の小さなブレーカー1つ)は20A、壁のコンセント1か所は2口合わせて15A(1,500W)が上限です。冬の朝のような組み合わせは、30Aの契約だと超えます。

筆者がこの記事を書いたのは、このブログの「ブレーカーが落ちる原因」や「タコ足配線」の記事が、休日によく読まれているからです。家で家電を使う時間が長い日ほど、「この家電は何アンペア?」を1枚で見たい場面が増える。そこで、電力会社とメーカーの資料の数字だけで早見表を作りました。

電気代(円)の話は、ここでは扱いません。見るのは電流(A)だけです。

家電のアンペア一覧のアイキャッチ。冬の和室のオイルヒーターとこたつ、湯気の立つ電気ケトルの写真に「電子レンジは15A」「100Vなら100W≒1A」の文字

家電のアンペア早見表(主な22品目)

家電の電流は、100Vなら消費電力(W)を100で割ったアンペア(A)が目安です。大きいのは電子レンジ・アイロン・卓上IH・電気ケトル・炊飯器の13〜15A、ドライヤー・オイルヒーター・セラミックファンヒーターの約12Aで、2つ重ねると1回路の20Aを超えます。

キッチンの家電

家電条件消費電力の例電流の目安(100V)
電子レンジ30Lクラス—15A
電気ケトル湯沸かし時1,300W13A
IHジャー炊飯器5.5合・炊飯時—13A
食器洗い乾燥機100V 卓上タイプ—13A
卓上IHクッキングヒーター100V—14A
オーブントースター1,200W の機種1,200W12A
ホットプレート1,200W の機種1,200W12A
電動ポット湯沸かし時700W7A
冷蔵庫450Lクラス—2.5A

くらしの家電

家電条件消費電力の例電流の目安(100V)
ヘアードライヤー強(弱に切り替えると約6A)—12A
アイロン——14A
掃除機強(弱は約2A)—10A
ドラム式洗濯乾燥機9kg・乾燥時(洗濯時は約2A)—13A
液晶テレビ42型—2.1A
照明1部屋のシーリングライト—1.0A

冬の暖房器具(強・弱で変わる)

家電条件消費電力の例電流の目安(100V)
エアコン(暖房)10畳用の平均(立ち上がりは約20A)—6.6A
オイルヒーター強1,200W(中700W・弱500W)1,200W12A
セラミックファンヒーター強1,170W(弱640W)・50Hz1,170W11.7A
電気ストーブ強800W(弱400W)800W8A
電気カーペット3畳・全面(半面は約4A)—8A
こたつ強(弱は約1A)—5A
電気しき毛布シングル・定格54W54W約0.5A

出典:東京電力エナジーパートナー「主な電気機器のアンペアの目安」「わが家のアンペアチェック」(消費電力の例が「—」の行)、メーカーの公式の仕様ページ(W が書いてある行。型番は記事末の資料)。W の行は W÷100 で A にしました。どれも目安で、機種・設定・年式で変わります。手元の家電は、本体の銘板か取扱説明書の「定格消費電力」で確かめてください。

暖房器具は、強と弱で電流が倍ほど変わります。オイルヒーターは強1,200W・中700W・弱500Wの3段、セラミックファンヒーターは強1,170W・弱640W。弱にするだけで、同じ回路にもう1台つなげる余裕が生まれます。

表を作るとき、資料で数字が分かれた家電がありました。電子レンジです。東京電力の目安は15A、パナソニックの仕様ページのオーブンレンジ(NE-MS4D)はレンジの消費電力1,420Wで、100で割ると14.2A。筆者は15Aを採りました。機種によって1,400〜1,500W台まで幅があるので、大きい方で見ておく方が、ブレーカーの判断では安全側だからです。

セラミックファンヒーターも、仕様ページを読んで気づいたことがあります。消費電力が「1,170/1,120W(50/60Hz)」と2つ書かれている。東日本の50Hzと西日本の60Hzで、少し値が違います。表には大きい方の50Hzの値を載せました。

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消費電力(W)から電流(A)を出す計算

家庭の100Vの家電は、電流(A)=消費電力(W)÷100で求められます。1,200Wのドライヤーなら12A、700Wの電動ポットなら7Aです。モーターやインバーターの家電は力率の分だけ、計算より少し大きい電流が流れます。

100Vの家電の電流
電流(A)= 消費電力(W)÷ 電圧(100V)

式の元は、電力=電圧×電流(W=V×A)です。家のコンセントは100Vなので、両辺を100で割れば電流が出ます。100Wで1A、1,000Wで10A。暗算で足りる。

STEP 1 銘板の W を読む

家電の底や背面のシール(銘板)か取扱説明書で「定格消費電力」の W を探します。オイルヒーターなら1,200W。

STEP 2 100で割る

1,200 ÷ 100 = 12A。強・中・弱がある家電は、使う段の W で割ります。中の700Wなら7A。

STEP 3 同時に使う家電を足す

同じ時間に使う家電の A を全部足します。オイルヒーター12A+こたつ(強)5A=17A。

STEP 4 上限と比べる

同じ回路なら20A、壁のコンセント1か所なら15A、家全体なら契約のアンペアと比べます。17Aは20Aの回路に収まります。

「出力」と「消費電力」を取り違えない

電子レンジの「1,000W」「600W」は、食べ物を温める力(高周波出力)です。コンセントから取る電力ではありません。パナソニックの NE-MS4D の仕様では、最高出力1,000Wに対して、レンジの消費電力は1,420Wでした。電流を出すときに使うのは、1,420Wの方。

出力の1,000Wで割ると10A。実際の約14Aより4A少なく見積もってしまいます。ブレーカーの判断で一番まずい間違いです。

力率の分だけ、電流は少し大きくなる

W は、実際に熱や動きになった電力(有効電力)です。モーターやインバーターを使う家電は、電圧と電流の波が少しずれるため、W÷100より少し大きい電流が流れます。このずれの割合が力率です。力率0.9の家電で1,000Wなら、1,000÷(100×0.9)≒11.1A。ヒーターのように熱を出すだけの家電は、力率がほぼ1なので、W÷100がそのまま使えます。

注意

東京電力の目安の電子レンジ15A・エアコンの値は、こうした差も含めた想定値です。早見表の A は、メーカーの W を割っただけの行よりも、電力会社の目安の行の方が実際に近いことがあります。

業務用の機器や発電機・UPS のように、容量が kVA で書かれているときの電流の出し方(単相・三相)はこちら:kVAとkWの換算|単相・三相のA(アンペア)早見表と力率の計算ツール付き

同時に使える組み合わせの判定表(20Aの回路・30A/40Aの契約)

同時に使えるかは、壁のコンセント1か所で15A、分電盤の回路1つで20A、家全体で契約のアンペア(30A・40Aなど)の3つの上限で決まります。電子レンジと電気ケトルを同じ回路で使うと28Aで20Aを超え、その回路のブレーカーが落ちます。

見張る場所上限超えると
壁のコンセント1か所(2口)15A(1,500W)ブレーカーは落ちないことが多い。プラグや差し込み口が熱を持つ
分電盤の回路1つ(安全ブレーカー)20A(2,000W)その回路の部屋だけ止まる
家全体(アンペアブレーカー)契約のアンペア(30A・40Aなど)家全体が止まる

回路20A・コンセント1,500W は北海道庁のサイトの資料(北海道グリーンファンド作成)と、このブログのブレーカー・タコ足配線の記事の値。家によっては回路のブレーカーが20Aでないこともあります。分電盤のブレーカーの表示で確かめてください。

回路とコンセントの組み合わせ(7通り)

場面同時に使う家電合計上限判定
キッチンの1回路電子レンジ+電気ケトル28A20A×(8.0A 超える)
キッチンの1回路オーブントースター+電気ケトル25A20A×(5.0A 超える)
キッチンの1回路IHジャー炊飯器+冷蔵庫15.5A20A○(残り 4.5A)
洗面所の1回路セラミックファンヒーター+ヘアードライヤー23.7A20A×(3.7A 超える)
居間の1回路オイルヒーター+こたつ17A20A○(残り 3.0A)
居間の1回路電気カーペット+こたつ+液晶テレビ15.1A20A○(残り 4.9A)
壁のコンセント1か所(2口)オイルヒーター+ヘアードライヤー24A15A×(9.0A 超える)

A は上の早見表の値。○=3A 以上の余裕、△=余裕が3A 未満、×=上限を超える。同じ部屋のコンセントでも、別の回路につながっていることがあります。

洗面所のセラミックファンヒーターとドライヤーの組み合わせは、冬に多い形です。合計23.7Aで、20Aの回路を超えます。ヒーターを弱の640W(6.4A)にすれば18.4A。ぎりぎり収まる計算です。

居間のオイルヒーター(強)とこたつ(強)は17A。ここにドライヤーを足すと29Aになり、落ちます。

家全体の組み合わせ(冬の朝の例)

家電電流の目安
エアコン(暖房)6.6A
電子レンジ15A
ヘアードライヤー12A
冷蔵庫2.5A
照明1A
合計37.1A

合計は37.1A。30Aの契約では超えて、家全体のブレーカーが落ちます。40Aなら残り2.9A。ただ、エアコンは運転を始めた直後に約20Aまで流れることがあり、この瞬間だけ見ると50.5Aです。40Aでも落ちうる。暖房を先に入れて部屋が暖まってから、電子レンジとドライヤーを使う。この順番だけで避けられます。

契約のアンペアをいくつにするかは、この記事では扱いません。分電盤の記事の「契約アンペアの決め方」の節で、変えるときの注意と一緒にまとめています。

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家電の組み合わせの合計電流と上限の比べ。電子レンジと電気ケトルは28Aで回路20Aを超える、セラミックファンヒーターとドライヤーは23.7Aで超える、オイルヒーターとこたつは17Aで収まる、冬の朝の5台は37.1Aで40Aに収まるが30Aは超える

冬にブレーカーが落ちやすい理由と、落とさない使い方

冬にブレーカーが落ちやすいのは、エアコンの暖房の立ち上がり(約20A)と、10Aを超える暖房器具が、電子レンジやドライヤーと同じ時間帯に重なるからです。暖房器具を弱にする、使う時間をずらす、大きな家電を別の回路に分ける、の3つで避けられます。

東京電力の目安では、エアコンの暖房は平均6.6Aなのに、立ち上がり時などは20A。冷房の平均5.8Aより、暖房の方が大きい値です。寒い朝ほど、部屋を一気に暖めようとして大きな電流が流れます。

電気ストーブ・オイルヒーター・セラミックファンヒーターは、どれも電気を熱に変えるだけの家電です。強にすると800〜1,200W、8〜12A。1台で回路の半分を使います。

やることどれだけ減るか(早見表の値)
暖房器具を強から弱にオイルヒーター 12A→5A、セラミックファンヒーター 11.7A→6.4A、電気ストーブ 8A→4A
時間をずらすエアコンの立ち上がり(約20A)が落ち着いてから、電子レンジ(15A)やドライヤー(12A)を使う
回路を分けるドライヤーは洗面所、ヒーターは居間など、別のブレーカーの回路のコンセントを使う
電気カーペットは半面に3畳の全面8A→半面4A

どのコンセントがどの回路かは、分電盤の安全ブレーカーに書かれた部屋の名前で見当がつきます。表示がない家もある。そのときは、無理に調べずに使い方の方で工夫するのが安全です。

回路を増やす、200Vのコンセントを足すといった工事は、電気工事士の資格がいる作業です。この記事では、工事の手順は扱いません。工事店に相談してください。

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同時に使えるかの判定ツール

同時に使う家電にチェックを入れると、合計の電流(A)と、壁のコンセント15A・回路20A・契約30A/40Aの4つの上限に対する判定を出します。値は本文の早見表と同じ目安です。

判定は、電力会社の目安と同じく、電流を単純に足した値で出しています。手元の家電の W が分かれば、早見表の代わりにその W を100で割った値で見てください。

家電のアンペアでよくある間違い

家電のアンペアでよくある間違いは、電子レンジの出力を消費電力と取り違える、壁のコンセントの口ごとに1,500W使えると思う、回路と家全体の上限を混同する、エアコンの立ち上がりを数えない、の4つです。

間違い何が起きるか正しくは
電子レンジの「1,000W」で計算する電流を約4A 少なく見積もる銘板の消費電力(1,400W台)で割る。約14〜15A
2口のコンセントで口ごとに1,500W合計3,000W 近くを1か所につなぎ、差し込み口が熱を持つ2口合わせて1,500W(15A)まで
契約40Aなら1部屋で40A使える回路の20Aで、その部屋のブレーカーが落ちる部屋(回路)は20A、家全体が契約のアンペア
エアコンは平均の6.6Aで足す立ち上がりの約20Aの瞬間に落ちる暖房を入れた直後は大きな家電を重ねない

筆者がここで言えないこともあります。日本の多くの家は単相3線式という配線で、100Vの家電は2つの系統に分かれてつながっています。どの部屋がどちらの系統かは家ごとに違い、片方に家電が偏ると、合計が契約より小さくても落ちることがある。この記事の判定は電力会社の目安と同じく単純に足した値なので、細かいところは家の分電盤で変わります。

200VのIHクッキングヒーターやエアコンも、同じ理由で数え方が変わります。東京電力の目安では、200VのIHは20〜30A(最大使用時58A)。100Vの家電と同じ物差しで足さず、分電盤の記事と100Vと200Vの違いの記事で確かめてください。

よくある質問(FAQ)

Q. 電子レンジは何アンペアですか?

A. 30Lクラスで約15Aが目安です。温める力の1,000Wではなく、銘板の消費電力(1,400W台)を100で割って求めます。

Q. ドライヤーは何アンペアですか?

A. 強で約12A、弱に切り替えると約6Aが目安です。消費電力1,200Wを100で割った値と同じです。

Q. こたつは何アンペアですか?

A. 東京電力の目安で、強が約5A、弱が約1Aです。電気カーペットの3畳・全面は約8Aです。

Q. 30Aの契約で同時に使える家電は?

A. 合計30Aまでです。冬の朝のエアコン暖房・電子レンジ・ドライヤー・冷蔵庫・照明は約37Aで、30Aでは落ちます。

参考にした資料

(2026年10月に確認)

法令・規格・資料は改訂されることがあります。実務で使うときは、発行元の最新版で確かめてください。

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シラス
電験三種・QC検定1級 / メーカーでパワエレ設計・品質保証 実務10年

メーカーで電気設計と品質保証に携わってきた経験をもとに執筆しています。むずかしい専門用語をできるだけ使わず、はじめて学ぶ人がつまずかないように、図とたとえで説明することを大切にしています。

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