回路設計

コンデンサの104の読み方|0.1µFの理由と4k7・1608

円板形のセラミックコンデンサ・アルミ電解コンデンサ・テープに並んだチップ部品とピンセットの写真に、コンデンサの104は0.1µF・10×10⁴pF=100,000pF の文字

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お悩み
こんなふうに思っていませんか?
  • コンデンサの104の読み方がわからない。104µF?
  • 回路図の「4k7」「100n」、部品表の「0.1u」が同じ書き方に見えない
  • チップの「1608」と「0603」、どちらを頼めばいいのか迷う
この記事でわかること
  • コンデンサの3桁表示(104・103・105)の読み方
  • 許容差の文字(J・K・M)と、電解・タンタルの帯の向き
  • 回路図の 4k7・4R7・100n の書き方
  • チップのサイズのミリとインチ、部品表の書き方
結論|まず30秒でわかる答え

コンデンサの104は、最初の2つの数字「10」に、3つ目の「4」の数だけ0を付けた100,000pF=0.1µFです。単位はいつも pF(ピコファラド)が基準です。
回路図の 4k7・4R7 は、文字が小数点の位置を表します(4.7kΩ・4.7Ω)。
チップの 1608 はミリの呼び方(1.6mm×0.8mm)で、インチで呼ぶと 0603。同じ部品です。

この記事に出てくる言葉

わからない言葉が出てきたら、ここに戻ってきてください。本文でも、初めて出たところで言い換えます。

pF・nF・µFコンデンサの容量の単位。1000倍ずつ大きくなる(1nF=1000pF、1µF=1000nF)
3桁表示104 のように数字3つで値を表す書き方。3つ目は「後ろに付ける0の数」
許容差本当の値が、書いてある値からどこまでずれてよいか。±10% など
定格電圧(耐圧)そのコンデンサにかけてよい電圧の上限
極性+と−の向きがあること。電解・タンタルのコンデンサは向きを守る
チップ部品基板の表面に直接はんだ付けする、小さな四角い部品
ミリ・インチの呼び方チップの大きさの呼び方。1608(ミリ)と 0603(インチ)は同じ大きさ
部品表(BOM)基板に使う部品を1行ずつ書いた表。購入や組み立ての元になる

コンデンサの104の読み方は、回路を読み始めた人が最初につまずく所のひとつです。部品には「104」、回路図には「100n」、部品表には「0.1u」と、同じ値なのに書き方がばらばらだからです。

この記事では、部品の印字・回路図・部品表の3つの場所に出てくる短い書き方を、順番に読めるようにします。最後に、取り違えやすい3つの失敗と、部品表の書き方をまとめます。

円板形のセラミックコンデンサ・アルミ電解コンデンサ・テープに並んだチップ部品とピンセットの写真に、コンデンサの104は0.1µF・10×10⁴pF=100,000pF の文字

部品の値は3つの場所に「短い書き方」で書かれる

部品の値は、部品の印字・回路図・部品表(BOM)の3つの場所に、それぞれ短い書き方で書かれます。書き方は違っても、読み方のルールは共通です。

部品は小さく、回路図や部品表には部品が何百個も並びます。そのため、どの場所でも値を短く書く工夫がされています。

場所書き方の例この記事で読む所
部品の印字104・103・100µF 25V3桁表示・許容差の文字・帯
回路図4k7・4R7・100n文字が小数点になる書き方
部品表(BOM)0.1µF 25V X7R 1608サイズの呼び方・書き方の決まり

最初に、いちばんよく見るコンデンサの「104」から読みます。

つまり、印字・回路図・部品表の3つが読めれば、部品の値で迷うことはほとんどなくなります。

部品の印字(セラコンの104・チップ抵抗の103)、回路図(R1 4k7・C1 100n)、部品表(R1 4.7kΩ 1608、C1 0.1µF 25V 1608、C2 100µF 25V φ6.3)の3つの場所の例

コンデンサの104の読み方:10に0を4つ付けてpF

コンデンサの104は、10 に0を4つ付けた100,000pF です。1000で2回割ると0.1µF になります。

3桁表示は、次のルールで読みます。

1つ目・2つ目

そのまま数字として読む(104 なら「10」)

3つ目

後ろに付ける0の数(104 なら0を4つ → 100000)

単位

コンデンサは pF(ピコファラド)。104 は 100,000pF

104 の計算
10 × 10⁴ pF = 100,000pF = 100nF = 0.1µF

100,000pF を1000で割ると100nF(ナノファラド)、もう一度1000で割ると0.1µF(マイクロファラド)です。どれも同じ値です。

注意|104µF ではない

104 は「104マイクロファラド」ではありません。単位を書かない3桁表示は、いつも pF が基準です。

つまり、104 は「10と0が4つ、単位は pF」。0.1µF は回路でいちばんよく使う値のひとつです。

104と印字された円板形のセラミックコンデンサ。最初の2つの10が数字、3つ目の4が後ろの0の数。100,000pF、1000で割って100nF、もう一度割って0.1µF

pF・nF・µFの換算:1000倍ずつ大きくなる

pF・nF・µF は1000倍ずつ大きくなります。0.1µF=100nF=100,000pF で、部品表の「0.1u」、回路図の「100n」、印字の「104」はどれも同じ値です。

単位の頭の文字(接頭語)は、p(ピコ)、n(ナノ)、µ(マイクロ)の順に1000倍ずつ大きくなります。

pF で書くとnF で書くとµF で書くと3桁の表示
100,000pF100nF0.1µF104
10,000pF10nF0.01µF103
1,000pF1nF0.001µF102

部品表や回路図では、µ の代わりにアルファベットの u を使うことがよくあります。「0.1u」は0.1µF のことです。

たとえると

お金の「円・千円・百万円」と同じです。100,000円を「100千円」「0.1百万円」と言いかえても、金額は変わりません。

つまり、pF→nF→µF は「1000で割るごとに1つ上へ」。迷ったら pF に直して比べると確実です。

pF→nF→µFの単位のはしご(1000個で1つ上へ)と、100,000pF=100nF=0.1µF(104)、10,000pF=10nF=0.01µF(103)、1,000pF=1nF=0.001µF(102)の表

コンデンサの3桁表示の早見表

3つ目の数字が1増えるごとに、値は10倍になります。102 は1nF、103 は10nF、104 は0.1µF、105 は1µF、106 は10µF です。

表示pFnFµF
1R01pF――
10010pF――
101100pF0.1nF―
1021,000pF1nF0.001µF
10310,000pF10nF0.01µF
104100,000pF100nF0.1µF
105―1,000nF1µF
106――10µF

「1R0」の R は小数点です。1R0 は1.0pF、R50 は0.50pF と読みます。小さな値のコンデンサで使われます。

「100」は100pF ではなく、10 に0を0個付けた10pF です。3つ目が0のときは、0を足しません。

つまり、3つ目の数字=「10の何乗か」。103 と105 の差は100倍です。

コンデンサの3桁表示の早見表。1R0=1pF、100=10pF、101=100pF、102=1nF、103=10nF=0.01µF、104=100nF=0.1µF、105=1µF、106=10µF

104Kの「K」は許容差:J・K・Mの意味

104 の後ろに付く J・K・M は許容差の記号です。J は±5%、K は±10%、M は±20% で、104K なら0.09〜0.11µF の間に入ります。

部品の値には、製造のばらつきがあります。許容差は、本当の値が書いてある値からどこまでずれてよいかを表します。

文字許容差104 なら
J±5%0.095〜0.105µF
K±10%0.09〜0.11µF
M±20%0.08〜0.12µF

村田製作所の積層セラミックコンデンサの型番でも、同じ文字で許容差を表しています。

POINT|セラコンは電圧や温度でも容量が減る

セラミックコンデンサは、かける直流電圧や温度でも容量が変わります。タイマーやフィルタのように値が回路の働きに効く所では、許容差と合わせて、使う条件での容量を確かめます。

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つまり、104K は「0.1µF・±10%」。値の後ろの1文字まで読むと、部品が1つに近づきます。

104Kと印字されたセラミックコンデンサと、許容差の表。J±5%で0.095〜0.105µF、K±10%で0.09〜0.11µF、M±20%で0.08〜0.12µF

同じ103でも、抵抗は10kΩ、コンデンサは0.01µF

チップ抵抗の103 は10kΩ、セラミックコンデンサの103 は0.01µF です。数字のルールは同じで、違うのは単位(Ω と pF)だけです。

チップ抵抗も、3桁の数字で値を表します。10 に0を3つ付けて10,000。抵抗の単位は Ω なので、10,000Ω=10kΩ です。

コンデンサの103 は、同じ10,000 でも単位が pF なので、10,000pF=10nF=0.01µF になります。

部品103 の意味単位
チップ抵抗10kΩΩ(オーム)
セラミックコンデンサ0.01µF(10nF)pF(ピコファラド)

部品を手に取って見分けるときは、形と回路図の記号を見ます。回路図で R1・R2 と番号が付いていれば抵抗、C1・C2 ならコンデンサです。

抵抗のカラーコードや4桁の表示(1131 など)は、このブログの「抵抗のカラーコード早見表」にまとめています。

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つまり、103 は「どの部品か」で単位が変わる。部品表では、品名と単位まで書いて取り違えを防ぎます。

103と印字されたチップ抵抗(10に0を3つで10,000、単位Ωで10kΩ)と、103と印字されたセラミックコンデンサ(単位pFで10nF=0.01µF)の比較

電解コンデンサの表記:値と耐圧をそのまま印字、帯がマイナス

アルミ電解コンデンサは、100µF 25V のように値と耐圧をそのまま印字しています。帯(−の印)がある側がマイナス、足の長い方がプラスです。

アルミ電解コンデンサは本体が大きいので、3桁表示を使わず、値をそのまま書くことがほとんどです。

印字意味見る所
100µF静電容量回路図の値と同じか
25V定格電圧(耐圧)かかる電圧より余裕があるか
105℃使ってよい温度の上限寿命の見積もりに使う
帯(−の印)マイナス側回路図の+と向きを合わせる

電解コンデンサには向き(極性)があります。逆向きにつなぐと、容量が減ったり、発熱して壊れたりすることがあります。

注意|足を切ったあとは帯で見分ける

足を切りそろえると、長さでは見分けられません。本体の帯(−の印)の側がマイナスです。基板にも+の印(シルク)があるので、両方を照らし合わせて挿します。

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つまり、電解コンデンサは「値・耐圧・温度・帯」の4つを読む。特に帯の向きは、挿す前に必ず確かめます。

アルミ電解コンデンサの絵。本体に100µF・25V・105℃の印字、左側の明るい帯に−の印、左の短い足が−、右の長い足が+。右に静電容量・定格電圧・温度の上限・帯の意味

要注意:タンタルコンデンサの帯は「+」

タンタルコンデンサ(チップ)の帯は、プラス側の印です。アルミ電解の帯(マイナス)と意味が逆なので、取り違えに注意します。

タンタルコンデンサも、向きのあるコンデンサです。KEMET のデータシートでは、本体の帯(stripe)がプラスの端子を示すと書かれています。

本体には、容量を3桁表示(pF 基準)で印字した品種もあります。たとえば「106」なら10 に0を6つで10,000,000pF=10µF です。

部品帯の意味覚え方
アルミ電解コンデンサ−(マイナス)明るい帯に「−」の印が並ぶ
タンタルコンデンサ+(プラス)濃い帯がプラス側
注意|帯の意味は部品で逆になる

「帯はマイナス」と覚えていると、タンタルで逆に挿してしまいます。帯の意味は、使う部品のデータシートで確かめます。

つまり、帯を見たら「この部品の帯は+か−か」を確かめる。アルミ電解は−、タンタルは+です。

左にアルミ電解コンデンサ(明るい帯の側が−)、右にチップのタンタルコンデンサ(濃い帯の側が+、本体に106・16V)。106は10µF

回路図の4k7・4R7の読み方:文字が小数点の位置を表す

回路図や部品表の 4k7・4R7・4u7 は、単位の文字を小数点の位置に置いた書き方です。4k7=4.7kΩ、4R7=4.7Ω、4u7=4.7µF です。

回路図では、4.7kΩ を「4k7」と書くことがよくあります。k(キロ)の文字が、小数点の代わりをしています。

書き方意味読み方
4R74.7ΩR が小数点(Ω)
R470.47Ω先頭の R は「0.」
4k74.7kΩk が小数点(キロ)
1M01.0MΩM が小数点(メガ)
4u74.7µFu(µ)が小数点
100n100nF=0.1µFn が単位(ナノ)
4p74.7pFp が小数点(ピコ)

この書き方の理由は、小数点が消えても読めることです。回路図をコピーしたり小さく印刷したりすると、「4.7k」の点がかすれて「47k」に見えることがあります。4k7 なら、点がなくても4.7kΩ と読めます。

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つまり、4k7 は「4.7kΩ」。文字の位置に点を打てば読めます。

4R7=4.7Ω、R47=0.47Ω、4k7=4.7kΩ、1M0=1.0MΩ、4u7=4.7µF、100n=0.1µF、4p7=4.7pFの表。4.7kの点が消えると47kと10倍に読み違える例

チップのサイズ1608と0603は同じ:ミリとインチの2つの呼び方

チップのサイズ 1608 はミリの呼び方で、1.6mm×0.8mm です。同じ大きさをインチで呼ぶと 0603 になります。

ミリの呼び方は、長さと幅を0.1mm 単位で並べます。1.6mm と0.8mm で「1608」です。インチの呼び方は、0.01インチ単位で並べます。0.06インチと0.03インチで「0603」です。

ミリの呼び方インチの呼び方大きさ
060302010.6mm×0.3mm
100504021.0mm×0.5mm
160806031.6mm×0.8mm
201208052.0mm×1.25mm
321612063.2mm×1.6mm

ROHM のチップ抵抗のデータシートでは、両方を並べて「(1608)[0603]」のように書いています。日本のメーカーの資料はミリ、海外のメーカーや部品の通販はインチで書くことが多いので、両方を読めるようにしておきます。

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つまり、1608=インチ0603=1.6mm×0.8mm。4桁の数字を見たら、まず「ミリかインチか」を確かめます。

縮尺をそろえたチップ部品の大きさ。0603(インチ0201)0.6×0.3mm、1005(0402)1.0×0.5mm、1608(0603)1.6×0.8mm、2012(0805)2.0×1.25mm、3216(1206)3.2×1.6mm

「0603」だけでは危ない:ミリかインチかで大きさが約7倍違う

「0603」は、ミリなら0.6mm×0.3mm、インチなら1.6mm×0.8mm です。面積は約7倍違うので、部品表には呼び方を必ず書き添えます。

困るのは、同じ4桁の数字が、ミリとインチの両方にあることです。0603 と0402 がその例です。

書いてある数字ミリだとインチだと
06030.6mm×0.3mm1.6mm×0.8mm(ミリの1608)
04020.4mm×0.2mm1.0mm×0.5mm(ミリの1005)

面積で比べると、1.6×0.8÷(0.6×0.3)≒7.1倍です。思っていた大きさと違う部品が届くと、基板の部品を載せる場所(パッド)に合わず、はんだ付けできません。

POINT|部品表には「1608(インチ0603)」と両方書く

社内でミリとインチのどちらに決めているかを確かめ、部品表には呼び方を書き添えます。いちばん確実なのは、メーカー型番まで書くことです。

つまり、0603 と0402 は要注意。数字だけでなく「mm か inch か」をセットで書きます。

ミリの0603(0.6×0.3mm、インチでは0201)とインチの0603(1.6×0.8mm、ミリでは1608)を同じ縮尺で並べた図。0402も同じ取り違えがある。面積は約7.1倍

メーカー型番の読み方:GRM188R71E104KA01Dを分解する

メーカー型番には、サイズ・温度特性・耐圧・容量・許容差が入っています。村田製作所の GRM188R71E104KA01D は、0.1µF・±10%・25V・X7R・1608 のセラコンです。

村田製作所の「品番の読み方」の表に当てはめると、型番は次のように分かれます。

型番の部分意味この型番では
GRMシリーズ民生・産業機器用のチップ積層セラミックコンデンサ
18寸法(長さ×幅)1.6×0.8mm(1608)
8厚さ0.8mm
R7温度特性X7R
1E定格電圧25V
104静電容量0.1µF(pF 基準の3桁)
K許容差±10%
A01個別仕様メーカーが決める記号
D包装φ180mm の紙テープ

定格電圧の記号は、0J=6.3V、1A=10V、1C=16V、1E=25V、1H=50V です。容量の3桁と許容差の文字は、ここまで読んできた書き方そのままです。

注意|型番の決まりはメーカーごとに違う

記号の意味は、メーカーやシリーズで違います。ほかのメーカーの型番は、そのメーカーの「品番の読み方」で確かめます。

つまり、型番は「部品の値をすべて詰めた住所」。型番まで書けば、世界に1つの部品に決まります。

GRM188R71E104KA01Dを、GRM(シリーズ)・18(1.6×0.8mm)・8(厚さ0.8mm)・R7(X7R)・1E(25V)・104(0.1µF)・K(±10%)・A01(個別仕様)・D(φ180mm紙テープ)に分けた図

部品表(BOM)の書き方:1行で部品が1つに決まるように

部品表は、値・定格・許容差・サイズ・メーカー型番まで書き、1行で部品が1つに決まるようにします。単位を省かない・書き方を混ぜないのが決まりです。

部品表(BOM:Bill of Materials)は、購入や組み立ての元になる表です。書き方があいまいだと、違う部品が届いたり、組み立てで取り違えたりします。

番号品名値定格許容差・特性サイズメーカー型番
R1チップ抵抗4.7kΩ0.1W±5%1608ROHM MCR03EZPJ472
C1積層セラコン0.1µF25V±10% X7R1608村田 GRM188R71E104KA01D
C2アルミ電解100µF25V±20% 105℃φ6.3ニチコン UPW1E101MED
決まり1

単位を省かない。4.7k ではなく4.7kΩ、0.1 ではなく0.1µF

決まり2

1つの表で書き方を混ぜない。µ と u、100n と0.1µ を混ぜない

決まり3

コンデンサは耐圧、抵抗は定格電力を必ず書く

決まり4

サイズはミリかインチかを決めて書き、最後はメーカー型番で1つに決める

ROHM の型番 MCR03EZPJ472 の最後の「472」も、3桁表示(47 に0を2つで4,700Ω=4.7kΩ)です。型番の中にも、ここまでの書き方が出てきます。

つまり、部品表は「だれが読んでも同じ部品を思い浮かべる」ように書く。迷ったら型番まで書きます。

部品表の例。R1チップ抵抗4.7kΩ 0.1W ±5% 1608 ROHM MCR03EZPJ472、C1積層セラコン0.1µF 25V ±10% X7R 1608 村田GRM188R71E104KA01D、C2アルミ電解100µF 25V ±20% 105℃ φ6.3 ニチコンUPW1E101MED。書き方の決まり3つ

読めないとき・確かめたいとき:ラベルとテスターで確かめる

チップのセラミックコンデンサは、本体に値が印字されていないものが多いです。包装のラベルの型番で確かめ、迷ったらテスターやLCRメータで測ります。

チップのセラコンは、本体が無地のものが多いです。リールや袋のラベルに書かれた型番が、値を知る手がかりになります。袋から出した部品は、ほかの部品と混ぜないようにします。

手順1

リール・袋のラベルの型番を見て、メーカーの資料で値を確かめる

手順2

部品を回路から外し、容量レンジのあるテスターかLCRメータで測る

手順3

許容差(K なら±10%)の範囲に入っていれば OK

たとえば104K のコンデンサを測って0.098µF なら、0.09〜0.11µF の範囲に入っています。電解コンデンサは、測る前に端子どうしを抵抗でつないで放電しておきます。

注意|基板に付いたまま測らない

基板に付いたまま測ると、まわりの部品の分まで一緒に測ってしまいます。容量を確かめるときは、部品を外して測ります。

つまり、印字がなければ「ラベル→測る」の順。値の確かめ方を知っておくと、取り違えに早く気づけます。

リールのラベル(型番・0.1µF 25V。イメージ)と、容量レンジで0.098µFを表示したテスター(イメージ)。部品は回路から外して測り、電解は放電してから

よくある失敗3つ:単位・サイズ・帯の向き

表記の失敗は、103 の単位の取り違え・0603 のミリとインチの取り違え・帯の向きの思い込み、の3つが代表です。

失敗1:103 を抵抗とコンデンサで取り違える

部品表に「103」とだけ書くと、10kΩ の抵抗か0.01µF のコンデンサかがわかりません。品名と単位を必ず書きます。

失敗2:0603 をミリとインチで取り違える

ミリの0603 のつもりが、インチの0603(ミリの1608)が届くことがあります。大きさは約7倍違い、基板に載りません。呼び方かメーカー型番を書き添えます。

失敗3:帯の向きを思い込みで挿す

アルミ電解の帯はマイナス、タンタルの帯はプラスです。「帯はマイナス」と思い込むと、タンタルを逆に挿してしまいます。

どの失敗も、「単位を書く・サイズの呼び方を書く・帯の意味を部品ごとに確かめる」で防げます。部品表を書き終えたら、この3点だけ見直すのがおすすめです。

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つまり、表記の失敗は「書き添え」で防げる。値・単位・呼び方・型番まで書けば、取り違えは起きにくくなります。

よくある失敗3つ。103を抵抗とコンデンサで取り違える、0603をミリとインチで取り違える、アルミ電解(帯は−)とタンタル(帯は+)の帯の向きを逆に挿す

よくある質問(FAQ)

Q. コンデンサの104は何µF?

A. 0.1µFです。10に0を4つ付けた100,000pFで、1000で2回割ると0.1µFになります。単位はpFが基準です。

Q. コンデンサの103と104の違いは?

A. 103は10,000pF=0.01µF、104は100,000pF=0.1µFです。3つ目の数字が1違うと値は10倍違います。

Q. 104Kや104MのKとMは何?

A. 許容差の記号です。Kは±10%、Mは±20%、Jは±5%で、104Kなら0.09〜0.11µFに入ります。

Q. 回路図の4k7は何Ω?

A. 4.7kΩです。kの文字が小数点の位置を表します。4R7なら4.7Ω、4u7なら4.7µFです。

Q. チップの1608と0603は同じ?

A. 同じ大きさです。1608はミリの呼び方(1.6×0.8mm)で、インチで呼ぶと0603になります。

Q. 電解コンデンサの帯はプラス?マイナス?

A. アルミ電解の帯はマイナスです。ただしタンタルコンデンサの帯はプラスなので、部品ごとに確かめます。

まとめ
  • コンデンサの3桁表示は pF 基準。104=100,000pF=0.1µF
  • 3つ目の数字は「後ろに付ける0の数」。103 と104 は10倍違う
  • 後ろの J・K・M は許容差(±5%・±10%・±20%)
  • アルミ電解の帯は−、タンタルの帯は+。帯の意味は部品で逆
  • 回路図の 4k7・4R7・4u7 は、文字が小数点の位置
  • 1608(ミリ)=0603(インチ)。0603 だけでは大きさが決まらない
  • 部品表は単位・定格・サイズの呼び方・メーカー型番まで書く

次の一歩として、手元の回路図か部品表を1枚開き、コンデンサの値を pF・nF・µF の3通りで言いかえてみてください。読めない書き方があれば、この記事の表に戻って確かめると、表記の迷いがなくなります。

参考にした資料

法令・規格・資料は改訂されることがあります。実務で使うときは、発行元の最新版で確かめてください。

この記事の理解を深める本と道具
おすすめの道具

コンデンサやコイルの値を、手元の部品で測って確かめたいときに向いています。DER EEのLCRメータ DE-5000です。インダクタンス(L)・静電容量(C)・抵抗(R)を100Hz〜100kHzの5つの周波数で測れ、ESRやD・Qも表示できます。

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回路の電圧や導通を自分の手で確かめるなら、手元にテスターが1台あると便利です。三和電気計器のデジタルマルチメータ(テスター)CD772です。電圧や抵抗などを測れます。

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シラス
電験三種・QC検定1級 / メーカーでパワエレ設計・品質保証 実務10年

メーカーで電気設計と品質保証に携わってきた経験をもとに執筆しています。むずかしい専門用語をできるだけ使わず、はじめて学ぶ人がつまずかないように、図とたとえで説明することを大切にしています。

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