回路設計

7セグメントLEDの点け方|4桁を12本で光らせるダイナミック点灯

暗い背景でブレッドボードに差した4桁の7セグメントLEDが赤く光り、抵抗とトランジスタが並ぶ写真に、7セグLEDの点け方・ダイナミック点灯・12本で4桁の文字

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています。

7セグメントLED(7セグ)は、a〜g の7本の棒と小数点 dp に LED が入った表示器で、1本ごとに抵抗を入れて点けます(5V・赤なら 300Ω で約10mA)。4桁はダイナミック点灯で12本の線で光らせ、しくみはダイナミック点灯の節、抵抗と電流は早見表へ。

結論|まず30秒でわかる答え

1本ごとに抵抗を入れて点けます(5V・赤なら 300Ω で約10mA)。
4桁の表示器は、同じ名前のセグメントが4桁で中でつながっています。そこで、1桁ずつ順番に速く切り替えるダイナミック点灯で光らせます。線はセグメント8本+桁4本の 12本です。
1桁 2.5ms ずつ、1秒に 100回まわせば、ちらつきは見えません。桁の共通の足には最大 109mA が集まるので、マイコンの端子ではなくトランジスタで受けます。

この記事に出てくる言葉

わからない言葉が出てきたら、ここに戻ってきてください。本文でも、初めて出たところで言い換えます。

7セグメントLED7本の光る棒(セグメント)で数字を表す表示器。7セグと略す
セグメント表示器の中の光る棒1本。中に LED が入っている
dp右下の小数点(デシマルポイント)
カソードコモン全部のセグメントの −側(カソード)が中で1本につながった形
アノードコモン全部のセグメントの +側(アノード)が中で1本につながった形
ダイナミック点灯桁を1つずつ順番に、目に見えない速さで切り替えて光らせる方法
VFLED に電流を流したときに LED にかかる電圧(順方向電圧)
High・Lowマイコンの端子の出力。High は電源の電圧(5V)、Low は 0V
トランジスタ小さな電流で大きな電流を ON/OFF する部品。ここではスイッチの役

時計やタイマー、温度計の数字の表示でおなじみの 7セグメントLED。部品は安く手に入りますが、ピンの数が多く、つなぎ方を1つまちがえると1つも点きません。

この記事では、秋月電子などで手に入る4桁の表示器 OSL40562 を例に、名前の覚え方から、4桁を少ない線で光らせるしくみまでを、データシートの数字で順番に見ていきます。

暗い背景でブレッドボードに差した4桁の7セグメントLEDが赤く光り、抵抗とトランジスタが並ぶ写真に、7セグLEDの点け方・ダイナミック点灯・12本で4桁の文字

この記事で作るもの:4桁の 7セグを12本の線で光らせる回路

Arduino Uno(5V)の12本の端子で、4桁の 7セグメントLED(OSL40562-LR)に「12.34」のような数字を出す回路です。部品は表示器・抵抗 220Ω×8・トランジスタ 2N3904×4・抵抗 390Ω×4 です。

マイコンの端子のうち8本(D2〜D9)で「どんな形にするか」、残りの4本(D10〜D13)で「どの桁を光らせるか」を選びます。

部品この記事の例役目
7セグメントLEDOSL40562-LR(4桁・赤)数字を表示する。カソードコモン
抵抗220Ω×8セグメントごとに電流を決める
トランジスタ2N3904×4桁の共通の足の大きな電流を受ける
抵抗390Ω×4トランジスタのベースの電流を決める

1桁の表示器を4つ、別々の線で点けると、マイコンの端子が 32本 も要ります。ダイナミック点灯なら 12本で済みます。

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つまり、「形」を8本、「桁」を4本で選び、桁を順番に切り替えるのがこの記事の回路です。

Arduino UnoのD2〜D9から抵抗220Ω×8でセグメントへ、D10〜D13からトランジスタ2N3904×4で桁1〜4へつなぎ、OSL40562に12.34を表示する図

セグメントの名前:a〜g と dp の覚え方

いちばん上が a で、そこから時計回りに b・c・d・e・f、まん中の横棒が g、右下の小数点が dp です。どのメーカーの 7セグでも、この名前は同じように使われます。

7セグメントLEDの「セグメント」は、数字を作る光る棒のことです。1本1本の中に LED が入っていて、1本ずつ別々に光らせられます。

名前は、いちばん上の横棒を a として、右上の縦棒 b、右下の縦棒 c、いちばん下の横棒 d、左下の縦棒 e、左上の縦棒 f と、時計回りにつけます。最後にまん中の横棒が g、右下の小さな点が dp(小数点)です。

たとえると

時計の文字盤を、12時(いちばん上)から右回りに読む感じです。12時が a、右側の2本が b と c、6時が d、左側の2本が e と f。まん中が g です。

つまり、「上から時計回りに a〜f、まん中が g、点が dp」と覚えれば、データシートのピン表が読めます。

7セグメントの数字の8の形に、上からa・右上b・右下c・下d・左下e・左上f・まん中g・右下の点dpの名前を書いた図

数字ごとに点けるセグメント:0〜9 の形の表

「8」は a〜g の7本ぜんぶ、「1」は b と c の2本だけです。表示したい数字ごとに、どのセグメントを点けるかを表にしておき、マイコンのプログラムで使います。

数字点けるセグメント本数
0abcdef6本
1bc2本
2abdeg5本
3abcdg5本
4bcfg4本
5acdfg5本
6acdefg6本
7abc3本
8abcdefg7本
9abcdfg6本

たとえば「2」は a・b・g・e・d の5本です。上の a から右上の b へ、まん中の g を通って左下の e、下の d と、数字の「2」を書く順番でたどると覚えやすくなります。

点ける本数は数字によって 2〜7本と変わります。あとで出てくる「抵抗の入れ方」で、この本数の違いが大事になります。

つまり、数字は「どのセグメントを点けるか」の組み合わせです。表を1つ作れば、どの数字も出せます。

0から9までの数字を7セグメントで表示し、それぞれ点けるセグメント(0はabcdef、1はbcなど)と本数を書いた表

カソードコモンとアノードコモン:中の LED の向きが逆

カソードコモンは、全部の LED の −側(カソード)が1本にまとまった形で、共通の足を GND 側へつなぎ、セグメントの足を High にすると点きます。アノードコモンはその逆で、共通の足を +側へつなぎ、セグメントの足を Low にすると点きます。

7セグメントLEDの中には、セグメントの数だけ LED が入っています。LED には向きがあり、+側をアノード、−側をカソードと呼びます。

8個の LED の片側を中で1本にまとめて、ピンの数を減らしています。まとめた側が −側なら「カソードコモン(カソード共通)」、+側なら「アノードコモン(アノード共通)」です。

カソードコモンアノードコモン
共通の足のつなぎ先GND(0V)側+5V 側
点けるときのセグメントの足High(5V)Low(0V)
OSL40562 の例OSL40562-LROSL40562-IR

回路はどちらでも作れますが、つなぎ方と、プログラムの High・Low が逆になります。この記事は、マイコンの High で点くので考えやすいカソードコモン(OSL40562-LR)で進めます。

つまり、まず「共通の足が −側か +側か」を確かめてから、回路を考えます。

8個のLEDのカソードを共通にしてGND側へつなぐカソードコモンと、アノードを共通にして+5V側へつなぐアノードコモンの内部の回路図

どっちのコモン?見分け方は2つ

1つ目はデータシートの1ページ目にある「Common Cathode」「Common Anode」の文字、2つ目はテスターのダイオードレンジ(ダイオードの向きを調べるモード)です。

① 型番とデータシートで確かめる

OSL40562-LR のデータシートの1ページ目には「Common Cathode type」と書かれています。OSL40562 のなかまは、秋月電子の一覧で「-L□」がカソードコモン、「-I□」がアノードコモンです。

注意

型番の文字がどちらを表すかは、メーカーごとに違います。別のメーカーの表示器では、必ずその品番のデータシートで確かめてください。

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② テスターのダイオードレンジで確かめる

テスターの赤い棒が+、黒い棒が−です。共通の足とセグメントの足に棒を当てて、電流が流れる向きを調べます。

黒を共通・赤をセグメントで光る

セグメントの側が+、共通の側が− → カソードコモンです。

赤を共通・黒をセグメントで光る

共通の側が+ → アノードコモンです。

光らないとき

テスターの電圧では光らないこともあります。画面に電圧が出れば電流が流れる向き、「OL」なら逆向きです。

つまり、データシートで確かめ、手元の部品はテスターでもう一度確かめると安心です。

データシートのCommon CathodeとCommon Anodeの表記、OSL40562-LRとIRの違い、テスターの赤と黒を当てて光る向きで見分ける方法の2枚のカード

1桁を点ける:セグメントごとに抵抗を1本入れる

5V のマイコンで赤のセグメントに10mA 流すなら、R=(5V−2.0V)÷0.010A=300Ω です。抵抗はセグメントごとに1本ずつ、8本入れます。

1桁だけなら、ふつうの LED と同じ考え方です。マイコンの端子 → 抵抗 → セグメント → 共通の足 → GND と電流が流れます。

セグメント1本の抵抗
R =(電源の電圧 − VF)÷ 流したい電流 =(5.0 − 2.0)÷ 0.010 = 300Ω

VF の 2.0V は、OSL40562-LR のデータシートの代表の値(20mA のとき)です。ばらつきの小さい側 1.8V の個体でも、電流は 10.7mA で、最大定格の 20mA より十分小さくなります。抵抗で消える電力は 30mW なので、ふつうの 1/4W(250mW)の抵抗で足ります。

注意

共通の足のほうに抵抗を1本だけ入れる方法は使いません。点くセグメントの数で1本あたりの電流が変わり、「1」は明るく「8」は暗い、というように数字ごとに明るさがばらつきます。

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つまり、7セグは「LED が8個入った部品」と考え、1個ずつに抵抗を入れます。

マイコンの端子から300Ωとセグメントのダイオードを通して共通のカソードからGNDへつなぐ回路図と、300Ω・10mAの計算

OSL40562 のピン配置:12本の足の役目

OSL40562 の足は12本で、セグメントが8本(a〜g・dp)、桁の共通が4本(桁1〜桁4)です。正面から見て、下の列が左から 1〜6番、上の列が右から 7〜12番です。

ピン役目ピン役目
1e7b
2d8桁3
3dp9桁2
4c10f
5g11a
6桁412桁1

4桁の表示器では、同じ名前のセグメント(たとえば4つの桁の a)が、中で1本の足(11番)にまとめられています。だから、セグメントの足は8本で足ります。そのかわり、桁ごとに共通の足(12・9・8・6番)が分かれています。

「どのセグメントの足を High にするか」で形が決まり、「どの桁の共通の足を GND につなぐか」で光る桁が決まります。

注意

ピンの割り当ては、品番やメーカーで違います。ここに書いた並びは OSL40562 のデータシートのものです。別の表示器を使うときは、その品番のピン図で確かめます。

つまり、12本の足は「形の8本」と「桁の4本」に分けて考えると、配線を迷いません。

OSL40562を正面から見たピン配置。下の列1e・2d・3dp・4c・5g・6桁4、上の列12桁1・11a・10f・9桁2・8桁3・7b

ダイナミック点灯のしくみ:1桁ずつ順番に、速く切り替える

4つの桁を同時には光らせず、桁1→桁2→桁3→桁4 と1桁ずつ順番に 2.5ms ずつ光らせます。4桁で 10ms、1秒に 100回まわるので、目には4桁が同時に点いているように見えます。

4桁の表示器では、セグメントの足が4桁で共通です。もし4つの桁を同時に ON にすると、4桁とも同じ形になってしまいます。

そこで、ある瞬間には1つの桁だけを ON にします。桁1を ON にしている間は、セグメントの足を「1」の形に。次に桁2に切り替えたら「2」の形に。これを速くくり返します。

0〜2.5ms

桁1 だけ ON。セグメントは「1」の形(b・c)

2.5〜5ms

桁2 だけ ON。セグメントは「2.」の形(a・b・g・e・d と dp)

5〜7.5ms

桁3 だけ ON。セグメントは「3」の形

7.5〜10ms

桁4 だけ ON。セグメントは「4」の形 → 桁1 に戻る

たとえると

パラパラまんがです。1枚ずつの絵を速くめくると、つながった動きに見えます。ダイナミック点灯も、1桁ずつの光を速く切り替えると、4桁が同時に光って見えます。

つまり、ダイナミック点灯は「1桁ずつ・順番に・速く」の3つで、少ない線で全部の桁を光らせる方法です。

0〜2.5msは桁1だけ、2.5〜5msは桁2だけと1桁ずつ点ける4枚の絵と、桁1〜桁4が順番にONになるタイミングチャート

ちらつかない速さ:1秒に100回以上を目安に

4桁なら1桁 2.5ms(1周 10ms・1秒に 100回)を目安にします。1桁 5ms(1秒に50回)ではちらつきが見えることがあり、10ms 以上ではっきりちらつきます。

1桁を光らせる時間を長くすると、1周にかかる時間が長くなり、1秒にまわる回数が減ります。回数が少ないと、目に「点いたり消えたり」が見えてしまいます。

1秒あたりの回数
1秒あたりの回数 = 1000 ÷(1桁の時間[ms] × 桁の数)
1桁の時間1周(4桁)1秒あたり見え方(目安)
1ms4ms250回ちらつかない
2.5ms10ms100回ちらつかない
5ms20ms50回見えることも
10ms40ms25回ちらつく
25ms100ms10回ちらつく

見え方は、人や表示の明るさ、目を動かすかどうかで変わります。この記事は「1秒に100回以上」を目安にしました。桁が8桁に増えたら、1桁の時間を 1.25ms 以下にすると、同じ100回を保てます。

つまり、桁の数が増えるほど、1桁の時間を短くします。

1桁の時間1ms・2.5ms・5ms・10ms・25msと1周・1秒あたりの回数(250・100・50・25・10回)とちらつきの目安の表

回路図:セグメントに抵抗、桁にトランジスタ

セグメントの8本は、マイコンの D2〜D9 から 220Ω を通して表示器へ。桁の4本は、表示器の共通の足からトランジスタ 2N3904 のコレクタへつなぎ、エミッタを GND、ベースを 390Ω を通して D10〜D13 へつなぎます。

桁を ON にするときは、その桁のトランジスタのベースに High を出します。トランジスタが ON になり、桁の共通の足が GND につながって、その桁だけが光ります。

セグメントの足は、点けたいものを High、消したいものを Low にします。カソードコモンなので、High にしたセグメントだけに電流が流れます。

1桁を静的に点けたときは 300Ω でしたが、ここでは 220Ω にしています。ダイナミック点灯では1桁が光っている時間が4分の1なので、光っている間の電流を少し多めにして、明るさを補うためです(次の節で計算します)。

つまり、マイコンの端子は「形」と「桁を選ぶ合図」を出すだけで、桁の大きな電流はトランジスタが受けます。

D2〜D9から220Ωで表示器のa〜dpへ、表示器の桁1〜4のピン12・9・8・6から2N3904のコレクタ、エミッタはGND、ベースは390Ωを通してD10〜D13へつなぐ回路図

計算:セグメントの電流と、桁に集まる電流

セグメント1本は 12.7mA、平均ではその4分の1の約3.2mA です。桁の共通の足には、8本が全部点くと最大 109mA が集まるので、マイコンの端子(1本 40mA まで)では受けられません。

STEP 1 セグメント1本の電流

(5V − VF 2.0V − トランジスタの VCE 0.2V)÷ 220Ω = 12.7mA。VF が最小の 1.8V でも 13.6mA で、最大定格 20mA 以下です。光っているのは4分の1の時間なので、平均は約3.2mA です。

STEP 2 桁の共通の足の電流

「8.」のように8本が全部点くと、13.6mA × 8 = 109mA が1本の足に集まります。ATmega328P(Arduino Uno のマイコン)の端子は、絶対最大定格で1本 40mA です。

STEP 3 ベース抵抗

2N3904 の hFE(電流を何倍にするか)の最小は、100mA のとき 30 です。Ib = 109mA ÷ 30 × 3 = 10.9mA、Rb =(5V − 0.7V)÷ 10.9mA = 394Ω → 売っている値の小さい側の 390Ω にします。

マイコンの側も確かめます。セグメントの8本が全部 High のとき、端子から出る電流の合計は最大 109mA です。ATmega328P のデータシートは、端子のまとまりごとに出す電流の合計を 150mA 以下にするよう書いているので、この範囲に入っています。

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つまり、セグメントは抵抗で、桁はトランジスタで、それぞれの電流をマイコンの許す範囲に収めます。

セグメント1本12.7mA・平均3.2mA、桁の共通の足に最大109mA、ベース抵抗390Ωの3つの計算のカード

ブレッドボードへの置き方:溝をまたいで差す

表示器は、まん中の溝をまたぐように差します。上の列の足(7〜12番)を d の段、下の列の足(1〜6番)を h の段に入れると、上下の足がつながらずに別々の列に入ります。

ブレッドボードは、縦に5つ並んだ穴(a〜e、f〜j)が中でつながっています。OSL40562 の上下の足の間は 15.24mm(穴6つ分)なので、d の段と h の段に入れると、溝の両側にきちんと分かれます。

本体は足の列より少し大きいので、本体の下に隠れた穴は使えません。配線は、あいている a〜c の段と i〜j の段の穴から取ります。

注意

同じ縦の列(5つの穴)に2本の足を入れると、その2本がつながってしまいます。差したあとに、どの足がどの列に入ったかを、ピン配置の図と見比べてください。

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つまり、表示器は「溝をまたいで d と h の段」に差し、配線はあいている穴から取ります。

ブレッドボードの溝をまたいでOSL40562の上の足12〜7をdの段、下の足1〜6をhの段に差した図。a〜cとi〜jの穴があいている

配線表:Arduino の12本の端子をどこへつなぐか

D2〜D9 は 220Ω を通して表示器の 11・7・4・2・1・10・5・3番(a〜dp)へ。D10〜D13 は 390Ω を通してトランジスタのベースへ、コレクタを表示器の 12・9・8・6番(桁1〜桁4)へつなぎます。

Arduino の端子通す部品つなぎ先
D2220Ω表示器 11番(a)
D3220Ω表示器 7番(b)
D4220Ω表示器 4番(c)
D5220Ω表示器 2番(d)
D6220Ω表示器 1番(e)
D7220Ω表示器 10番(f)
D8220Ω表示器 5番(g)
D9220Ω表示器 3番(dp)
D10390Ω → 2N3904 のベースコレクタ → 表示器 12番(桁1)
D11390Ω → 2N3904 のベースコレクタ → 表示器 9番(桁2)
D12390Ω → 2N3904 のベースコレクタ → 表示器 8番(桁3)
D13390Ω → 2N3904 のベースコレクタ → 表示器 6番(桁4)

トランジスタのエミッタは、4つとも Arduino の GND につなぎます。2N3904 の足は、平らな面を手前にして足を下に向けたとき、左から E(エミッタ)・B(ベース)・C(コレクタ)です。

つまり、配線は「形の8本」と「桁の4本」の2つの表に分けて、1本ずつ印をつけながらつなぐと迷いません。

D2〜D9を220Ωで表示器の11・7・4・2・1・10・5・3番へ、D10〜D13を390Ωで2N3904のベースへ、コレクタを12・9・8・6番へつなぐ配線表

プログラムの流れ:消してから、形を変えて、点ける

①全部の桁を OFF、②セグメントを次の数字の形に、③その桁だけ ON、④2.5ms 待つ、をくり返します。この順番を守らないと、となりの桁に別の数字が薄く出ます。

① 全部の桁を OFF

D10〜D13 を Low にして、どの桁も光らない状態にします。

② 形を切り替える

D2〜D9 を、次に表示する桁の数字の形にします(数字ごとの表を使う)。

③ その桁だけ ON

その桁のトランジスタのベース(例:桁2なら D11)を High にします。

④ 2.5ms 待つ

光らせたまま待ち、次の桁へ進んで①に戻ります。

①を飛ばして、桁2を ON にしたままセグメントを桁3の形に変えると、その一瞬だけ桁2に桁3の形が映ります。これが何百回もくり返されるので、桁2に薄く別の数字(ゴーストと呼ばれます)が見えます。

POINT

「消す → 変える → 点ける」。この3つの順番を守るだけで、ゴーストは出なくなります。

つまり、ダイナミック点灯のプログラムは、4行の手順を速くくり返すだけです。

全部の桁をOFF、形を切り替える、その桁だけON、2.5ms待つの4つの手順の流れ図と、順番をまちがえるとゴーストが出る理由

早見表:セグメントの抵抗と電流(4桁ダイナミック点灯)

赤(VF 2.0V)の 4桁をダイナミック点灯するなら、5V のマイコンは 220Ω、3.3V のマイコンは 100Ω が出発点です。

電源抵抗1本(点灯中)平均(÷4)桁(8本)
5V150Ω18.7mA4.7mA149mA
5V220Ω12.7mA3.2mA102mA
5V330Ω8.5mA2.1mA68mA
3.3V68Ω16.2mA4.0mA129mA
3.3V100Ω11.0mA2.8mA88mA
3.3V150Ω7.3mA1.8mA59mA

計算は(電源 − VF 2.0V − VCE 0.2V)÷ 抵抗です。この記事では「点灯中 18mA 以下(最大定格 20mA に余裕)」「平均 2mA 以上(暗くなりすぎない)」を目安にしました。

3.3V のマイコンでは、ベース抵抗も 3.3V で計算し直します。白や青の表示器は VF が 3V 前後と大きいので、3.3V では電圧が足りないことがあります。色を変えるときは、その品番の VF で計算し直してください。

つまり、迷ったら 5V なら 220Ω から始め、実物の明るさを見て 330Ω などに変えていきます。

5Vの150・220・330Ωと3.3Vの68・100・150Ωの点灯中の電流・平均・桁の電流と判定の早見表

よくある失敗4つ:7セグメントLEDを点けるとき

コモンの取り違え・抵抗を共通側に1本だけ・桁をマイコンの端子に直結・切り替えの順番、の4つがよくある失敗です。

1. コモンを取り違える

カソードコモン用の回路にアノードコモンをつなぐと、LED の向きが逆なので1つも点きません。買う前に型番とデータシートで確かめます。

2. 抵抗を共通側に1本だけ入れる

点くセグメントの数で電流が分かれるので、数字ごとに明るさが変わります。抵抗はセグメントごとに1本ずつ入れます。

3. 桁をマイコンの端子に直結する

8本ぶん、最大 109mA が1本の端子に集まります。端子は 40mA までなので、トランジスタで受けます。

4. 切り替えの順番をまちがえる

桁を点けたまま形を変えると、となりの桁に薄く別の数字が出ます。「消す→変える→点ける」の順にします。

つまり、「向き」「抵抗の位置」「電流」「順番」の4つを、電源を入れる前とプログラムを書くときに確かめます。

コモンを取り違える、抵抗を共通側に1本、桁を端子に直結、切り替えの順番の4つの失敗と対策のカード

よくある質問(FAQ)

Q. 7セグメントLEDの抵抗は何Ω?

A. 5Vで赤(VF 2.0V)を1桁点けるなら、10mAで300Ωです。4桁のダイナミック点灯なら220Ωが目安です。

Q. カソードコモンとアノードコモンの違いは?

A. 中のLEDの共通の側が−(カソード)か+(アノード)かの違いです。つなぎ方とHigh・Lowが逆になります。

Q. ダイナミック点灯とは?

A. 桁を1つずつ順番に速く切り替えて光らせる方法です。4桁なら12本の線で光らせられます。

Q. ダイナミック点灯がちらつくのはなぜ?

A. 切り替えが遅いからです。4桁なら1桁2.5ms以下、1秒に100回以上まわすのを目安にします。

Q. 7セグの桁にトランジスタが要るのはなぜ?

A. 8本が全部点くと桁の足に最大109mA集まり、マイコンの端子の40mAを超えるからです。

Q. 4桁の7セグを点けるのに線は何本要る?

A. セグメント8本(a〜g・dp)と桁4本の12本です。1桁ずつ別々に点けると32本要ります。

まとめ
  • セグメントは上から時計回りに a〜f、まん中が g、小数点が dp
  • 共通の足が−側ならカソードコモン、+側ならアノードコモン。データシートとテスターで確かめる
  • 1桁ならセグメントごとに抵抗を1本。5V・赤・10mA で 300Ω
  • 4桁は1桁ずつ順番に切り替えるダイナミック点灯。12本の線で、1桁 2.5ms・1秒に 100回が目安
  • 桁の共通の足には最大 109mA。トランジスタ(2N3904・ベース 390Ω)で受ける
  • プログラムは「消す→変える→点ける」の順番で、ゴーストを防ぐ

まずは1桁だけを静的に点けて、a〜g の名前とピンの対応を確かめてください。うまく点いたら、4桁のダイナミック点灯に進みましょう。

参考にした資料

法令・規格・資料は改訂されることがあります。実務で使うときは、発行元の最新版で確かめてください。

この記事の理解を深める本と道具
おすすめの道具

回路を実際に組んで、電流や電圧を確かめてみたいときに向いています。サンハヤトのブレッドボード SAD-101です。408個の穴に部品を差し込むだけで、はんだ付けをせずに回路を組めます。

マルツオンライン
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おすすめの道具

回路の電圧や導通を自分の手で確かめるなら、手元にテスターが1台あると便利です。三和電気計器のデジタルマルチメータ(テスター)CD772です。電圧や抵抗などを測れます。

おすすめの本

半導体を使った回路を、トランジスタ回路の設計の基本から理解したい人に向いています。トランジスタを使った増幅回路の設計を、実験を通して解説した本です(CQ出版、鈴木雅臣 著)。

S
シラス
電験三種・QC検定1級 / メーカーでパワエレ設計・品質保証 実務10年

メーカーで回路設計と生産技術(品質改善)に携わってきた経験をもとに執筆しています。むずかしい専門用語をできるだけ使わず、はじめて学ぶ人がつまずかないように、図とたとえで説明することを大切にしています。

テーマ別に、もっと深く学ぶ

気になるところから読んでも大丈夫です。どの記事も、はじめて学ぶ人向けにやさしく書いています。

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