機械科目の解説

トランジスタ(BJT)とは?「蛇口」で電流を自在にコントロール!

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こんな悩みはありませんか?
  • 「トランジスタって何?名前はよく聞くけど…」
  • 「BJTってダイオードやサイリスタと何が違うの?」
  • 「ベース電流で制御って、どういうこと?」

半導体素子シリーズ第3弾は「トランジスタ(BJT)」です。

「npn接合」「ベース電流」「エミッタ」「コレクタ」…専門用語だらけで、頭がパンクしそうですよね。

でも大丈夫です。トランジスタは「水道の蛇口」をイメージすれば、スッキリ理解できます!

この記事の結論
  • トランジスタは小さな電流で大きな電流を制御できる素子
  • ベース電流という「蛇口のひねり具合」で電流量を調整
  • サイリスタと違い、ONもOFFも自在にコントロール可能
  • 増幅回路やスイッチング回路に幅広く使われる
前回の復習
5-1-2 サイリスタ(SCR)とは?|「鍵付き改札」でON/OFF制御 →

サイリスタとの違いを比較しながら読むと理解が深まります!

トランジスタとは?「水道の蛇口」をイメージしよう

結論から言うと、トランジスタは「小さな力で大きな電流を制御できる蛇口」です。

水道の蛇口を思い浮かべてください。蛇口のハンドルを少しひねるだけで、大量の水が出たり止まったりしますよね。

トランジスタもまったく同じです。「ベース電流」という小さな電流で、「コレクタ電流」という大きな電流をコントロールできるんです。

覚え方のコツ

ダイオード = 普通の改札(一方通行)
サイリスタ = 鍵付き改札(ONは制御可、OFFは電流ゼロ待ち)
トランジスタ = 蛇口(ON/OFF自在+流量も調整可能)
どんどん「制御できること」が増えていきますね!

BJTって何の略?正式名称を覚えよう

トランジスタには色々な種類がありますが、今回学ぶのは「BJT」と呼ばれるタイプです。

正式名称
BJT = Bipolar Junction Transistor
(バイポーラ接合トランジスタ)

「Bipolar(バイポーラ)」は「2つの極性」という意味で、電子と正孔の両方を使って動作することを表しています。

難しく考えなくてOKです。「BJT = 電流で制御するトランジスタ」と覚えておきましょう!

BJTの3つの端子

BJTも3本足の素子です。それぞれの役割を「蛇口」に例えて覚えましょう。

端子名 役割 蛇口のイメージ
コレクタ(C) 電流の入口(主電流) 水道管(供給側)
エミッタ(E) 電流の出口(主電流) 蛇口の出口
ベース(B) 制御信号の入口 蛇口のハンドル

ベース(B)がBJT最大の特徴です。ベースに流す電流の量で、コレクタ→エミッタ間の電流をコントロールします。

電流の関係式

BJTの電流には、こんな関係があります。

電流の関係
IE = IC + IB
エミッタ電流 = コレクタ電流 + ベース電流

そして、コレクタ電流はベース電流の数十倍〜数百倍になります。この倍率を「電流増幅率(hFE)」と呼びます。

たとえ話:蛇口の動き

蛇口のハンドルを少し回すと、水がチョロチョロ出る。
ハンドルをたくさん回すと、水がドバドバ出る。
BJTも同じで、ベース電流を増やすとコレクタ電流も増えます!

BJTの動作|ON/OFFを自在にコントロール

BJTはサイリスタと違って、ONもOFFも自由自在にコントロールできます。

ONにする方法

ベースに電流を流すと、コレクタ→エミッタ間に電流が流れます。

ベース電流を流す → コレクタ電流が流れる → ON!

OFFにする方法

ベース電流を止めると、コレクタ電流も止まります。

ベース電流を止める → コレクタ電流も止まる → OFF!

サイリスタとの大きな違い

サイリスタ:一度ONになると、電流ゼロまでOFFにできない
BJT:ベース電流を止めれば、いつでもOFFにできる

この「自由にOFFできる」のがBJTの大きなメリットです!

素子の比較|進化の流れを整理しよう

ここで、これまで学んだ素子を比較してみましょう。

項目 ダイオード サイリスタ BJT
端子の数 2本 3本 3本
ON制御 不可 ○ ゲート信号 ◎ ベース電流
OFF制御 不可 △ 電流ゼロ待ち ◎ いつでも可能
制御方法 — 電流(トリガ) 電流(連続)
イメージ 改札 鍵付き改札 蛇口
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BJTの使い道

BJTは「小さな電流で大きな電流を制御できる」という特徴を活かして、様々な用途で使われています。

用途①:増幅回路

マイクで拾った小さな音声信号を、スピーカーを鳴らせる大きな信号に増幅します。

ベース電流の変化がコレクタ電流に増幅されて現れるので、信号を大きくできるんです。

用途②:スイッチング回路

ベース電流をON/OFFすることで、大きな電流のON/OFFを制御します。

マイコン(マイクロコンピュータ)の小さな出力信号で、モーターやLEDを動かすときなどに使われます。

用途 具体例
増幅回路 オーディオアンプ、ラジオ
スイッチング LED点灯回路、リレー駆動
電源回路 レギュレータ、定電圧回路

npn型とpnp型

BJTには「npn型」と「pnp型」の2種類があります。

種類 構造 電流の向き 使用頻度
npn型 n-p-n C→E よく使う
pnp型 p-n-p E→C 特殊な用途

電験三種ではnpn型がよく出題されます。まずはnpn型をしっかり理解しましょう!

まとめ|BJTの要点整理

○ この記事のポイント
  • BJTは小さなベース電流で大きなコレクタ電流を制御する素子
  • BJT = Bipolar Junction Transistor(バイポーラ接合トランジスタ)
  • 3端子:コレクタ(C)・エミッタ(E)・ベース(B)
  • サイリスタと違い、ON/OFFを自在にコントロール可能
  • 増幅回路やスイッチング回路で活躍
電験三種 試験対策ポイント
  • BJTは「電流駆動」であることを覚える(MOSFETは電圧駆動)
  • IE = IC + IB の関係式
  • 電流増幅率(hFE)の意味を理解する
  • npn型とpnp型の回路記号の矢印の向きに注意
覚えておきたい用語
ベース電流(IB) BJTを制御するための小さな電流
コレクタ電流(IC) 制御される主電流(大きい)
エミッタ電流(IE) IC + IB の合計
電流増幅率(hFE) IC / IB の比率(数十〜数百倍)

BJTは「水道の蛇口」のような素子でしたね。
小さなベース電流で、大きなコレクタ電流を自在にコントロール!
次は「電圧で制御する」MOSFETを学びましょう!

この記事の理解を深める本と道具
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シラス
電験三種 / QC検定1級 / パワエレ設計・品質保証 実務10年

メーカーで電気設計と品質保証に携わってきた経験をもとに執筆しています。むずかしい専門用語をできるだけ使わず、はじめて学ぶ人がつまずかないように、図とたとえで説明することを大切にしています。

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